肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝炎友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2007.9.4より新規開始しました。

切除不能肝がんへの 新たな薬 レンビマ® レンバチニブ

2017年02月03日 | 学会研究会報告
 
エーザイから、肝がんに対する新しい薬が発表されました。ソラフェニブよりも副作用少なく効果がよりよい薬になってくれていたらいいのですが。今後の詳細待ちですね。以下はエーザイのページからのコピペです。原文はこちら

抗がん剤「レンビマ®」が全身化学療法歴のない切除不能な肝細胞がんを対象とした臨床第III相試験において主要評価項目を達成

 エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、このたび、自社創製の抗がん剤「レンビマ®」(一般名: レンバチニブメシル酸塩、以下 レンバチニブ)について、全身化学療法歴のない切除不能な肝細胞がんにおけるソラフェニブを対照とした臨床第III相試験(304試験)において、主要評価項目を達成したことをお知らせします。

 304試験は、全身化学療法歴のない切除不能な肝細胞がん患者様を対象に、レンバチニブについて、標準治療薬であるソラフェニブとの有効性および安全性を比較する多施設共同、非盲検、無作為化グローバル臨床第III相試験です。本試験には、954人の患者様が各投与群に1:1の割合で無作為に割り付けられ、レンバチニブ投与群(478人)では、体重によって1日1回12mgまたは8mgが投与され、ソラフェニブ投与群(476人)では1回400mgを1日2回投与されました。投与は病勢進行あるいは忍容できない有害事象の発現まで継続されました。
 本試験は、主要評価項目を全生存期間(Overall Survival:OS)とし、非劣性の検証を目的に実施しました。また、副次評価項目として、無増悪生存期間(Progression Free Survival:PFS)、無増悪期間(Time to Progression:TTP)、奏効率(Objective Response Rate:ORR)などを評価しました。

 本試験の結果、レンバチニブ投与群は、ソラフェニブ投与群に比較して、OSにおける非劣性が統計学的に証明され、PFS、TTP、ORRにおいて、統計学的に有意かつ臨床的意義のある改善を示しました。本試験のレンバチニブ投与群で確認された有害事象(上位5つ)は、高血圧、下痢、食欲減退、体重減少、疲労であり、これまでにレンバチニブの投与で認められた安全性プロファイルと同様でした。なお、その他の副次評価項目(QOL、血漿中薬物動態)や安全性の解析は継続中です。

 当社は、本試験結果に基づき、日本、米国、欧州、中国を含むアジアの各当局と申請に向けた協議を行う予定です。また、本試験結果の詳細について、今後の学会等で発表する予定です。

 肝がんはがん関連死亡原因の第2位であり、世界で年間約70万人以上が肝がんのために亡くなっています1。特に中国をはじめとするアジア、アフリカにおいて発生頻度が高い疾患です。肝細胞がんは、原発性肝がん全体の約85∼90%を占めています。早期段階の肝細胞がんの治療法には外科手術、ラジオ波焼灼法、エタノール注入療法、化学塞栓療法など、多くの治療選択肢がありますが、切除不能な肝細胞がんの場合は、治療薬が限られており、予後が極めて悪くアンメット・メディカル・ニーズが高い疾患です。

 当社は、がん領域を重点領域の一つと位置づけており、がんの「治癒」に向けた革新的な新薬創出をめざしています。当社は、引き続きレンバチニブを患者様価値増大に結びつけるべくエビデンスの創出に邁進し、がん患者様とそのご家族、さらには医療従事者の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してまいります。

以上

<参考資料>
1. レンバチニブメシル酸塩(製品名:レンビマ、以下 レンバチニブ)について

 レンバチニブは、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)であるVEGFR1、VEGFR2、VEGFR3や線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)のFGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4に加え、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)のPDGFRα、KIT、RETなどの腫瘍血管新生あるいは腫瘍悪性化に関与する受容体型チロシンキナーゼに対する選択的阻害活性を有する経口投与可能な、自社創出の新規結合型チロシンキナーゼ阻害剤です。
 現在、レンバチニブは、甲状腺がんに係る適応で米国、日本、欧州、韓国、メキシコ、ブラジルなど50カ国以上で承認を取得し、加えて、南アフリカ、インドネシアなどで申請中です。米国では「局所再発又は転移性、進行性、放射性ヨウ素治療抵抗性分化型甲状腺がん」の適応で、日本では「根治切除不能な甲状腺癌」の適応で、欧州では「成人での放射性ヨウ素治療抵抗性の進行性又は転移性の分化型甲状腺がん(乳頭がん、濾胞がん、ヒュルトレ細胞がん)」の適応で承認を取得しています。
 レンバチニブは、2016年5月に、米国で「血管新生阻害薬の前治療歴を有する進行性腎細胞がんに対するエベロリムスとの併用療法」の適応拡大について承認を取得しました。また、2016年8月に、欧州において「血管内皮増殖因子を標的とした薬剤の前治療歴を有する成人での進行性腎細胞がんに対するエベロリムスとの併用療法」の適応について承認を取得しました。欧州での本適応については「Kisplyx®」の製品名で発売しています。
 本剤について、本試験のほか、胆道がん(臨床第II相試験)、複数のがん種を対象としたペムブロリズマブとの併用療法(臨床第Ib/II相試験)など複数の臨床試験が進行中です。さらに、ペムブロリズマブまたはエベロリムスとの併用による腎細胞がん(一次治療)の臨床第III相試験も開始しました。

2. 肝細胞がんについて
 肝がんはがん関連死亡原因の第2位であり、世界で毎年約80万人が新たに肝がんと診断され、約70万人の死亡が報告されています1。地域差も大きく、中国をはじめとするアジア、アフリカで発生頻度が高いことが知られています。肝細胞がんは、肝がんにおいて最も発生頻度が高く、原発性肝がん全体の約85∼90%を占めています。肝細胞がんは慢性肝疾患、特に肝硬変と関連しており、発生原因として、B型肝炎ウイルスおよびC型肝炎ウイルスが挙げられますが、最近の調査では非B型非C型肝細胞がんの増加が報告されています。肝細胞がんの第一治療選択は外科手術ですが、根治切除後の再発や診断時にはすでに進行性で転移が見られるため手術に適さない場合も多くあります。全身療法として承認されている薬剤は、ソラフェニブのみで、アンメット・メディカル・ニーズが高い疾患の一つです。
1 GLOBOCAN2012: Estimated Cancer Incidence, Mortality and Prevalence Worldwide in 2012. http://globocan.iarc.fr/

なぜ必要? 4番目のIFNフリーC型肝炎治療薬の価値とは エレルサ/グラジナ記念講演から ケアネットさんから

2016年12月05日 | 学会研究会報告
 
ケアネットさんで以下の記事が載っていました。IFNフリーの各薬の注意点と。
12月3日の熊田先生の講演会の内容の一部がアップされていました。発売されたばかりのエレルサ/グラジナの使い方がわかりやすくのっていますー。私が聞きにいった講演会の内容です。転載は禁止ですー。
写真は、飛行機からみたディズニーランドです。
ページはこちら
http://www.carenet.com/news/general/carenet/43066?utm_source=m1&utm_medium=email&utm_campaign=2016120100

なぜ必要? 4番目のIFNフリーC型肝炎治療薬の価値とは
提供元:ケアネット 公開日:2016/12/05 

 インターフェロン(IFN)フリーのジェノタイプ1型のC型肝炎治療薬として、これまでにダクラタスビル/アスナプレビル(商品名:ダクルインザ/スンベプラ)、ソホスブビル/レジパスビル(同:ハーボニー)、オムビタスビル/パリタプレビル/リトナビル(同:ヴィキラックス)の3つが発売されている。そこに、今年3月の申請から半年後の9月に承認されたエルバスビル/グラゾプレビル(同:エレルサ/グラジナ)が、11月18日に発売された。治療効果の高い薬剤があるなかで、新薬が発売される価値はどこにあるのか。11月29日、MSD株式会社主催の発売メディアセミナーにて、熊田 博光氏(虎の門病院分院長)がその価値について、今後の治療戦略とともに紹介した。

患者背景によらず一貫した有効性
 エレルサ/グラジナは、国内第III相試験において、SVR12(投与終了後12週時点のウイルス持続陰性化)率が慢性肝炎患者で96.5%、代償性肝硬変患者で97.1%と高いことが認められている。また、サブグループ解析では、前治療歴、性別、IL28Bの遺伝子型、ジェノタイプ(1a、1b)、耐性変異の有無にかかわらず、一貫した有効性が認められており、慢性腎臓病合併患者、HIV合併患者においても、海外第III相試験で95%以上のSVR12率を示している。

IFNフリー治療薬4剤の効果を比較
 しかしながら、すでにIFNフリー治療薬が3剤ある状況で、新薬が発売される価値はあるのかという疑問に、熊田氏はまず4剤の効果を治験成績と市販後成績で比較した。

 薬剤耐性(NS5A)なしの症例では、治験時の各薬剤の効果(SVR24率)は、ダクルインザ/スンベプラが91.3%、ハーボニーが100%、ヴィキラックスが98.6%、エレルサ/グラジナが98.9%であり、実臨床である虎の門病院での市販後成績でも、ダクルインザ/スンベプラが94.0%、ハーボニーが98.2%、ヴィキラックスが97.7%(SVR12率)と、どの薬剤も良好であった。

 一方、薬剤耐性(NS5A)保有例の治験時の成績は、ダクルインザ/スンベプラが38%、ハーボニーが100%、ヴィキラックスが83%、エレルサ/グラジナが93.2%であり、虎の門病院の市販後成績では、ダクルインザ/スンベプラが63.7%、ハーボニーが89.6%、ヴィキラックスが80.0%(SVR12率)であった。熊田氏は、「治験時の100%よりは低いがハーボニーが3剤の中では良好であるのは確かであり、実際に使用している患者も多い」と述べた。

副作用はそれぞれ異なる
 次に、熊田氏は虎の門病院での症例の有害事象の集計から、各薬剤の副作用の特徴と注意点について説明した。

 最初に発売されたダクルインザ/スンベプラは、ALT上昇と発熱が多く、風邪のような症状が多いのが特徴という。

 ハーボニーは、ALT上昇は少ないが、心臓・腎臓への影響があるため、高血圧・糖尿病・高齢者への投与には十分注意する必要があり、熊田氏は「これがエレルサ/グラジナが発売される価値があることにつながる」と指摘した。

 ヴィキラックスは、心臓系の副作用はないが、腎障害やビリルビンの上昇がみられるのが特徴である。また、Ca拮抗薬併用患者で死亡例が出ているため、高血圧症合併例では必ず他の降圧薬に変更することが必要という。

 発売されたばかりのエレルサ/グラジナについては、今後、症例数が増えてくれば他の副作用が発現するかもしれないが、現在のところ、ALT上昇と下痢が多く、脳出血や心筋梗塞などの重篤な副作用がないのが特徴、と熊田氏は述べた。

 このように、各薬剤の副作用の特徴は大きく異なるため、合併症による薬剤選択が必要となってくる。

今後の薬剤選択
 熊田氏は、各種治療薬の薬剤耐性の有無別の治療効果と腎臓・心臓・肝臓への影響をまとめ、「エレルサ/グラジナは、耐性変異の有無にかかわらず、ハーボニーと同等の高い治療効果を示すが、ハーボニーで注意すべき腎臓や心臓への影響が少なく、ここに新しい薬剤が発売される価値がある」と述べた。

 また、今後の虎の門病院におけるジェノタイプ1型C型肝炎の薬剤選択について、「耐性変異なし、心臓・腎臓の合併症なし」の患者にはハーボニーまたはヴィキラックスまたはエレルサ/グラジナ、「NS5A耐性変異あり」の患者にはハーボニーまたはエレルサ/グラジナ、「腎障害」のある患者にはヴィキラックスまたはエレルサ/グラジナ(透析症例はダクルインザ/スンベプラ)という方針を紹介した。さらに、「NS5A耐性変異あり」の患者には、「これまではハーボニー以外に選択肢がなかったが、今後はエレルサ/グラジナが使用できるようになる。とくに心臓の合併症がある場合には安全かもしれない」と期待を示した。
(ケアネット 金沢 浩子)

ABT493+ABT530(ピブレンタスビル・グレカプビル)などすごいです 2016.12.3熊田先生講演から

2016年12月04日 | 学会研究会報告
 
 
全国から1200人くらいの先生が集まって聞いた講演でした。
聞きながらのメモなので、誤字脱字内容間違いありえますので御了承のうえ読んでください。参考になれば幸いです。

これからのC型肝炎に対する治療選択、広がる経口剤治療の可能性
熊田先生

先週のヴィキラックスの話しが基本
IFNフリーの成績
ダグアス 耐性無いと91.3 市販後94
ハーボニー100 98.2
ヴィキラックス
エレルサグラジナ 
みんな95は超えている

耐性があった場合は ハーボニーがいちばんよかった
IL28のTT以外の効きにくいのでくらべたら、エレルサグラジナもかなりいい

ハーボニー 徐脈注意
ヴィキラックス ビリルビン上昇、腎障害注意かなと
カルシウム拮抗剤禁忌 直接が上がるときは要注意、間接は大丈夫

○エレルサ・グラジナの副作用 45例治験
トランスアミナーゼ上昇、下痢便秘

中止例3例 ALTの上昇 早期に上がったらどうするか、減らせばいいだろうと
ダクルインザ・スンベプラ併用療法の経験でアスナを減らして乗り切れた
グラジナを1錠へらせばいいともいえるだろう 2錠だから1錠にすればいいと思うと

エレルサ・グラジナ併用療法は8例がはじまった 市販後
ハーボニーの再燃効くんじゃないかとやってみてる、ダグラアスナの再燃例にも使ってみている

1型のDAAの再燃無効
ダクルインザ・スンベプラ併用療法の無効67例 先週の報告
SVR12は70%くらいだろうもっといい治療が求められる

ABT493+ABT530(ピブレンタスビル・グレカプビル:ダクルインザ・スンベプラと同じレジメン)8例を治験した(これが新しい薬の話し)
NS3とNS5Aの組み合わせ
治らなかったのはダグアスの無効例の1例だけ
DAAの無効例につかって7例中6例に効いた

ダクルインザ・スンベプラ併用療法の無効例の31例だけにしてみたら
再燃は100% 14例
ブレイクスルー13例中12例
無効は4例とも治った
すごいわねえ。
1型100%だったと

その前にジメンシーが出てくるどちらにしてもあまり気にしなくてよくなってくる
NS5A、5B 3の薬剤、安全性はまだ問題がある
日本人はNS3が黄疸でやすいと知られている、
アスナでビリルビンが上がりやすい、第一にはならないだろうと中国と韓国は100%きいて、黄疸無い。日本人だけ。

虎の門で残ってる非治癒の人は 83例6.4% どれを使うかがこれから

2型の人の治療
ソフとリバは リバビリン量と線維化が関係する
AFPが高い人は充分なリバビリン量が必要という結果だった

ピブレンタスビル・グレカプビルの治験9例で新薬があたったのが5例 4例はソフリバ。
8週で両群治癒したよう
二人が行方不明で95%になっちゃってるので、多分それ以上

1型も2型も再燃無効例に対する治療法は次々開発治験が行われており、将来は明るい。
写真は、朝一で飛行機に乗ったので、朝焼けですー。きれいでした。C型肝炎の患者さんの未来はどんどん明るくなるそんな話が増えていますね。

第28回 北海道門脈圧亢進症研究会 ご案内演題募集 2017年3月25日にむけて準備中

2016年11月28日 | 学会研究会報告
 
第28回 北海道門脈圧亢進症研究会 ご案内演題募集 2017年3月25日にむけて準備中
日時:2017年3月25日(土)13:30~17:30(予定)
  ※世話人会:札幌医科大学記念ホール 1階 会議室 12:30~13:30 
会場:札幌医科大学記念ホール
住所:札幌市中央区南1条西18丁目

謹啓
時下、先生方におかれましては、ご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、第28回北海道門脈圧亢進症研究会を開催する運びとなりました。
つきましては、会員皆様より多数の演題を下記の要領にて募集いたします。奮ってご応募ください。ご多用とは存じておりますが、ご臨席賜りますようお願い申し上げます。
謹白
《演題・抄録提出期限》1月27日(金)
《演題応募要項》
演題名、施設名、発表者氏名(かなを振ってください)、
共同演者名、抄録(800字以内)をメールにてお知らせ下さい。
《演題申込、抄録送付先》
〒065-0024 札幌市東区北24条東3-3-7
カイゲンファーマ株式会社 小西久美
TEL 011-742-1960
メールアドレス h_konishi@kaigen-pharma.co.jp  
《発表方法》
コンピューターのみ(パソコンの種類をお知らせください。会場にはWindowsのPCで、ソフトPPT2007 を準備しています)
 尚、今回は以下の先生に招聘講演をお願いしております。

《特別講演》16:30~17:30予定
「胃静脈瘤に対する内視鏡治療の新たな試み」
演者:福島県立医科大学会津医療センター
消化器内科学講座 教授 入澤 篤志 先生

代表世話人: 札幌厚生病院 第三消化器内科   佐藤 隆啓
当番世話人: 医療法人 菊郷会 札幌センチュリ-病院  町田 卓郎 
共   催  : 北海道門脈圧亢進症研究会・カイゲンファーマ・大塚製薬

C型肝炎の最新治療 DAA無効例をどうするか 熊田先生の講演から 2016.11.26実施

2016年11月27日 | 学会研究会報告
 
IFNフリー治療のこれまでとこれからーDAA無効例をどうするかー
熊田博光先生
の講演の中で、再燃例への治療の話しがありました。基本的には次々出てくるので、将来は明るいと思うと言うことは言えそうです。
以下講演の中の話しのメモです。誤字脱字解釈の間違いあり得るので気を付けてください。写真は見通しが明るいってことで飛行機から見た富士山にしました。
この中ででてくる肝硬変は、特別に説明がない場合は代償期肝硬変のことです。注追加2016.11.29
○1型の再燃例にはどうするか
1.ハーボニー
2.ピブレンタスビルと他
3.ギリアド
4.ヤンセン 3剤
5.MSD 3剤治験するかどうか の5種類がある

実際ハーボニー ダグアスで無効だった67例に使った 肝硬変の方は46%いた。
SVR12 69% SVR24 60%
ILがある肝硬変は36%のSVR12

JDDWのダグアスのSVR12で集めたのをまとめてみた 計72.7% リバビリン抜くと69.9となった。
ハーボニーで治る人と治らない人は何が違うのか ダブルもシングルもあるが
ダグアスが再燃か無効なのか再治療の効果に関係ありそう 効いた人は再燃が17中12例
効いた人には、ダグアスの再燃の人が多いことがわかった。
効かない人はダグアスの無効例の人が多かった
ダブル耐性(L31とY93の変異を両方もっている人)とは関係が無かったと思われると
新たな変異は、でなかったと

同じレジメンの再治療はするべきではない?という既成概念があるだろうと
(同じレジメンでも効く人がいるのは明らかハーボニーだって繰り返し使って消えている人がいるから既成概念と言えるかな。。。)
ダグアスの無効例30例を入れてみた来週のMSDの講演で

将来は再燃無効例に対しても将来は明るいと。

新しい薬の開発 ブリストルマイヤーズから
ジメンシー
3と5Aと5Bのコンポーネントを併せた治験
ダクラ+アスナ+ベクラブビル 耐性17例を含んでいた
薬剤中止例だけが治らなかった、3週目無効と6週目は治った、2週目で中止例で再燃した
4週以上使えたら消えている感じ
R30は関係無かった
ビリルビンが上がるので気を付けないとならない
治験はやっていないが、承認が2月にはでるのではと

なんと心不全でもカフェインは大丈夫かもって

2016年11月10日 | 学会研究会報告
 
写真はピーチフラペチーノだからカフェインは当然はいっていないんだけど、カフェメニューってことで

なんと心不全でもカフェインは大丈夫かもって
「JAMA Internal Medicine」オンライン版に10月17日掲載されたリ、オグランデ・ド・スール連邦大学(ブラジル、ポルトアレグレ)のLuis Rohde氏らの研究から

心不全の患者さんはカフェインが不整脈の原因になるからと、コーヒー飲まないようになんて指導されることもあるのですが、今回の研究では普通の量であれば大丈夫そうだって話し。ただ、検討している患者さんや治療歴など一般化するにはまだ不十分な部分もあるので、主治医の先生とよく相談して考えていきましょう。
肝がんにコーヒーがいいって話しもいまはある時代なので、いい面を上手く引き出せるように活用していきたいですね。

そう言う私も、不整脈が出やすくなるかなと思ってコーヒーは控え気味、といいつつ、お茶の方が好きだから困らないんだけど。いろんなところでコーヒーでてくるので、断るのも申し訳ないなんて場面もありますよね。ありがたくいただくことができるようになった気持ちでいられるのは嬉しいです。

以下抜粋編集
 Rohde氏らは、心不全患者51人を無作為に2組に振り分けて、1組にはカフェインパウダー100mgを入れたカフェイン抜きのコーヒー、もう1組にはミルクパウダーを入れたカフェイン抜きのコーヒーを与えたそうです。患者さんは5時間の間、1時間ごとにコーヒーを飲んで。カフェインを飲んだ組は計500mgのカフェインを摂取しました。
 最後の1杯を飲んだ1時間後にトレッドミル(心臓の負荷がどのくらいかかっているかベルトコンベアの上で歩く速度を変えながらチェックする機械)で心臓に負荷をかける試験を行ったところ、カフェインの心拍に対する影響は認められなかったそうです。ただし、今回の研究は小規模なもので、被験者の約半数はコーヒーを常飲していたため、カフェインの影響を受けにくくなっていた可能性があるとのこと。また、カフェインの長期使用が心不全患者の心調律異常に及ぼす影響も検討していないのでこの調査だけでぜったい大丈夫と言えると思わないでほしいと言う感じです。
 Rohde 氏は、「今回のデータは、ほとんどの心疾患患者が適度な量のカフェイン飲料を飲んでも大きなリスクはないと安心させるものだ。長年、カフェイン飲料は動悸や不整脈などの症状を引き起こすことが疑われていたため、臨床現場では心疾患患者に対してコーヒーの摂取を止めるか減らすように助言することが推奨されてきた」とのこと。

原著論文はこちら
Zuchinali P, et al. JAMA Intern Med. 2016 Oct 17. [Epub ahead of print]

JDDW2016報告 肝がんの発生は減ってきています

2016年11月05日 | 学会研究会報告
 
 
JDDW2016年(日本消化器病学会週間っていって消化器関連の学会が一斉に集まる学会で、消化器をしてる先生が国内で一番集まる学会です。この時期に休診になる先生が沢山いますねえ)に参加してきました。今回は、C型肝炎の治療後の肝がんの発生についてのセッションがたくさん。
基本的には発癌を抑制していることがインターフェロン、飲み薬とも言えるかと思いました。海外で飲み薬の治療で返って肝がんが出るようになったのではないかという指摘もあるのですが、JDDWではそれは言えるデータはないと感じました。

ある病院のデータでは、飲み薬とインターフェロンでは発がん抑制効果に差は出なかったと言っていました。
効果がなかった患者さんでは、年率7.9%の発癌があるが、ウイルスが消えた人での分析では、飲み薬の患者さんは年率2.8%、インターフェロン使った患者さんは2.2%でウイスルが消えた人同士の比較では有意な差はなかったそうです。数字だけ見るとインターフェロンの方が効果あるみたいに見えるのですが、統計学的には差はなってことなんですね。
これは、インターフェロンと飲み薬の時期も患者さんの背景も違うので、そういった意味でも比較は難しいんだけど。そこを揃えての検討って大変なんですよね。

武蔵野赤十字では、できるだけ患者さんの背景を揃えて報告していて、そこからは、飲み薬だけの治療をした患者さんは、すでに発癌のリスクの高い方が多く含まれていたと言うことでした。ちなみにインターフェロンでSVRになった患者さんは567例 のみ薬でSVRになった患者さんは658例とすでにインターフェロンの効果あった人を抜いているってことで、これまたびっくりでした。治療をする患者さんの数の増え方は本当に早いです。

また別の病院では、ウイルスが消えたあと、肝がんができやすくなる因子って言う分析では、治った後四年以上たった人で肝がんが出やすくなる人に糖尿病がある方は要注意って発表もありました。これは、肝臓が良くなると食べ過ぎて糖尿病になるなんて人もいまはでてきているので、食事をきちんと見直して、肝臓にいい食習慣を身につけることが重要だとも言えます。

東大の発表では、ウイルスが消えて肝臓の病気以外で亡くなる患者さんが2割になってきていると本当にそう言う時代になってきましたね。ウイルス治療の効果なのか、東大では、肝がんの患者数が4割弱の減少になっているそうです。ちなみに緑愛では6割強の減少になっています。北海道での助成制度のおかげか少量長期のインターフェロンの頑張りの成果なのかなあと思います。数が少ないので比較検討はできないけど。減っているのは確実なんですよね。

また、最近は、肝臓病があることで、骨や筋肉などの低下が起こるサルコペニアという病態が注目されています。元気で長生きするためにも骨や筋肉を維持することが重要。食事運動の大切さがまた見直されてきています。そういう意味でも骨や血管のチェックしていく重要性が増していると言えますね。

写真は学会での朝勉強会でのお弁当と福岡へ移動中に手に入れたふぐの骨せんべいとミックスジュース美味しかったです。

肝がんに対する北大での陽子線治療の話 2016年10月28日の肝臓について語る会から

2016年11月01日 | 学会研究会報告
肝がんに対する陽子線治療の話 2016年10月28日の肝臓について語る会から
 
北海道大学放射線科治療部門の加藤先生に開業医向けに話をしていただきました。
陽子線治療が画期的治療と認知されるようになってもう10年以上が経つのですが保険適応へと目指して研究が続いています。その臨床適応が実現するようにと試験を継続している先生たちの話しでした。
陽子線治療というのは、物質をつくっている原子の中の部品の一つである陽子という部分を光速の70%まで加速して主要部分に照射するというもの。放射線治療の一つなのですが、主要の部分にエネルギーを集めることができる(ブラッグピークっていう性質)ので、普通の放射線治療が治療部位の前後にも影響が出るのが、主要部分のみに集まりやすいということで、副作用もすくなく、効果的に治療ができるという利点があります。
 
そして、北大ではこの陽子線の施設の小型化に成功し、さらに性能は世界一って、素直に信じる私です。今まで35mで220トンあったおおきさが27m125トンって、半分近くの重量ってすごいことです。さすが、日本人本領発揮。
さらにすごいのは、小さくなっただけでなく、1回に治療できる範囲もいままで15cm範囲だったのが30から40cm範囲と複数回に分けなくてはいけなかった腫瘍に対しても1回で治療ができると。
 
さらにさらにすごいのは、スポットスキャンニングっていって、小さい点を集めて腫瘍の形に添った治療ができる、絵も綺麗に描けるような正確な照射ができるんです。講演では北大のロゴマークを書いていてその線の濃淡も再現できていました。びっくりでした。
そして、褒めすぎかも知れませんがさらに凄いのが、呼吸などの動きがある腫瘍でも金のマーカーを入れてぴったりその場所に来たときに陽子線をあてることができるという動体追跡機能(これは1990年に北大で開発された技術)がばっちりついているのです。
これだけのことができる機械は世界では北大だけなんですよーって。北大出身者の私としては褒めたくて仕方なくなるという代物。
是非多くの患者さんを救って欲しいです。

ただ、陽子線治療は、保険適応が大人にはないため、300万前後の自己負担が生じます。生命保険で先進医療の特約がついているとそちらで払えるので、今はそういった人達が主な患者さんとなっています。少しでも早く保険での治療ができるよう先生方頑張っています。
この治療は、治しきることができるので抗がん剤などの長期投与が必要なくなります。そうすると医療費の削減に直結するすごいことがいっぱいあるので、施設にお金はかかりますが、国にとっても患者さんにとってもいいことだらけなはずと私は思っています。

肝がんについては、3個以内を適応としているとのことですが、治療技術が進んで多くの患者さんが受けれるようになれば、今まで外科切除やラジオ波焼灼術をしていた方でも簡単に外来で治療ができるなんてことが起こりえます。
制御率は9割弱と外科や内科治療に充分置き換わる成績です。

そして、門脈腫瘍栓(肝がんが門脈に入ってしまうと余命が半年とかになる)が起こったような普通であれば手の施しようのない肝がんについても治しきる可能性をもっています。
多施設での臨床試験も始まって、症例数が蓄積される保険適応が実現するよう、臨床の先生方に呼びかけながらすすめています。

会場からは、肝がんで治療の話を聞いていたがお金が高いとあきらめた患者さんが1年後に亡くなっていて、でも、この治療をしていれば今も生きていたのかと思うと、お金の問題ではなかったんだなと質問されていた先生がいたのが印象的でした。

いい治療が早く実現しますように、患者さんも私たちも外来で肝がんの患者さんが治っていくのを心待ちにしています。

ホームページはこちら
http://www.huhp.hokudai.ac.jp/proton/about/

C型肝炎の治療後の肝がんの発生は抑えられる!!2016年7月発表

2016年10月31日 | 学会研究会報告
C型肝炎の治療後の肝がんの発生は抑えられる!!
C型肝炎の治癒後の肝がん発生率についての研究報告がありました。以下要約をのせておきます。
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C型肝炎のウイルス排除後の肝がんのリスクについて
原文 Hepatology 2016 Jul; 64:130.からの要約

HCVウイルスが排除されることによって、全体では年間1%未満の発症になったが、肝硬変においては年間1.4%とやや高値であることから、気を付ける必要がある。

C型肝炎ウイルス(HCV)感染を持つ患者さんはは、新しく、より効果的な治療薬によって治療されている。そのような患者のための長期のフォローはまだ不明の点が多い。HCVのウイルス学的な陰性化が続く状態(SVR)を達成することは、肝細胞癌(HCC)のリスクを減らすと推測されているが、どのくらい低下するかはまだよく分かっていない。

アメリカの医療機関の研究で、インターフェロンベースの治療によりSVRとなった患者さん10,738人の肝細胞癌の発症データを分析した。

これらの患者(95%男性、64%白人)の間では、0.3%の年間の発生でHCCは100例発症。識別された。SVRを達成しなかった患者さんでは年間1.3%であったのでかなり低い結果となった。SVRを達成した肝硬変を持つ患者は、1.4%の年間のリスクを持っていた。多変量分析において、肝硬変の存在はHCC発生の最も強い予測値であった(危険比率、6.7)。他の重要な危険因子は、糖尿病、ヒスパニック系などがあった。
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ということでした。インターフェロンベースの治療なので、今の飲み薬のデータよりは肝がんを抑えている結果がいいという可能性はあります。また、アメリカの場合は、慢性肝炎のうちに治療を受ける方が多いという背景があると思われ、日本よりも肝がんの発生率は低いですが、日本ではもっと治療後の発癌を抑える率が上がっていることが予想されます。それでも、発生率は欧米よりは高いと思われるのですが、実際に治療をおこなうことで、肝がんになりにくくなっているというデータは、とても心強いですよね。
治療して治った後もきちんとチェックをして肝臓が治って元気な状態を維持できていることを確認することの重要性を認識していきましょう。

下のスライドは、札幌緑愛病院での新規発生のラジオ波焼灼術を受けた肝がん患者数と新規に受診する患者数との比較のグラフです。新規に受診する患者数が増えているのにもかかわらず、肝がんになる患者さんがどんどん減ってきているのがわかります。
 

<新規C肝治療薬>治験結果の活用には早期発見が重要 ケアネットさんからの情報

2016年04月15日 | 学会研究会報告
 
ケアネットさんからの情報です。香川県立中央病院の高口先生が解説していますー。
本文はこちら
http://www.carenet.com/news/general/carenet/41813?utm_source=m1&utm_medium=email&utm_campaign=2016041100
治験と実臨床との差が起きる内容について解説されています。

<新規C肝治療薬>治験結果の活用には早期発見が重要 提供元:ケアネット

<新規C肝治療薬>治験と実臨床のギャップはなぜ起こる?のイメージ
 4月11日、都内にて「臨床試験結果と実臨床のギャップはなぜ生まれるのか」をテーマに、メディアラウンドテーブルが実施された(主催:アッヴィ合同会社)。演者は高口 浩一氏(香川県立中央病院 院長補佐 診療科長)。本ラウンドテーブルでは、C型肝炎の新規経口治療薬の話題を交えて、臨床試験データの持つ意味があらためて解説された。

進化するC型肝炎治療、その臨床試験は
 C型肝炎ウイルスは1989年に米国で発見され、1992年からインターフェロンを用いた治療が開始、その後ペグインターフェロン療法が主体の時期が長く続いた。しかし、2014年のインターフェロンを使用しない経口薬のみのダクラタスビル/アスナプレビル併用療法の登場を境に、C型肝炎は経口薬で治療するという新しい時代に突入した。また、2015年にはオムビタスビル/パリタプレビル/リトナビル配合錠(商品名:ヴィキラックス配合錠)をはじめとした、インターフェロンが効きにくかったジェノタイプ1のC型肝炎患者のウイルス学的著効率(SVR12)が90%を超える薬剤が登場している。

 しかし、実臨床では必ずしも臨床試験通りとはいかない。例えば、レジパスビル/ソホスブビル配合錠は臨床試験において日本人におけるSVR12が100%と報告されているが1)、高口氏の施設では投与した97例のSVR12は93.9%と、試験時と比較して低かった。この臨床試験と実臨床の差をどう捉えるべきだろうか? 高口氏は臨床試験の限界として、「5つのToo」を挙げた。

臨床試験と実臨床の差、ポイントは「5つのtoo」
 臨床試験の持つ問題点として、以下の5つが挙げられる2)。

1.Too few:通常1,000例程度と、十分な症例数で検証されているわけではない
2.Too simple:症例の年齢や併用薬、合併症などに制限がある
3.Too brief:試験薬の投与期間が短い
4.Too median-age:症例の年齢幅が狭く、小児や高齢者などへの適用例は少ない
5.Too narrow:腎・肝機能障害のある患者や妊婦は対象から除かれている

 レジパスビル/ソホスブビル配合錠の場合も、実際に使用する患者は臨床試験時よりも高齢者が多いため、加齢に伴う生理機能の低下や併存疾患の存在が影響している可能性がある。また、病状の進行や服薬アドヒアランスが、効果や安全性に影響を与える点も注意が必要だ。

新薬をより安全に使用するために、臨床試験データを活用
 しかし、臨床試験データを用いることで、試験時より良い治療効果が出る場合もある。高口氏の施設では、ソホスブビル+リバビリンの治療を行った91例におけるSVR12は100%であり、これは臨床試験時の96.4%3)よりも良い結果であった。この点について、高口氏は「臨床試験での結果を基に、副作用対策を行ったためではないか。例えば、リバビリンは重症な貧血などの副作用が起こることもあり、そのため治療の継続が困難な患者もいる。実臨床ではこの点について、投与量を工夫し、より患者に合った量を投与するなど、専門医の臨床経験が治療成績に貢献した点もあるのではないか」と考察した。

薬効を最大限に発揮させるために―早期発見の重要性
 C型肝炎の治療は日々進化し、完治が望める疾患になりつつある。しかし、疾患が進行し、肝硬変になると薬剤が肝細胞に移行しづらくなるため、治療効果は低下する。高口氏は、現在のC型肝炎治療の問題点として、C型肝炎抗体検査の普及が不十分な点を指摘した。C型肝炎は検査によって容易に発見できるにもかかわらず、検査が普及していないため気付かれないことが多い。そのため、症状が出た時点ではかなり進行しており、薬が効きづらいケースもあるという。
 高口氏は、「C型肝炎は簡単な検査で発見できるにもかかわらず、健康診断に組み込まれていない場合が多い。早期発見し、肝硬変に移行する前に治療を開始することは、患者さんにとって大きなメリットとなる。数千円程度の自己負担でできることが多いので、早期発見の重要性を再認識いただき、積極的に検査を実施していただきたい」と、抗体検査の持つ重要性も併せて強調し、セミナーを結んだ。

参考文献
1) ハーボニ―錠承認時評価資料・国内第III相臨床試験(GS-US-337-0113 試験)
2) Rogers AS. Drug Intell Clin Pharm.1987;21:915-920.
3) ソバルディ錠・国内第III相臨床試験(GS-US-334-0118 試験)

(ケアネット 中野 敬子)

禁煙は「すぐに止める」「徐々に止める」どっちが有効? ケアネットさんから

2016年03月30日 | 学会研究会報告
 
 禁煙したければ、タバコを徐々に減らすよりも、きっぱり止めるほうがよいことが新たな研究で判明した。「ほとんどの人は徐々に減らすほうが自分に合っていると考えていた。しかし本人の考えにかかわらず、一度に止める方法のほうが優れていることが明らかにされた」と、筆頭著者である英オックスフォード大学博士研究員のNicola Lindson-Hawley氏は述べている。

ケアネットさんのページはこちら
http://www.carenet.com/news/general/hdn/41662?utm_source=m1&utm_medium=email&utm_campaign=2016032600

ダイエットもアルコールもそうだけど、じょじょにってのはなかなか難しいなあと思います。でもやる気になれる方からやってみるももちろん大事なことだなと思うし、やらないよりはまず試してみるが大事ですよね。

Hepatitis C Symposium 2016 ギリアドの勉強会から

2016年03月20日 | 学会研究会報告
いつもながらの聞きながらメモなので、誤字脱字内容間違いあり得ますことお許し下さい。
途中からの参加でしたが、いい話が聞けました。

ダクルインザ・スンベプラ併用療法が効かなかった人へ32例の経験は7割以上は行きそうだと、早く治療しても遅く治療しても同じくらいの効果にはなってくれている感じでした。ウイルスが消えなくても早く治療できてよかった人がいるからよかった。
IL28については効果がなかった場合にはそれが関係あるだろうくらいには言えるけど、それで治療をやめるってことにはならないレベルに思えたので、最初から調べるレベルにはならないなあと思いました。

Hepatitis C Symposium 2016
C型肝炎治療の新たな潮流

埼玉医科大学 持田先生
ハーボニー110例

ダグアス失敗12例 
変異が少ない人 Y93だけとかは十分効くだろうと
パンジェノまで待てない方は希望によってそのまま使っている

フェロンのに分割をのせた前に14日間変異をIFNで消したあとにハーボニーとやってみている
2週間で変異株が聞けるか 5例やって1例はSVRになってる。

NS5Bの変異はわかりにく
沢山あってわからない…って感じ。耐性が関係してるのではと推測してるレベル
組み合わせると耐性になったり


C型肝炎治療におけるDAA製剤の位置づけ
虎の門病院における実臨床例 熊田博光
ハーボニー、(ヴィキラックスは話さないことになったと終了時間が30分以上早くなっていた)
393例 耐性は53%入っている
ダクラアスナの無効は32例
SVR4wは96% いつから再燃したか12週目やSVR4のときにほとんどが再燃している
初回ではSVR12が90% IFNの再燃では100%SVR12
IFNの無効例のパターン
Y93陽性の症例をだしていた
3.7週目できえたが、ALTがたかかった 
L31陽性 6週目で消えたがALTが高かった
Y93陽性 11週目で再燃
7例が終了後再燃 IL28も関係あるかも知れないと 5例がY93耐性 L31は1例ダブルはいなかった
年齢では関係無い 耐性別ではある方が低い テラプレ19例シメプレ20例の前治療は
関係なかった全部治った
IL28はTGGGが有ると治りにくいちょっと

有害事象は脳出血徐脈腎障害がいた

eGFRが47で初め、30切りそうになったので点滴して1日おきに減らしてやったが20まで
下がっている。
全体では、差はなかった。
eGFRの30から50の10例中症例3例で輸液をしてしのいだ

脳出血 肝嚢胞出血
過去にくも膜下起こしてクリッピングしてた 9週目で脳出血(被殻出血)で中止 58才
肝嚢胞出血 子宮がんで大量出血歴があった 7.4週で中止

過去にくも膜下、血圧糖尿病、大量出血の既往歴がある症例は要注意か

徐脈は注意
予定の人で、心負荷して洞不全や狭心症、拡張型心筋症ではしなかった

高血圧、糖尿病、高齢者(60才以上)事前に負荷心電図心エコーをしている

ダクラアスナの無効例32例
シメプレ後D168でて、ダグアスやってブレイクスルーしてY93L31D168の耐性になって、
はーぼにSVR12までいった
治った方にTGあっても慢性肝炎は治っていた

終了後4週で再燃 ダブル耐性

トランスアミナーゼが高い人が効きにくいってのはありそう

肝硬変肝がんの人が多い 16例おわって4例再燃 ダブルがダメってことでもない
終了時は陰性化している 今の調子だと8割くらいのSVRになりそう

治らなかった4人は 肝硬変、RFA後の肝がん Y93がある NS5Bの変異はでていない

透析患者さんは論文が出ているのでダグアスが安全だろうと

2型 ソバリバ
243例に使った
肝硬変65例
終了198例 ブレイクスルー1例
治験とほぼ同じ成績になってる

6例が再燃 特徴ははっきりしない 普通にきえているが再燃する
ILはちょっと関係してるかなと

いったん再燃して消える人はいる IFN時代から16例くらい経験したこと有り

カリウムが下がる症例がいる 死亡例の報告もある
狭心症や不整脈などで開始をやめたのが5例

C型肝炎治療の落とし穴
C型肝炎にウルスは多臓器疾患であることを忘れてはいけない。
(これは本当にそう思います。だから早く治した方がいい、ウイルスを消すのは少しでも早い方がいいって思えます。)

肝外病変の頻度 剖検488例
腎臓 糸球体腎炎58% 唾液腺 甲状腺 肺線維症
心筋症 C型肝炎は他のウイルス性より多い 経過中に心エコーみることが大事

安全に治療を完遂することが今は求められている

岡上先生から次を待つ方がいいかと質問、肝臓学会は降りて名誉会員になっているけど待てるという感覚はないと思っているとできる治療をしっかりやって次に備えるのが大切と。
 
 
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第27回北海道門脈圧亢進症研究会 大成功!!

2016年03月14日 | 学会研究会報告
 
 
 
 懇親会後とその時のデザートの写真です。

第27回北海道門脈圧亢進症研究会 とても面白かったです。勉強になりました。
演題名とコメント書いてみました。独断と偏見がかなり入っていたりしますので、参考までにご覧頂ければと思います。

Session 1:内視鏡治療 〈13:35~14:15〉
司会:旭川赤十字病院 消化器内科 長谷部 千登美
1. 静脈瘤出血の現状と治療成績
札幌厚生病院 第三消化器内科 佐藤 隆啓 他
多数例の報告、とても頑張っているのがわかります。
ストマでの静脈瘤、EISではそんなに痛みでない。予防的には出血しそうな場所と判断するのは大変と

2. 門脈圧亢進症を呈したNASH(肝硬変)27 例の検討
小林病院 消化器内科 矢崎 康幸 他
NASHとウイルスではそんなに再発に差はないと感じたとのこと

3. EVL 後に巨大血腫を生じたアルコール性肝硬変の1 例
小林病院 消化器内科 矢崎 康幸 他
EIS後はあるが、EVLというのは経験したことがないとフロアからもあり。

4. 下血を繰り返した上行結腸血管集簇性病変の描出に造影CTが有用
であり、内視鏡的結紮術(EVL)が効果的であった肝硬変症(C 型)
の1例
札幌緑愛病院 肝臓センター 川西 輝明 他
困難例で苦労したことがよく分かる。大腸でEVLをすることで、先行が危険性としてあるが、消化管腔内を膨らまさないことが先行予防には有効と胃のときは話して
いたのでと意見が合った、参考なりますー。


Session 2:経血管的治療 〈14:15~14:55〉
司会:札幌厚生病院 放射線科 長谷川 貴
5. 小腸静脈瘤出血に対し、腹壁静脈穿刺下による硬化療法で止血しえ
た1 例
旭川赤十字病院 消化器内科 林 秀美 他
患者さんが小柄で血管造影も断る方だったりと大変な中での治療、頑張って治療できた症例でした

6. 肝性脳症に対する経皮的塞栓術の治療成績の検討
北海道大学病院 放射線診断科 森田 亮 他
5例に行って全例成功とのこと。脳症も改善して再発はなかった。
塞栓物質は金属コイルプラスアルフNBCAを併用 合併症は保存的に治る程度
オーバーナイトが難しいので術中に完全閉塞を目指してる。
コイルだけでもだんだんと血流が低下するってパターンがあり得ると理想的なような気がしました。
それが可能なものかコイルだけで終わった症例があればフォローを教えて下さい。
巨大なシャントをバスッと止めてしまうことに危険性を感じるがと質問
危険性としては患者さんにいろいろ説明している
血戦できたらオルガランが効果的で、溶けて再発も少ない。

7. B-RTO におけるステアリングマイクロカテーテルの使用経験
手稲渓仁会病院 放射線診断科 櫻井 康雄 他
手作りでダイアルで反転したりできる太いところで使う血管
曲げたままコイルをいれられるので、はじけていれれなくなることが少ない。すごい。
ガイドワイヤーをすすめるときに角度をつけてサポートするのもできる。値段は高いけど。
2.7fくらいで4Fに入る。長谷川先生からマイクロの先端を曲げていってもできるときあるだろうけどって、おおおお。

8. 門脈圧亢進症を伴わない食道静脈瘤の1 例
北海道消化器科病院 内科 町田 卓郎 他
門亢症がないって、動静脈奇形があったため、左下横隔膜動脈からの静脈経の圧上昇が原因だった、珍しいとのこと。

Session 3:特異な所見を呈した症例/薬物治療 〈14:55~15:25〉
司会:札幌緑愛病院 肝臓センター 川西 輝明
9. 門脈瘤による総肝管圧迫のため総肝管ガンとの鑑別を要したアル
コール性肝硬変の1 例
小林病院 消化器内科 矢崎 康幸 他
門脈血栓化で本幹が瘤化して胆管を圧迫とても珍しい例でした。

10. 当院における肝性浮腫に対するトルバプタンの使用経験
札幌厚生病院 第三消化器内科 木村 睦海 他
多数例の報告、アンモに上がるときがあるので脳症には要注意、1日目の体重減少が効果を判定する上で有用な気がしました。
腎機能がいいうちに治療するというのも大切なのかも。

11. 当院における肝硬変症に合併した門脈血栓症に対するダナパロイ
ドナトリウム投与の有効性の検討
札幌厚生病院 第三消化器内科 山口 将功 他
多数例の検討、血栓の原因となるものにEISがあり得るのかも知れない。RFAなども充分きっかけになる

Session 4:悪性腫瘍・外科的治療に起因する門脈圧亢進症
〈15:25~15:55〉
司会:北海道消化器科病院 内科 町田 卓郎
12. 胆管癌に対して左肝切除および膵頭十二指腸切除施行後に食道静
脈瘤を来した1 症例
勤医協中央病院 消化器センター 古山 準一 他
膵頭十二指腸切除後にNASHに似た形となる方がいるので要注意。膵酵素の補充が有効といわれている。脂肪乳化剤も有用かもと

13. 咽頭静脈瘤を合併した左側門脈圧亢進症の1 例
札幌厚生病院 第二消化器内科 北川 翔
心膜横隔膜静脈へのシャントが5%にあるとこれが今回は関与していたのではと

14. 胆・膵悪性腫瘍術後の症候性門脈狭窄に対する経皮経肝的門脈ステ
ント留置の検討
北海道大学病院 放射線診断科 木村 輔
アルブミンがあがって、Childスコアは改善したと。
平均開存期間は22ヶ月だった 12ヶ月と言う報告もある 状態のよい患者さんが多かったことが長かった原因かもと
ジルバステント ルミネックス

特別講演 〈16:10~17:10〉
『Selective B-RTO を軸とした
胃静脈瘤に対する治療戦略』
大分大学医学部附属病院 放射線部
田上 秀一 先生 たのうえ先生
司会 作原 祐介
(北海道大学病院 放射線診断科)

論文などもたくさんかいている先生、学会の受賞も多い
ニューロラジオロジイもしている先生 ウイーンの学会から帰ってきたところ、明日東京でまた講演とのこと。すごーい。

大分は桜がさいてると きよすえ先生のフィロソフィーを受け継いでいると

胃静脈瘤の疫学と治療
 食道静脈瘤よりも胃の静脈瘤の方が致死率高い
血管構築
画像解剖をしっかり理解する

MDCTの評価が大切

テクニックとして
主たる排血路以外には、EOIを少しずついれてつめていく 2mlくらいずつ 8MLくらいでつまっている例をみせてくれた
太いとか流れが速いのはコイルつかっていると どんな見極め方か?コアキシャルで血流が落とせるかどうか?

コアキシャルバルーン(9.5f)を使う 親バルーンも使う さらにその中にマイクロカテが入る
停滞もオーバないとが多いが 大分は1時間くらいで終わっている、硬化剤を回収して終わっている 回収は全部でできるのか?
硬化剤が多いときはオーバナイトで血栓を安定化させて終わったり、NBCAをつかったりしている

メデイキットに作ってもらった

側副血行路の塞栓をしなくていいなどのメリットがある

CO2での造影 どうやってるんだろう黒く見えてる

マイクロバルンカテの横からマイクロカテ(1.9f)も入る

特殊な症例
カテーテルをガイドにカテ交換したり、こういう工夫が有るんだなと感動がいっぱいでした。放射線科の先生には当たり前なのかなあ

オーバーナイトは10%くらい緊急破裂例など

脾動脈塞栓も3割に併用している
食道静脈瘤は25%増悪
腹水悪化 難治性ではないが
再増大が数パーセントあった。

オーバーナイトが日本門亢症学会のB-RTO研究会では推奨されているので、肺塞栓などの合併症の観点からも、治療後の流れないような工夫をする方がいいと思わ
れ、私たちも幸い命に関わるようなことは起きていないのですが全国的には報告が有り、静脈血栓症の合併症の予防のためにもオーバナイトよりも3,4時間のほうが
いいような気がしていますが、血栓化されて動かなくなるまでを目指した方がいいのだと思われます。私の方では午前中にやって午後抜くかんじで3時間以上の留置で
充分な感触です。

炭酸ガス造影は、白くぬける方法しかないと思っていたら、ちゃんと黒くできる設定があるとのこと、勉強不足でした。

とても、勉強になりました。

目白ポセンシアクリニック永久先生訪問とてんぷら近藤

2015年10月09日 | 学会研究会報告
 
いい女・いい男のつくり方~自分の人生を向上させたい人のために~のぶろぐで紹介していたてんぷら近藤さんにいってきました。
http://possenssia.blog.fc2.com/blog-entry-79.html#container

 東京での学会のあと、永久先生の経営するポセンシアクリニックを訪問してきました。ブログを何度も読んでいたので、ここがあのクリニックなのねえと感動ひとしおで、先生からクリニックで気を付けていることや新しい試みなど教えてもらったりして、先生の思いがいっぱいつまったクリニック、なんとも素敵な雰囲気で癒されました。肩こりがすっと良くなる針を打ってもらったときにも、こういうのいいよなあって、ここを訪れる患者さんや家族の方が形成の手術をされて満足されるのはもちろん、心を癒されていくんだなあって、その雰囲気を少しでも味わえて感動していました。
スターウォーズのヨーダの人形をAmazonで購入して、奥さんに却下された話は、笑えました、よくわかるー。すごいよーだがしゃべったり、ライトセーバーや杖をもって動き回るんです。あ、これは、趣味の話になっちゃうけど。

院長になってから、なる前から、いろんな悩みを抱えている自分の気持ちを聞いてもらってアドバイスしてもらって、自分にとって必要なことを一生懸命一緒に考えてくれている先生に申し訳ないなんて思いながらも、ありがたい思いでいっぱいでした。一人でも多くの患者さんを癒やせるよう精進していきたいと思います。

てんぷらの近藤さんは、オバマ大統領の訪問を断ったことで有名になったってブログの記事をみて、是非一度行ってみたいと永久先生と伺いました。本当にきめ細やかなサービス、銀座ってこういうお店が当たり前なんだろうかと感動しつつ、私が一番感動したのは、お客さん左利きですよねといって箸などのセッテイングを逆にしてくれたことですねえ。いつも右利き用においてあるので、左で使っては右利き用に置くのが当たり前になっていた私ですが、こうなるといいなあと思っていたことしては失礼かななんて思っていたので、とても感動しました。

てんぷらはもちろんおいしく、お客さんと大将の会話からもこだわりが伝わり、食材も全国から、あオーストラリアもあったな、こだわりのものでとてもおいしかったです。中華で使う花名前忘れちゃったけど、甘くておいしかったなあ。揚げ方も油が素材にしみこまないように温度を上げ下げしないようにあげているので普通のてんぷらから見たらカロリー控えめであっさりしてるんだそうです。確かにあっさりしてると納得。
何から何まで永久先生に本当におもてなしされちゃった私でした。感謝しっぱなしです。

 
上の写真が右利き用から左利き用にセットしてくれた写真です。左下は湯葉のあんかけ
 
 
左下のピーマンは種ごと食べるという趣向、初めてだったけどおいしかったです。永久先生曰く勇気がいるなあって。右下は原木から採れた椎茸
 
左上が中華料理で使う花のてんぷら、名前忘れちゃった。
 
左上がてん茶、初めて食べました。おいしいのはもちろんです。デザートのマスカットは皮ごと食べられます。
左下が永久先生と右下は大将もいれてもらっての一枚でした。