庶民感覚

へそ曲がりの庶民が見た世相

経団連と消費税

2007-01-22 11:25:05 | Weblog
昨日、知人から電話を頂いた。知人曰く「君は、経団連は自分達のことしか考えない集団のように言っているが、経団連も日本のことを考えている。その証拠に、「希望の国、日本」(御手洗ビジョン)では、現行の消費税をプラス2%を提言している。君の嫌いな、トヨタやキヤノンに悪影響を与える政策でも経団連は提言している。経団連は決して悪い組織ではないと思う」とのこと・・・・・
一般論では、確かに消費税引上げ=売上減につながる可能性がある。経団連前会長の奥田氏は、以前、消費税を15%程度にする必要があると提言している。
しかし、これには裏の裏がある。我々、一般庶民の気付かない「儲け話が」・・・
それは、「輸出戻し税」の制度である。輸出戻し税とは、輸出国と輸入国で付加価値税(消費税)を二重にとらないとしたものである。輸出した企業に仕入れにかかった消費税を還付する仕組みである。つまり、日本政府の輸出補助金制度といってもよい制度である。
トヨタ自動車の場合、05年の国内の消費税の納付額は374億円、輸出戻し税は2665億円、差し引きトヨタ自動車には2291億円が国から戻った計算になる。
キヤノンも同様である。国内の消費税納付額は64億円、輸出戻し税は837億円、差し引き773億円を国から還付されたことになる。
御手洗提言で2%消費税を引上げただけでトヨタには46億円、キヤノンには15億円以上の還付金が何もしないで舞い込むシステムである。
国民に財政危機を訴えて、自分達だけは、その消費税の「金」を掠め取る集団が、経団連であり、政府なのである。
嘘で固めた経団連の「希望の国、日本」を改めて批判するとともに、これらの政策を排除する「力」が欲しいものである。
この輸出戻し税問題については今後も投稿させて頂くことにする。