肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝炎友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2007.9.4より新規開始しました。

JDDW2015 ヴィキラックス発売記念 虎の門 熊田先生講演

2015年10月09日 | 学会研究会報告
 
聞きながらのメモなので、誤字脱字内容間違いあり得ますが、参考になれば幸いです。
ダクルとスンベが聞かなかった人にハーボニーしている方が5例いて今のところ順調に経過しているとのこと。待てない患者さんには是非効果が出て欲しいところです。今の薬は3ヶ月で効果が出るので、より効果的な投与方法も検討しやすくなってきてると言えます。

JDDW2015 品川
ブレイクファストセミナー
C型肝炎の最新治療
熊田博光先生

ヴィキラックス発売記念
インターフェロンは高齢者に副作用の面から使いにくい
◎ダクルスンベ850例行った
10%耐性あり
70才以上が半分を占めていた
耐性がなかったら92%あっても57%は治った
治験と外れた条件の人が多い 350人いた

シメプレビルをつかったひと、Y93があった人は効きにくかった

後半は副作用が少なかった
ALTの上昇などはアスナを減量すれば消失完遂が出来た

◎ハーボニー
治験はしてなかったので今が治験 現在56例
耐性がある人も結構入っている 3割くらい
ダクルとスンベの人が4例いる
そのうちダブル耐性3例がある
肝硬変で年齢が高くての人
腎障害がでて隔日投与にしてる 2週目から
循環系の不整脈には注意が必要

ダクラアスナがだめだったら 影響するのか
ダクラアスナの耐性ウイルスになった人のその後
治験で治らなかった13例
治療前に耐性があった人が主ない人も治療後はでてる
そのごは消えて来ている
あとからでてきた耐性は、2例 168とL31が消えるY93も弱くなった
戻る症例もある

ダブル耐性の症例2例
トリプルになった 168が消えて L31Y93がのこりハーボニー
2.3週目で陰性化

71才男性
耐性が1年後消えて前に戻ってるL93がのこり

5例がやっているが今のところ3週では普通に消えている

シメプレビルやったあとのダグラアスナ
2週目からブレイクしていた耐性がでて、2016年には明らかになる

ヴィキラックス
リトナでパリタプレビルを血中濃度あげる
アスナのように大量が必要ではないので肝機能障害をおこらないようにもなっているのではと

24週と12週 100と200mgでのひかく
治らなかった症例の理由は今はわかっていない
1例だけで他はみんな治っている 治験の全例で
12週で97.2%となった

第3相
治療中止1例あった 薬剤師さんだった 血圧低下があるのでおかしいとすぐやめた
ダクラアスナをしてなおった

最初と次の群での3%下がった
カルシウム拮抗薬を禁止したら大丈夫になった。
肝機能異常などの臨床検査値には異常はなかった
カルシウム拮抗薬の使い方に注意

併用薬剤の注意
スタチン系、オメプラゾール等、ジゴキシン等
変更する

薬剤耐性  耐性度はビトロでの倍数はすごい上がる 治ってる人は治っている
耐性のない人は99%なおってるSVR
あるひとはY93れい 83%治っている

ハーボニーは耐性が関係無い治験ではね

20%以上の耐性がある場合はハーボニーへ

ゲノタイプ
2型の透析例
3~6型のC型肝炎 今治験が始まる 言ってくれたら参加してくれたらと

残された問題
SVR後の発癌 
肝外病変 糖尿病や難治性の掻痒症など

あまり待て待てというのではなく、肉体的にも精神的にも病気になっているので問題点を解決しつつ出来るだけ早期に治癒に導くが医師の使命 熊田先生のポリシー

健康保険限度額適用認定証を申請に行ってきました 札幌市 協会けんぽ編

2015年09月01日 | 学会研究会報告
 

 今回胆石の手術を行って感染症が合併していたので高額療養費の適応となったので、私も申請をしてみました。これが、今回のインターフェロンフリー治療で国の助成が来るまでの間が行っている手続きの1つになっているんですねえ。
本人が手続きに行くと当日発行でした。申請書はダウンロードして書いていきましたが、窓口でももらえますね。
私の場合は、協会けんぽ(全国健康保険協会 北海道支部)に行くことに、札幌駅の北口側、ヨドバシカメラで買い物をかねて駐車して、行ってきました。
 写真の真ん中へんのビルです。看板を見てお客様窓口って書いている4階に行って、書類を出して、15分ほどお待ちくださいって、銀行とかの窓口みたいな雰囲気で、すんなりと手続きが完了しました。窓口に行けるなら簡単って感じでした。
是非、急ぐ方はご検討ください。
適応じゃなくて、適用ですね。ご指摘ありがとうございます。
 
 
ポチッとして頂けたら幸いですにほんブログ村 病気ブログ 肝臓・胆嚢・すい臓の病気へにほんブログ村

胆石胆嚢炎で腹腔鏡下胆嚢摘出術を受けましたー

2015年08月22日 | 学会研究会報告
 
 
 この写真は胆嚢の中にあった胆石、大きい方が引っかかって痛みを起こしていました。5cm以上あって、硬い石でした。砕ける石も多いのだけど立派な石で、腹腔鏡で取り出すのが大変だったって。
 2006年6月に尿管結石で発作を起こしたとき(痛みはこのときの方が遥かに痛かったんです。尿管結石は自然とでてくれるので手術は必要なかったけど)、エコーして、あら、胆石ありますねってことから、2008年10月頃これって胆石発作だったかもっていうのが、夕食のときに会って、2013年頃にも発作があって、そのうちとらないとならないなあなんて思いながら過ごしていたのですが、まだ、もうちょっと待っていたら、昨年腰痛でCTをとったら、しっかりとでかくなっていた胆石、あちゃ、ここまで大きくなってたら発作なんて起きないかなあと高をくくっていた自分でした。砕けたりして小さくなったら発作起きるかも知れないかな、なんてまるで医者のようなことを思っていたのですが、今回、5cmこえの胆石が、胆嚢のくびれのところで引っかかって胆石発作を起こして、胆嚢炎を併発して、待機的ではあるけど緊急手術って感じの腹腔鏡下胆嚢摘出術となりました。
 今回の痛みは、2015年8月12日の食事を一杯食べたあと夜間に重苦しくなって、食べ過ぎたせいかと思っていたのが始まりでした。朝になったらおさまっていたのでこのときは一時的な嵌頓だったのかもしれないのですが、17日の月曜日のお昼に中華を一杯食べ、夜にやっぱり痛くなり、その痛みがずうっと続いていました。これは、胆嚢炎になってきちゃうなあと思って、すぐ外科に相談、エコー,CTとって、嵌頓してるのを確認、水曜日の午後に手術にしましょうってことで、体制をとってもらって、手術となった次第です。火曜日は痛くて夜中に何度も注射の痛み止めを使ってもらったりしてしのぎました。
手術の合併症や癒着していたら開腹になることなど、一通り説明を聞いて、早くこの痛みを取ってーってかんじで手術に望みました。
麻酔をかけてもらうときに今は空気ですからねえ、ここから麻酔ですって言われたかくらいで意識はなくなって、終わったら夜中でした。
術後覚めて説明を聞いたらしいんだけど。覚えてなかったです。あはは。
家族も一緒にいてくれてみんなが良かったと言っていたとのこと、よかったです。もう少し遅かったら危なかったとも言われたって、そうです、胆嚢炎は危ないので長引かせてはいけない病気ですからねえ。今回は、タイミング的にはぎりぎりでした。
 早めに予定を立てて手術ができること大事だなあと思った自分でした。でも、仕事してるとなかなかできないのもよく分かるし、患者さんにも上手く勧めて行けたらいいんだろうなあと思います。

入院は自分の病院ですることにしました。院長なのでみんなが気を使ってやりにくいってのももちろんあるんだとは思うのだけど、自分が好きなスタッフがいるところで手術をしてもらえるのはいちばんうれしかったので、何されても(いやいやそんないいことしかないですよ)感謝の気持ちでいられるところでって。実際、面倒な患者だったと思いますし、仕事も続けようといつまでも主治医にはお願いするし、でも、みんなががんばってくれたおかげで仕事も休みながら、しっかりと治療を受けることができました。みんなに守ってもらっているんだなと実感もしました。ほんとうにありがとうございました。
入院中の体験は、今よりももっと今後の病院の改善点につながることも沢山ありました。もっともっといい病院になれることは間違いない。本当に入院してよかったと思いました。
どんどんよりよい病院へ進化していける。そんな幸せを感じました。
 患者さんには心配をおかけしましたが、仕事もちゃんとできるように回復していますので安心してくださいね。

肝硬変症の繊維化が治療できる時代がはじまっている!? 日経メデイカルから抜粋

2015年06月26日 | 学会研究会報告
  
日経メデイカルからの抜粋です。肝硬変の治療薬が実現化に向けてはじまりました。すごいです。北大で受けれるってことで、北海道の患者さんにも可能性が広がり朗報かと思います。
写真は肝硬変だった肝臓がインターフェロンが効いて治ってきてるときの写真でこんな変化がどんどんおきるってことになります。

日本発の肝硬変治療薬候補の開発が臨床段階に 2015/6/17

開発が期待されるのが線維化を抑制し、沈着した線維を分解するような肝硬変治療薬だ。現在、国内外で開発されている肝硬変の治療薬候補の中には、日本で創製されたものも少なくなく、日本発の肝硬変治療薬の開発が着々と進んでいる。

その1つが、非上場のベンチャー企業であるPRISMPharma(横浜市緑区、社長:小路弘行氏)が創製したPRI-724(開発番号)という蛋白質間
相互作用阻害薬。Wntシグナル伝達経路構成因子であるcAMP応答配列結合蛋白質(CBP)と、転写因子のβカテニンの結合を阻害し、癌細胞の
増殖を抑えたり、分化を誘導する作用メカニズムを有することから、主に癌を対象に海外で開発が進められている。

 その一方で進んでいるのが国内でのC型肝硬変を対象とした医師主導臨床研究だ。がん・感染症センター都立駒込病院肝臓内科部長の木村公則氏らは、C型肝硬変のモデルマウスなどで線維化改善効果が認められたことなどから、昨年から医師主導治験として、PRI-724の第1相試験を始めた。対象はC型慢性肝炎から肝硬変に進展した患者のうち、肝硬変の程度を示すChild‐Pugh分類でグレードAとグレードBの18人。第1相は用量漸増試験であり、既に最低用量での投与を終了し、「重篤な有害事象は認められず、安全性が確認された」(木村氏)。

ステージB患者の肝予備能を改善し抗ウイルス薬投与を可能に
 今後、第三者委員会が最低用量での有効性についても評価を行う予定だ。木村氏は、「PRI-724により、ウイルス排除後のステージA
の患者の線維化を改善できれば、発癌リスクを下げることにつながる可能性がある。また、ステージBの患者の肝予備能を改善し、ステージAに移行させられれば、抗ウイルス薬の投与対象となる」と話しており、PRI-724とDAAsを組み合わせることで、ウイルス排除と発癌リスクの低減を達成することが期待される。

 もう1つが、日東電工が札幌医科大学特任教授の新津洋司郎氏と共同で、肝硬変を対象に開発している核酸医薬、ND-L02-s0201(開発番号)だ。ND-L02-s0201は、HSP47遺伝子の発現を抑制するsiRNAを含むビタミンA提示型リポソーム製剤であり、リポソーム製剤に提示されたビタミンAがレチノール結合蛋白質(RBP)に結合した後、肝硬変で活性化している星細胞上のRBP受容体に結合。星細胞特異的に取り込まれ、siRNAにより、コラーゲンの合成過程に必要なシャペロン蛋白質であるHSP47の発現が抑制され、コラーゲンの合成・分泌が抑制されるというメカニズムを有する。

 これまでは欧米で開発が先行していたが、今月にも国内で安全性を確認するための第1b相試験がスタートする。対象は、B型肝炎やC型肝炎、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)などを有するF3またはF4で、代償性肝硬変の患者9人。治験の実施施設である北海道大学医学研究科内科学講座・消化器内科学分野教授の坂本直哉氏は、肝硬変が、星細胞によるコラーゲンの合成が活発化し、コラゲナーゼによる分解が追い付かない状態だとした上で、「ND-L02-s0201により、コラーゲンの産生が抑えられれば、分解系が相対的に高まり、沈着しているコラーゲンまで分解されるのではないかと期待している」と話している。
 振り返ってみると、C型慢性肝炎のDAAsの開発は、海外の製薬企業の独壇場だった。近年は、医薬品や医療機器の輸入超過を指摘する声も年々大きくなっている。それだけに、こうした日本発の大型新薬候補の実用化に掛かる期待は大きい。

2015年 職員集会 in 北海道医療生活協同組合 大成功!!

2015年06月09日 | 学会研究会報告
 
 北海道医療生活協同組合と札幌緑愛病院、緑愛クリニックの職員が一同に介しての集会を行いました。参加者100名を超えて、沢山の方が集ってくれたこと、本当にありがとうございました。様々な職員が医療を支えてくれていること、自分たちがすごいことをしていること、そんな職員が沢山いることを是非知って欲しくて、集会を提案して実現することができました。本当に皆さんありがとうございました。
 地域支部の大谷さんのあいさつ、理事長のあいさつも急なことでしたが快く対応してくれて本当にありがとうございました。大谷さんからは、このような取り組みとても参考になりましたと笑顔でいただくことができたこと、本当にうれしかったです。感動したことが沢山ありました。これからも北海道医療生活協同組合、札幌緑愛病院、緑愛クリニックを多くの方に活用していただけるよう、がんばっていきたいと思います。何卒よろしくお願いいたします。

あ、自分の基調講演で、病院祭り10月って言っちゃったけど、9月13日日曜日の間違いです。もうしわけありません。辻村さんの発表の時に気付きました。がーん。。。
組合員の方への感謝の気持ちを込めて元気で長生きを実現する目標を掲げてのお祭りとなる予定です。今度は利用者も含め、多くの方に参加していただけるとうれしいです。

”投げ矢運動”をシミュレートした新たな人工関節を開発 第45回日本人工関節学会

2015年06月09日 | 学会研究会報告
 ←大きくみたい方はこちらをクリック

メデイカルトレビューンという新聞に手首の人工関節の画期的な開発がされたと報告がありました。私が北大で整形外科の授業を受けていた頃、開発した三浪の授業を受けていました。試験超難しかったです(勉強がたりないとも言われるかも。。。)。
この手首の人工関節、今までの自由度が改善されて患者さんの手をついての行動が改善されるという画期的なものです。多くの患者さんの救いとなる開発で、とてもうれしいです。すごいなあ。

脂肪肝炎にビタミンDが効果的かも? ビタミンD投与で4週後にNAFLD患者の肝脂肪量が減少

2015年05月04日 | 学会研究会報告
日経メデイカルからの抜粋です。

ビタミンD投与で4週後にNAFLD患者の肝脂肪量が減少 2015/4/26 欧州肝臓学会取材班
ドイツSaarland University Medical CenterのCaroline Stokes氏
 ビタミンDは非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の発症や病態に深く関与しており、NAFLD患者は血中ビタミンD濃度が低下していることが報告されている。そのため、ビタミンD不足を是正すれば肝脂肪症が改善する可能性がある。今回、肝脂肪蓄積が認められる患者において、ビタミンD投与により肝脂肪量が減少すること示された。欧州肝臓学会(EASL2015、4月22~26日、ウィーン開催)で、ドイツSaarland UniversityMedical CenterのCaroline Stokes氏らが報告した。

 本研究は単一施設においてオープンラベル、単群で実施
され、肝脂肪蓄積が多く認められる患者40例に対してビタミンDを投与し、肝脂肪量の変化を比較検討した。肝脂肪量の測定には非侵襲的な評価指標であるCAP(controlled attenuation parameter)を用いた。
 ビタミンDとしてコレカルシフェロール(ビタミンD3)20000 IUを最初は7日間連続で、その後は週に1回、6カ月後まで投与した。初期にコレカルシフェロールを連日投与したのは、栄養状態が不良だと反応性が低いことが報告されているため。なお、ライフスタイルへの介入は行っていない。
 対象の年齢は54.9歳、男性が21例、BMIは29.5kg/m2、BMI 30kg/m2以上が45%を占め、体脂肪率は32.3%、内臓脂肪スコアは11.4だった。4週後は全例を追跡できていたが、3カ月後は33例だった(6カ月後のデータは集計中のため未発表)。
 その結果、4週間のビタミンD投与により、血中25(OH)Dは11.8ng/mLから34.6ng/mLに有意に上昇(P<0.001)、副甲状腺ホル
モン(PTH)は41.5pg/mLから34.5pg/lLに有意に低下し(P=0.002)、CAPは329.8dB/mから310.8dB/mに有意
に下がっていた(P=0.012)。なお、BMI、体脂肪率、ALT、ASTなどでは有意な変動が認められなかった。
 今回の検討から、肝脂肪症は4週間のビタミンD投与で改善すること、CAPは肝脂肪症の変化を鋭敏に評価できるこ
とが示された。Stokes氏は、「治療反応性の高い患者を対象としたランダム化比較試験を行うとともに、ビタミンD投与による肝細胞の脂質リモデリングの分子機序を解明する必要がある」との見解を示した。

アルコール依存症患者さんへ朗報か! アルコール依存症、バクロフェンで飲酒量が激減

2015年05月04日 | 学会研究会報告
日経メデイカルからの抜粋です。
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_--_254446_--_366256_--_2
欧州肝臓学会2015 2015年4月22日~26日 Vienna, Austria
アルコール依存症、バクロフェンで飲酒量が激減 2015/4/27欧州肝臓学会取材班

 アルコール依存症患者にバクロフェンを1年にわたって投与したところ、アルコール消費量が大幅に減り、飲酒に関連するマーカーの値や肝機能などが改善した。フランスCentre Hospitalier Intercommunal CreteilのCamille Barrault氏らが、欧州肝臓学会(EASL2015、4月22~26日、ウィーン開催)で発表した。
 バクロフェンはγ-アミノ酪酸(GABA)の誘導体で、中枢性筋弛緩薬として日本では脳血管障害などによる痙性麻痺に使われている。これまで、バクロフェンにアルコール消費量を減らす作用があるとの報告が幾つかされている。そこでBarrault氏らは、アルコール依存症に対するバクロフェンの有効性と安全性を検討するため、単群、オープンラベルの前向き試験を行った。
 2010年6月~2013年9月にアルコール依存症の専門外来を受診した、連続した患者100人にバクロフェンを1年にわたって投与し、有効性と安全性を評価した。バクロフェンは15mg/日で開始し、アルコールへの依存症状がなくなるまで、週単位で漸増した。
 患者の平均年齢は53歳、男性が75%、Child-Pugh分類Aの肝硬変が65%、Bが20%、Cが15%で、16%が膵炎を合併していた。平均飲酒期間は15年だった。
 1年間のバクロフェンによる治療を完遂したのは83人。バクロフェンの投与量の中央値は40mg/日だった。追跡期間中の脱落が9人、死亡が4人、肝移植が1人、バクロフェン投与中止が3人あった。 
1年間の治療後、1日のアルコール消費量の中央値は、106gから18gに有意に減った(P<0.0001)。83人中77人が、1日のアルコール消費量
が治療前の半分以下になった。その内訳は、禁酒が44人、アルコール消費量30g/日以下が20人、同30g/日超が13人だった。
 禁酒に成功した44人とアルコール消費量30g/日以下になった20人、計64人の解析では、飲酒に関連するマーカーの値や肝機能の改善が確認された。γGTP、ASTも有意に減少していた(ともにP<0.001)。プロトロンビン時間は69%から77%(P<0.001)、ビリルビンは34μmol/Lから19μmol/L(P=0.026)、アルブミンは34g/Lから37g/L(P=0.007)に変化した。
 有害事象は20人で報告され、2人がバクロフェンを中止した。肝機能や腎機能の低下はなかった。

 1年間のバクロフェン投与により、アルコール消費量が減り、飲酒に関連するマーカーや肝機能の改善が確認された。「バクロフェンはアルコール消費量を劇的に減らすことができ、忍容性も十分だった」と、Barrault氏は結論付けた。

第26回北海道門脈圧亢進症研究会報告 大成功

2015年03月16日 | 学会研究会報告
 
第26回北海道門脈圧亢進症研究会報告 発表についての川西個人のコメントなので参考になれば幸いです。
聞きながらのメモでもあるので、誤字脱字内容間違いあり得ます。御了承下さい。

長谷部先生挨拶
いろんな分野、いろんな治療の発表があり、非常にいろんな勉強ができること。楽しみにしてきました。

一般演題 〈13:35~16:05〉
Session 1:門亢症の原因/門脈ステント 〈13:35~14:05〉
司会:札幌緑愛病院 肝臓センター 川西 輝明

1. 門脈圧亢進症を呈したNASH(肝硬変)16 例の検討
  小林病院 消化器病センター 矢崎 康幸 他
治療方針としては、血行動態に即していくことで乗り越えれる感じがあるが、肝硬変の治療として根本的なものがないのがつらい
女性で糖尿病合併の方が多かったことから、この方向の治療が有効となる可能性はあると思われた。

2. 原発性肝外門脈閉塞症(肝門部閉塞)と考えられる若年女性の一例
  旭川赤十字病院 消化器内科 長谷部 千登美 他
IPHと考えて経過を診ていたが、現在は肝外門脈閉塞症として考えている症例。
若年であり、家族との対応など課題が多いとのことで、今後とも経過を知りたい患者さんであった。
カベナストランスフォーメーションができているが脾腫が大きく 非常に珍しいのかも
成人例には少ないので、今後とも経過を診ていくとのこと。

3. 集学的治療が奏功し、門脈内ステント初回留置から18 ヶ月後も開存を維持している胃癌術後悪性肝外門脈閉塞の1 例
  旭川厚生病院 放射線科 平松 一秀 他
ステントをおくことで脾腫の改善、白血球数も増えていく、化学療法もできてとてもいい治療となっていた。他の症例では膵がんの進行例も多いので予後は短いが開存
例がおおかった、開存期間18ヶ月は長い方であって適応としてよかったと思われると。

Session 2:食道静脈瘤/異所性静脈瘤 〈14:05~14:35〉
司会:札幌厚生病院 第三消化器内科 佐藤 隆啓

4. 胃・食道静脈瘤内視鏡治療におけるEUS の役割
  小林病院 消化器病センター 矢崎 康幸 他
EUSの役割について継続して発表をしてくれている中味ですが、このように検討して治療して行くことが理想的な方法であること認知度は増していると思われます。
F0の観察 細いが破綻すると大出血となる
粘膜固有層の血管が拡張したもの
胃静脈瘤の5mm以下のものであればEVLが安心してかけられると 太いものはヒスト

貫通血管に対しての狙撃EVLをすると理想的ではないか
貫通血管にアルコールというのもありかと

巨木型を思わせる症例でも貫通血管でなってる例もあると示してくれた
なれた助手が二人いる
教育講演で30分くらいで聴きたいところと司会の佐藤先生から

5. ストマ静脈瘤破裂に対し,硬化療法により止血が得られた1 例
  札幌厚生病院 第三消化器内科 山口 将功 他
残存結腸 ストマ周囲にRCサインっぽいのがある 
最初内視鏡でみたが直視下の方がやりやすかった。
珍しいが報告はある。根治的な治療がなく、繰り返せるEISがいいだろうと

このやり方では、1979年が始めただったと

6. 内視鏡的採石術を施行した胆管静脈瘤の1 例
  札幌厚生病院 第二消化器内科 北川 翔 他
内視鏡エコーで確認して切開は危険と判断して拡張しての採石とした
普通の内視鏡エコーではなく、エクダスが望ましい

Session 3:食道静脈瘤治療/IVR 〈14:35~15:05〉
司会:北海道消化器科病院 内科 目黒 高志

7. 内視鏡的静脈瘤硬化療法と部分的脾動脈塞栓術後、肝癌治療とインターフェロン療法と直接作用型抗ウイスル剤内服が可能となった肝癌合併肝硬変症(C 型
)の1例
  札幌緑愛病院 肝臓センター 川西 輝明 他
肝硬変でのインターフェロンの適応や同意などいろんな条件をクリアしながらやっていく必要があるが、このような経過で今後肝硬変の患者さんの門亢症がどうなって
いくかが楽しみなところでもある。
今の時点では、ウイルスが消失しても門亢症が改善するところまではなかなか難しい。

8. NASH を背景にした門脈大循環シャントを伴う肝細胞癌の1 例
  JCHO 北海道病院 消化器センター 馬場 英 他
NASHでの肝がん 脾と精巣静脈とのシャント
をコイルとB-RTOで肝予備能が改善した

9. 胃全摘術後に発症した食道静脈瘤に対してPTO を施行した1 例
  北海道大学病院 放射線診断科 木村 輔 他
60代男性 食道静脈瘤F3 出血にてクリッピング、内視鏡では困難と紹介
離断術紹介で外科に来た。空調静脈から入っていた。
PTO時は、35cmH20前後と門亢症でもあった
F1まで改善
1年3ヶ月後黒色便 R-Yの小腸粘膜に静脈瘤 F2になってその後EISとなった
ダウングレードできてEISが可能になった。
胃全摘三年後NBNCの肝硬変だった 非肝硬変例ではまれ
前医の生検では、NASHを疑った
食道にもバルンいれて止めれたと思うが、と質問
矢先生 内視鏡でできると そのとき時の判断もあるので
佐藤先生 治療しても再発する例が多いと思う

Session 4:IVR 〈15:05~15:35〉
司会:北海道大学病院 放射線診断科 作原 祐介

10. 肝細胞癌治療後に悪化した肝性脳症に対してシャント塞栓術を施行したB 型肝硬変の一例
  市立旭川病院 消化器病センター 助川 隆士 他
PTO側から脾腎シャント側のコイル塞栓して非常に経過がいい症例。とてもいい感じでした。
分流術ではなく全体つめた
脾静脈選択では他のシャントは大丈夫だった

11. 脾腎シャントによる肝性脳症に対しBRTO が有効であった一例
  旭川赤十字病院 消化器内科 林 秀美 他
70代女性 異常行動で受診 IPHと血栓症でフォロー中
血管径が大きく1回目できず。2回目で二本のうちの片方にB-RTO3ml
PSEを追加するとさらにシャント血流が下がっていい場合もある 今後のデータの集積を期待したい

12. 内科的治療困難な肝性脳症に対するIVR 治療
  北海道消化器科病院 内科 町田 卓郎 他
昨年と例数が増えている 12例になった
Childスコアが改善するのがうれしい とても改善する例がある
チップスしてRFAして
チップスルート拡張
精巣静脈B-RTO
74才男性
意思疎通できなかったが、B-RTOPSE後意思疎通が改善した。
門脈圧ははかっていない 脳症の治療なので言ってられないところがある
幸い腹水や胸水悪化はいない

Session 5:腹水・浮腫の治療 〈15:35~16:05〉
司会:手稲渓仁会病院 消化器病センター 辻 邦彦

13. 非代償性肝硬変の肝性浮腫に対する水利尿薬長期使用の有用性について
  手稲渓仁会病院 消化器病センター 永井 一正 他
延長使用の有効性 1週間で2kgの減少を有効例として
短期投与では、体重が戻ってくるNaは延長も短期も変わらず
14例中副作用で中止は7例 脱水と腎障害 中止して改善
3.75から開始するようにしている。体重の減少がない場合は7.5へ増量としている
質問 腎機能が悪くならないといわれていたりするが、そうじゃない場合もある 他の利尿剤とふくめて考える

14. 当科における難治性腹水に対する水利尿薬の治療効果
  旭川医科大学 内科学講座消化器血液腫瘍制御内科学分野 中嶋 駿介 他
23例の検討
2週で体重が7%以上減るのを有効例とした。
改善した際の中止方法は、サムスカから中止とした。Naが下がるときはラシックスからなど、最後に残るのはアルダクトン
担癌症例で効きが悪かったのは、予後の差ではよくわからなかった、反応する人もしない人もいた

15. 水利尿薬追加投与のみで従来治療抵抗性の腹水が著明に改善した肝硬変の1例
  札幌厚生病院 第三消化器内科 木村 睦海 他
50例に投与した。その中の1例
52才男性アルコール性肝硬変 2週間で15kへった。すごっ。尿浸透圧も低下してた。
患者さんにスコアつけてもらって自覚症状などの確認もしている
50例中6割弱に効果があったと考えている。
開始は3.75から1週前後で増量
矢先生から
飲水量と尿量の関連が知りたい 症例毎に違うかなと
家では塩分制限がうまく出来ない方が多いかな。アルコールの方については特に

有効例の定義をどうするか 体重減少を使う体重が減らなくても自覚症状がとれるとか腹水抜いたらよくなるとかあるのでケースバイケースと言うことがあるかなと
やめる判断はどうするか 

休 憩 〈16:05~16:15〉

特別講演 〈16:15~17:15〉
『門脈圧亢進症~今後の課題と展望』
医療法人社団 新百合ヶ丘総合病院
肝疾患低侵襲治療センター長 國分 茂博 先生
司会 長谷部 千登美(旭川赤十字病院 消化器内科)

ベストドクターズでも取り上げられた
長崎から今日の朝、中部経由で北海道へ
神奈川県川崎市北部 井廻先生に誘っていただいた

門脈血アトラス
ラジオ波熱凝固の実際

なぜ門亢症に入ったか
静脈の破綻なのに何で赤いのかが不思議で PTPでしらべると門脈血自体 PO2が高い
PO2は75あった 動脈血が関与していると言えると

硬化療法をやると1回やるとさらにPO2が上がる

孤立性胃静脈瘤
緊急止血にはシアノと2000年に提示 ヒストで止めてB-RTOとして欲しい
保険が通ってなかった。2012年に通った食道側からいれる場合だけど、薬ではなくデバイス 3年間で300例の市販後調査をしろと言われている。
ヒストで胃腎シャントまでいれると平定化する

専門医以外でも精通してる内視鏡医がしていいというレベルにしている
12mm以上ならB-RTO
肝切除前の肝予備能の改善にも使われている

難治例 PBC 28ml
Foam EOとCO2 1:3 シャントのぎりぎりまでつめることができた

EOを使用したB-RTOに関する医師主導治験の計画でやっている 2013.3.21 2014.8月スタート

セカンドオピニオンで来るケース
中国からとかあちこちから来ている

EVL5回でB-RTOして再発なし

空調静脈瘤出血 脾臓の下極に梗塞がある
脾動静脈瘻があった 動静脈瘻閉鎖術して

164個のコイルつかった 2年半正常だったのでもとの病院へもどった

中国からの患者さん
静脈瘤に熱心な医師が少ないらしい
1クールで4回した EIS

医学と異業種 音楽業界
研究会 ライブハウスと似てる
学会は コンサート
論文作成 レコーディング
アクセプト メジャーデビュー
リジェクト お蔵入り
見えない努力が大事かな

タワーレコード 2008年8月 4週連続1位だったり
医者になって40年 当時のひとたち 山下達郎 サザンは店員だった 竹内まりや

PSEは今後どうなるか
下極からやって、ハイドロコルチゾン3日間、ゼルフォーム3mm3以上

巨核球が幼若なところから増えていく TPOが増えていことが機序としてある

時期的な適応は
IFNからだったが、左側門亢症でもやり始めている

EISの為のPSEなら 半分くらいでも充分かも知れないと

PHG 貧血あるが内視鏡ではっきりしないと言う患者さんがPHGだった
PSEで綺麗によくなった 静脈瘤も食道胃もよくなってた
PSE時に後胃静脈の血流も一緒に減ったからだったよう

第2回脾臓研究会 大人のはなかった 日本医大の吉田先生が音頭取ってくれた
15年は遅れているC型肝炎治療とってた先生もいる。血液内科では併用薬が沢山あるから

肝硬変での免疫低下
細菌感染の防御が低下 CD4陽性など細胞数も減る
PSEで増えるなら、他の改善もあるのではと

門亢症学会の附置研に入った

サムスカの話
どこに効いているかよく分からない
門脈厚を下げているのかどうか
80例使って詳細にデータ取った23例検討
3.75で始めて、2週間前後で増量が望ましい 15で試験をしたら7.5とさがなかった
2週で2%以上の減少と自覚症状の改善
収縮期血圧が低く脾静脈径が大きいと奏効してた 非奏効例ではGRシャントがなかった
門亢がある人の方が効いてる場合がある

肝腎症候群に対する新しい薬物治療
Glypressin V1aアンタゴニスト

門脈血栓 ダナパロイドとATⅢでの治験 静脈瘤の治療後でも出血がなかった
半年以内に治療ができるとCRとなる率が高い半年過ぎると効きにくい

リバロキサバン(イグザレルト)
エドキサバン
ダブルブラインドで、3日目5目で判断していけるのでやっている

分子標的薬 ソラフェニブ
門脈圧降下
CIが下がるとソラフェニブが効く Congestion index 門脈圧を下げている

技術認定制度 EISは5年以内に25例 B-RTO 10 PSE足して15例

矢先生 挨拶
C型肝炎の治療はどんどん進歩している 肝がん肝硬変門亢症のコントロールが大事になってくる
来年はDAAの患者さんの治療が出てくるのではないかと期待する。

代表世話人を終わる 68才になって降りて、佐藤先生が代表世話人となります。

閉会の辞
代表世話人 小林病院 消化器病センター 矢崎 康幸

第26回 北海道門脈圧亢進症研究会 3月14日プログラム決定

2015年03月07日 | 学会研究会報告
 
第26回 北海道門脈圧亢進症研究会 があります。医療者向けの研究会です。是非多くの方が参加してくれたらと思います。

日時 平成27 年3 月14 日(土)午後1 時30 分より
場所 札幌医科大学記念ホール 札幌市北区南1 条西18 丁目
TEL:011-611-2111
代表世話人:矢崎 康幸(小林病院 消化器病センター)
当番世話人:長谷部 千登美(旭川赤十字病院 消化器内科)

第26 回目の北海道門脈圧亢進症研究会を開催させていただきます。
本年は、医療法人社団 新百合ヶ丘総合病院 肝疾患低侵襲治療センター長 國分 茂博 先生をお招きして、『門脈圧亢進症~今後の課題と展望』
の御演題での特別講演を予定しております。
諸先生方の日常の研究・診療に少しでもお役に立てるような研究会に致したく存じます。参加される方々の活発な御討議をお願い申し上げます。

会場費として、1,000 円を当日会場にてお支払い下さい。

プログラム
総合司会:旭川赤十字病院 消化器内科 長谷部 千登美
開会の辞 <13:30~13:35〉
当番世話人 旭川赤十字病院 消化器内科 長谷部 千登美

一般演題 〈13:35~16:05〉
Session 1:門亢症の原因/門脈ステント 〈13:35~14:05〉
司会:札幌緑愛病院 肝臓センター 川西 輝明

1. 門脈圧亢進症を呈したNASH(肝硬変)16 例の検討
  小林病院 消化器病センター 矢崎 康幸 他
2. 原発性肝外門脈閉塞症(肝門部閉塞)と考えられる若年女性の一例
  旭川赤十字病院 消化器内科 長谷部 千登美 他
3. 集学的治療が奏功し、門脈内ステント初回留置から18 ヶ月後も開存を維持している胃癌術後悪性肝外門脈閉塞の1 例
  旭川厚生病院 放射線科 平松 一秀 他

Session 2:食道静脈瘤/異所性静脈瘤 〈14:05~14:35〉
司会:札幌厚生病院 第三消化器内科 佐藤 隆啓

4. 胃・食道静脈瘤内視鏡治療におけるEUS の役割
  小林病院 消化器病センター 矢崎 康幸 他
5. ストマ静脈瘤破裂に対し,硬化療法により止血が得られた1 例
  札幌厚生病院 第三消化器内科 山口 将功 他
6. 内視鏡的採石術を施行した胆管静脈瘤の1 例
  札幌厚生病院 第二消化器内科 北川 翔 他

Session 3:食道静脈瘤治療/IVR 〈14:35~15:05〉
司会:北海道消化器科病院 内科 目黒 高志

7. 内視鏡的静脈瘤硬化療法と部分的脾動脈塞栓術後、肝癌治療とインターフェロン療法と直接作用型抗ウイスル剤内服が可能となった肝癌合併肝硬変症(C 型)の1例
  札幌緑愛病院 肝臓センター 川西 輝明 他
8. NASH を背景にした門脈大循環シャントを伴う肝細胞癌の1 例
  JCHO 北海道病院 消化器センター 馬場 英 他
9. 胃全摘術後に発症した食道静脈瘤に対してPTO を施行した1 例
  北海道大学病院 放射線診断科 木村 輔 他

Session 4:IVR 〈15:05~15:35〉
司会:北海道大学病院 放射線診断科 作原 祐介

10. 肝細胞癌治療後に悪化した肝性脳症に対してシャント塞栓術を施行したB 型肝硬変の一例
  市立旭川病院 消化器病センター 助川 隆士 他
11. 脾腎シャントによる肝性脳症に対しBRTO が有効であった一例
  旭川赤十字病院 消化器内科 林 秀美 他
12. 内科的治療困難な肝性脳症に対するIVR 治療
  北海道消化器科病院 内科 町田 卓郎 他

Session 5:腹水・浮腫の治療 〈15:35~16:05〉
司会:手稲渓仁会病院 消化器病センター 辻 邦彦

13. 非代償性肝硬変の肝性浮腫に対する水利尿薬長期使用の有用性について
  手稲渓仁会病院 消化器病センター 永井 一正 他
14. 当科における難治性腹水に対する水利尿薬の治療効果
  旭川医科大学 内科学講座消化器血液腫瘍制御内科学分野 中嶋 駿介 他
15. 水利尿薬追加投与のみで従来治療抵抗性の腹水が著明に改善した肝硬変の1例
  札幌厚生病院 第三消化器内科 木村 睦海 他

休 憩 〈16:05~16:15〉

特別講演 〈16:15~17:15〉
『門脈圧亢進症~今後の課題と展望』
医療法人社団 新百合ヶ丘総合病院
肝疾患低侵襲治療センター長 國分 茂博 先生
司会 長谷部 千登美(旭川赤十字病院 消化器内科)

閉会の辞
代表世話人 小林病院 消化器病センター 矢崎 康幸

肝性脳症のある肝がん合併肝硬変症(C型)でもPegIFN後DAAを導入

2015年02月11日 | 学会研究会報告
脳症のあった肝がん合併肝硬変からペグインターフェロン後DAAまで

肝硬変症(C型)で脳症まであった肝不全期の患者さんが、内視鏡的静脈瘤硬化療法や部分的脾動脈塞栓術が効果的になって、症状が改善して、肝がんの治療も乗り越え、ペグインターフェロンの少量長期投与からDAA(ダクラタスビルとアスナプレビル)へとつなげることができた患者さんの報告です。
みんながうまくいくと言うことではないですが、こうやって肝臓が元気になる患者さんがいると言うこと、参考になれば幸いです。

以下の講演会の前の交流の場で話した内容です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

元気の出る医療講演 in 東京
肝がんの不安のなくなる世の中を目指して
やせるコツ伝授します?
 ー脂肪肝や生活習慣病対策に肝炎の最新治療とともにー
演者
肝がん検診団 団長
北海道肝炎患者対策協議会 代表代行
札幌緑愛病院 院長 肝臓センター所長  川西 輝明
日時 2015年2月7日土 午前9時開場午後2時くらい
場所 TKP品川カンファレンスセンターANNEX 3階 カンファレンスルーム5
住所 〒108-0074 東京都港区高輪3-13-1 TAKANAWA COURT 3F 電話 03-5447-1201
共催 肝がん検診団 インターネットで結ぶ肝臓患者と支援者の会

運動不足は肥満よりも危険 ケアネットニュースから

2015年02月01日 | 学会研究会報告
ケアネットさんのニュースより、運動も大事ですよね。気を付けなきゃ。肥満も改善するととってもいいですよね。
自分ができる方を優先するのがまず一歩でしょうか。

運動不足は肥満よりも危険
提供元:HealthDay News公開日:2015/01/29

運動不足は肥満よりも危険のイメージ
 座ってばかりの生活は、肥満の2倍有害である可能性が新たな研究で示され、「American Journal of Clinical Nutrition」に1月14日掲載された。しかし、1日20分の早歩き程度の運動により、早期死亡リスクを30%低減することも可能だという。
 研究の筆頭著者である英ケンブリッジ大学のUlf Ekelund氏は、「運動不足の人は、運動量をわずかに増やす努力をするだけで大きな健康効果が得られる」と述べている。このリスク低減は、正常体重、過体重および肥満のいずれの人にも認められたという。「集団の運動不足を解消すれば、肥満を解消した場合の2倍の死亡数を低減できると考えられる」と同氏は述べ、公衆衛生の観点から、身体活動レベルの増大は肥満の低減と同じくらい、あるいはそれ以上に重要であると付け加えている。
 今回の研究では、33万4,000人の男女のデータを収集。平均12年の追跡期間中、被験者は身長、体重、胴囲を測定し、身体活動レベルを自己申告した。その結果、全く運動しない場合に比べ、中程度の運動が早期死亡リスクを低減する鍵となることがわかった。1日に90~110カロリーを消費する運動により、早期死亡リスクを16~30%低減できると研究グループは推定している。
 中等度の運動による効果は正常体重の人で最も高かったが、過体重および肥満の人にも便益が認められた。最新のデータを用いると、ヨーロッパの男女において920万件の死亡のうち33万7,000件が肥満に関連するものであると推定されたが、運動不足に関連すると思われる死亡数はその2倍であったという。

 「ヒトの身体をみると、骨や筋肉は不規則な変わった形をしている。この筋骨格の構造から、人体は動くためにできていることがわかる」と、米ニューヨーク大学メディカルセンター(ニューヨーク)のSamantha Heller氏はいう。人体の運動への適応力は驚くべきものであり、有酸素運動は免疫系を刺激し、精神機能を向上させ、エネルギーを増大させ、筋肉や骨を強化し、心疾患、がん、糖尿病などの慢性疾患リスクを低減すると同氏は指摘している。

[2015年01月14日/HealthDayNews]Copyright (c) 2015 HealthDay. All rights reserved.

第26回北海道門脈圧亢進症研究会 2015年3月14日土 是非ご参加ください

2015年01月16日 | 学会研究会報告
第26回北海道門脈圧亢進症研究会 2015年3月14日土にあります。医療従事者向けの案内です。

演題募集、内容のポスターができあがりました。多数の参加お待ちしていますー。
國分先生のお話はいつ聞いても刺激的なはず。是非ご参加ください。

第24回北海道門脈圧亢進症研究会
ご案内・演題募集のお知らせ
日時:2015年3月30日(土)13:30~17:00(予定)
      ※世話人会:札幌医科大学記念ホール 1階 会議室 12:30~13:30 
会場:札幌医科大学記念ホール
      住所:札幌市中央区南1条西18丁目
謹啓
時下、先生方におかれましては、ご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、第25回門脈圧亢進症研究会を開催する運びとなりました。
つきましては、会員皆様より多数の演題を下記の要領にて募集いたします。奮ってご応募ください。ご多用とは存じておりますが、ご臨席賜りますようお願い申し上げます。
謹白
《演題・抄録提出期限》1月30日(金)
《演題応募要項》
演題名、施設名、発表者氏名(かなを振ってください)、
        共同演者名、抄録(800字以内)をメールにてお知らせ下さい。
《演題申込、抄録送付先》
〒065-0024 札幌市東区北24条東3-3-7
     カイゲンファーマ株式会社 浅野 聖和
     TEL 011-742-1960
     メールアドレス k_asano@kaigen-pharma.co.jp
《発表方法》
コンピューターのみ(パソコンの種類をお知らせください。会場に はWindowsのPCで、ソフトPPT2007 を準備しています)

 尚、今回は以下の先生に招聘講演をお願いしております。

《特別講演》16:30~17:30予定
「未定」
 演者:医療法人社団 新百合ヶ丘総合病院  
 肝疾患低侵襲治療センター長 國分 茂博 先生

代表世話人: 小林病院 消化器病センター  矢崎 康幸
当番世話人: 旭川赤十字病院 消化器内科 長谷部 千登美 
共   催  : 北海道門脈圧亢進症研究会・カイゲン・武田薬品工業

C型肝炎は内服でほぼ全例が治癒する時代へ ケアネットさんから

2014年12月02日 | 学会研究会報告
ケアネットさんで、記事が出ていました。C型肝炎が、本当に治る時代が来はじめています。以下かはコピペです。ケアネットさんから許可いただけました。

C型肝炎は内服でほぼ全例が治癒する時代へ
提供元:ケアネット
公開日:2014/12/01

C型肝炎は内服でほぼ全例が治癒する時代へのイメージ

 C型肝炎ウイルスに対する治療は、2011年の直接作用型抗ウイルス薬(Direct Acting Antivirals;DAA)の登場で大きく変換した。現在、効果のより高い薬剤・レジメンの開発が続いている。2014年11月26日、都内で開催されたC型肝炎プレスセミナー(主催:アッヴィ合同会社)にて、熊田 博光氏(虎の門病院分院長)がC型肝炎治療の進歩と著効率の変遷を解説、さらに開発中のレジメンを紹介し、「来年にはC型肝炎は内服薬のみでほぼ全症例が治癒する時代が到来するだろう」と予測した。

■日本人で多いのは「ジェノタイプ1b型・高ウイルス量」
 C型肝炎ウイルスの遺伝子型は民族によって異なり、日本人ではジェノタイプ1b型・高ウイルス量の患者が多く、5割以上を占める。しかしながら、1992年に承認されたインターフェロン(IFN)単独療法では、このジェノタイプ1b型・高ウイルス量の患者に対して、虎の門病院における著効率は11.7%と低く、全体でも著効率は3割と、つらい治療にもかかわらず7割が無効であったという。また、次に承認されたペグ-IFN+リバビリン(RBV)併用療法でも、2004年~2011年における、ジェノタイプ1b型・高ウイルス量の患者の著効率は48.8%と5割に満たなかった。しかし、2011年にDAAが登場し、IFN+RBV+プロテアーゼ阻害剤併用療法により、ジェノタイプ1型のSVR率は、初回治療例ではテラプレビルで73%、シメプレビルで88%、バニプレビルで84%と高い効果を示した。しかし、前治療無効例に対しては、順に34%、50%、61%と徐々に増えているものの低いことが課題であった。

■IFNフリーの経口剤が登場
 日本人のC型肝炎患者の特徴として、高齢者が多いこと、副作用(とくにIFN)に敏感なこと、高齢化のために欧米より肝がんの発生頻度が高いことが挙げられる。そのため、高齢者・うつ病・IFNが使えない患者にも使える、IFNフリーの経口剤治療が求められていると熊田氏は述べた。このような状況から、IFNフリーの経口治療薬であるダクラタスビル(NS5A阻害剤)+アスナプレビル(NS3阻害剤)併用療法が開発され、今年9月に両薬剤が発売された。
 これら2剤の併用療法における第III相試験での著効率は、ジェノタイプ1b型のIFN治療に不適格の未治療または不耐容の患者で87.4%、IFN治療無効の患者で80.5%と、高い有効性が示された。また、この有効性には、性別、年齢、開始時HCV-RNA量、肝硬変などの背景因子の影響はみられなかった。有害事象については、鼻咽頭炎、頭痛、ALT増加、AST増加、発熱が多く、有害事象による投与中止例は5%であったと熊田氏は紹介した。

■「前治療無効でNS5A・NS3耐性変異株あり」は著効率が低い
 この2剤併用経口療法の登場により、厚生労働省「科学的根拠に基づくウイルス性肝炎治療ガイドラインの構築に関する研究班 C型肝炎ガイドライン」が今年9月に改訂された。このガイドラインの治療選択肢の患者群ごとのSVR率をみると、
・IFN適格の初回・再燃例:88%(IFN+RBV+シメプレビル3剤併用療法)
・IFN不適格の未治療/不耐容例:89%(ダクラタスビル+アスナプレビル2剤併用療法)
・前治療無効でNS5A・NS3耐性変異株ありの患者:43%(IFN+RBV+シメプレビル3剤併用療法)
・前治療無効でNS5A・NS3耐性変異株なしの患者:85%(ダクラタスビル+アスナプレビル2剤併用療法)
となる。
 熊田氏は、前治療無効でNS5A・NS3耐性変異株ありの患者では43%と低いのが問題であると指摘した。

■内服薬のみでほぼ全症例が治癒する時代が到来
 最後に熊田氏は、わが国で経口剤のみの臨床試験がすでに実施されているレジメンとして以下を紹介し、このうち、ギリアド、アッヴィ、ブリストルの薬剤は来年には発売されるという見通しを語った。
・NS5B阻害剤+NS5A阻害剤(ギリアド・サイエンシズ、2014年9月申請)
・NS5A阻害剤+NS3阻害剤(アッヴィ、Phase3)
・NS5A阻害剤+NS5B阻害剤+NS3阻害剤(ブリストル・マイヤーズ、Phase3)
・NS5A阻害剤+NS3阻害剤(MSD、Phase2~3)
 これらレジメンの治療期間は12週と短くなっている。熊田氏は、これらの著効率が海外で95~100%、日本でもギリアドのNS5B阻害剤+NS5A阻害剤が99%(Phase3)、アッヴィのNS5A阻害剤+NS3阻害剤が95%(Phase2)と高いことから、「C型肝炎は内服薬のみでほぼ全症例が治癒する時代が到来するだろう」と述べた。
(ケアネット 金沢 浩子)
 
 
ポチッとして頂けたら幸いですにほんブログ村 病気ブログ 肝臓・胆嚢・すい臓の病気へにほんブログ村