この花は待宵草ですね。
曇り空だから、昨夕咲いた花が10時頃でもまだ萎まず、カナリア色とも言うのか、明るい黄色がとても綺麗です。
この花を見ると思い出すことがあります。
竹久夢二の「どんたく」の中で「待てど暮らせど来ぬ人を宵待草のやるせなさ」と歌っていますが、やるせない花は宵待草、それとも待宵草。
あれ、どっち?
だいぶ前のことですが、なにかの雑誌にこんな内容の記事が掲載されていました。
竹下夢二は待宵草を宵待草と間違いたらしい。
竹久夢二に、「宵待草ってなんだい」とたずねたら、彼は「名まえをまちがえたのさ。あとで待宵草がほんとうだと気がついたけれども、もうみんなが"宵待草"で歌っているし、いまさらなおせない」と答えたと言います。
今では待宵草と言えるが、歌で覚えてしまったので、宵待草から待宵草と言えるまでに時間がかかった。
それと、月見草と待宵草の区別もつかなかったし、別物だと知ったのは50歳を過ぎてからでした。
待宵草を宵待草と呼ばれたり、月見草と呼ばれたりしますが、どちらも間違いなのでした。