とりあえず死ぬまでは生きてみる。

忌野清志郎が「幸せになりたいけどがんばりたくなぁ~い」と唄っているのを聴いて妙に共感した、猫と朝寝が大好きな人の日記。

タイムカプセル

2004-09-06 02:17:36 | ねこの日常
 日本中が次第にオリンピックの余韻から醒めつつあるところですが・・・。夏のオリンピックがあると決まって「4年前」とか「8年前」を思い出します。あの頃あんなこと考えながらテレビ観てたなー、とか。8年前、次のオリンピックの頃は絶対○大学にいたいなあ、と思ってました。そして4年前は、次のオリンピックの頃はその大学のロースクールで司法試験に向けて一心不乱に勉強してるだろうな、と(当時は大学に入って間もないころで、将来のことなど何も考えずぷらぷらしてました)。「一心不乱」かどうかは別として、幸いなことに、前者は現実になりました。後者については、母校のロースクールに蹴られてしまったので他大のローに入ることになりましたが。・・・なんかオリンピックは、自分にとって4年ごとに開けるタイムカプセルのようです。自分は今年、何を入れたのだろう。この4年で、モノの見方、考え方がだいぶ変わりました。4年後の自分がタイムカプセルの中に見つけるのは、目標達成確認表ではなさそうです。できればその時、穏やかな眼差しで今の自分を振り返りたい。

 ところでところで。あるCD・DVD屋で撮った写真。B級映画20%オフと書いてあります。随分はっきりモノをおっしゃる・・・。ちょっと笑いました。

検索の技術(1)歌詞を調べる

2004-09-02 02:15:53 | ねこの日常
 ネットの検索エンジンの豆知識。技術などといってはおこがましいようなものですけど。一応シリーズものの予定。でも、予定は未定。

 興味のある曲の歌詞を知りたい、というようなとき、ネットで簡単に調べられます。

①曲名だけしかわからない場合
 検索のキーワードは、曲名と、「作詞」「作曲」という言葉。ネット上には、著作権を無視して歌詞をのっけているサイトとか、JASRAC(日本音楽著作権協会)の許可を得て歌詞をのっけているサイトがあります。なんらかの曲の歌詞をのせる場合、大抵「作詞 ○○○○、作曲 △△△△」というように作詞者や作曲者の名前もついています。だから検索エンジンにひっかかる。曲名だけだとひっかかる量が膨大で探すのが面倒くさいです。例えば、「最初から今まで 作詞 作曲」で調べれば結構出てきます。

②歌詞が少しはわかる場合
 こんなときは歌詞の断片で検索すれば出てきます。「午前2時 踏切 望遠鏡」。これだけで出てくるわ出てくるわ。ただ、当たり前のことですが、「2」が「二」になっているページは出てきません。検索ワードの数は3つから4つくらいがちょうどかなと思います。


 単純なことですが、調べたい情報がのっているページに共通して使われているであろう言葉を考えれば、検索は効率的にできるようになります。

資本主義について

2004-09-01 03:02:27 | ねこの主張
 資本主義について。いろいろ思っていたことを。大したこと書けないですが。

 「自分を磨く」とか「もっとキャリアアップ」とか「常にポジティブに」とか、就職活動期の学生のもとにはそんな類の言葉が並んだ企業からのメッセージが届きます。どの企業のパンフレットを見ても同じような言葉が並んでいたので、辟易してしまいましたが。で、就職活動の面接では学生の方もそういう言葉を並べて自分をアピールします。

 たぶん、企業側がこういう言葉を持ち出すのは、そういう言葉が学生うけがよいと考えているからなんでしょう。そして、実際にそうだと思います。

 じゃあなんで学生(というか、広くいえば今の若い世代)はそういう言葉が好きなのか。それは端的に、拡大志向が強いから。ちょっと抽象的な言い方ですが、自分を大きくするのが良いことだ、ということ。より多くの富を得て、より多くの名誉を得て、より多くの子孫を残す。それを目指すべきなんだ、という、欲望を肯定する考え方。まあ人間も動物ですし、自分の遺伝子を残すためそう考えるのは、ある意味自然なことかもしれません。

 資本主義を動かしているのは、まさにこの拡大志向と欲望です。より多くのものを作り、より多くのものを売る。そんでもって利潤をがっぽり稼ぐ。それでさらに生産を拡大し、もっともっと売ってもっともっと儲ける。

 しかし、需要がたくさんあるうちはいいですが、すぐに供給の方が追いついてしまう。そうなると、多く生産したとしても、売れ残ってしまうか、安くして叩き売りをするしかない。でもそれでは困る。じゃあどうするか。需要を増やせばいい。単純なことです。海外にその製品を売れる市場があれば、そこへ進出する。実際にヨーロッパの国々がそのためにアジア・アフリカ・アメリカ大陸等に植民地を広げていったわけです。

 戦後人間が月に行くようになったりして、宇宙への進出が著しいですが、それでも人間が地球外にコロニーを作るようになるのはまだまだ当分先のことでしょう。とすると、地球上すべて売る場所を探しつくしてしまったら、もう新しい市場はない。じゃあどうするか。

 そこで「欲望」の登場なわけです。もちろん、何かしらモノの売買があるということは、そこに欲望があるからです。でも、それは無制限の欲望ではありません。人間は文化や宗教といったものをもっていて、そういったものが欲望を一定の範囲に制限する働きをするからです。例えば、「豪奢」という言葉を見てなんとなくマイナスのイメージも感じてしまうのは、そういう文化・宗教の影響があるからでしょう。このように欲望に対するリミッターを何とかはずすことができれば、より多くの消費を期待することができる。

 そこで大きな役割を果たすのが広告業界です。広告といったら、その第一の意義はある商品やサービスの存在を広く知らせることにあります。でも、それだけじゃなくて、人々の欲望をどんどん大きくして消費を誘うという意義もあります。

 就職活動に限らず、若い人は冒頭に掲げた類の言葉をよく使います。でも、そういう言葉を聴いていて、心の底から出てきているのかちょっと疑問に思える場面が結構ありました。なんというか、そう言わないといけない雰囲気だからそう言っているような。そういう雰囲気を作り上げてきたのは、広告業界とか、時代の流れの移り変わりの小さな変化を増幅して伝えるメディアだと思います。それが良いのか悪いのかは別として。

 資本主義にかわりうる経済システムがない、というかそれを克服しようとした人為的なシステムが崩壊してしまった以上、資本主義が一応一番無難なシステムなんだと思います。そんでもってそれを動かすエンジンとなるのが「欲望」とそれの解放なので、今のような流れは仕方のないことかもしれない。

 でも、際限なく欲望を肯定するのがよいのですよ、と喧伝する当人が、欲望を解放した後社会がどうなるのかについて責任を持つわけでもない。というか、どうなるかなんて見当もつかない。私も見当がつかない。でも、将来仮に各人が得たいと思うものを存分に得られるような、そんな夢のような社会ができたとしたら、欲望に制限をかけないのが一番幸せなのかもしれないですけど。

 ちょっと長くなりました。ここまで飽きずに読んだ人はどれくらいいるのだろう・・・。そういう人は、せっかくだからその勢いで佐伯啓思氏の本でも読んでみてください。この人、「アメリカ嫌いの真性保守」という、論壇の中では比較的マイノリティーな立場の人ですが、別に突飛な主張はほとんどなく、どのような立場の人でも嫌悪感なく読めると思います。「『欲望』と資本主義-終わりなき拡張の論理」(講談社現代新書)とか「アメリカニズムの終焉」(TBSブリタニカ)などなど。