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【磐座・巨石・寺院】深草観音堂@ 山梨県甲府市上積翠寺町

2018-03-24 | 磐座・巨石・霊石
先週末、久しぶりの巨石探訪フィールドワークに参加して参りました。
今回は久しく懸案だった山梨の巨石・磐座探訪を主に再訪を含め二日間に分け5箇所の磐座を巡りました。
今回訪れた主な磐座は以下のとおりです。

(1)深草観音堂の磐座
(2)脚氣石神社の磐座
(3)酒折御室山山麓の磐座(再訪)
(4)八獄山神社奥宮の磐座(再訪・奥宮磐座は初訪)
(5)花後薬師の磐座(再訪)

参拝に訪れた主な神社・寺院は、以下のとおり

(1)積翠寺(甲府市上積翠寺町)
(2)瑞岩禅寺(甲府市上積翠寺町)
(3)日吉神社(甲府市上積翠寺町)
(4)脚氣石神社(甲府市上帯那町)
(5)酒折宮(甲府市酒折)
(6)物部神社(笛吹市石和町)
(7)八獄山神社~天宮神社(山梨市矢坪)
(8)大石神社(山梨市西)
(9)花後薬師(山梨市西)
(10)丸石神(山梨市七日市場周辺)

それでは、以下より随時ご報告して参ります。

【深草観音堂】
平安時代後期~江戸時代は、観音信仰が盛んで、多くの人が旅をしながら観音霊場の札所を巡りました。
西国三十三ケ所・坂東三十三ケ所・秩父三十四ケ所を総合した日本百観音は、日本を代表する100観音巡礼として知られていますが、甲斐国にも「甲斐三十三番観音霊場」がありました。
上積翠寺町にある三十三所観音は深草観音とも呼ばれ、甲斐三十三番観音霊場6番の札所です。
瑞岩寺の旧跡地であるこの一帯は岩肌が露出し、岩の壁面が作り出す自然空間は幽玄で荘厳な霊場としての雰囲気を演出しています。
数十メートルの断崖の途中には「奥の院」と呼ばれる観音堂があります。「奥の院」には、梯子を登るか、岩の右側にある回り道を登るとたどり着きます。
御本尊の「岩堂十一面観世音菩薩(ぼさつ)」は、普段は瑞岩寺に安置されていますが、毎年4月17日に奥の院に移され、「深草観音まつり」が行われます。
いつもは人影がほとんどなく、ひっそりとしていますが、まつり当日は、約100人の参拝者が訪れ、今でも多くの信仰を集めています。
また、秘仏の御本尊は、17年に1度と33年に1度御開帳が行われるそうです。

(以上は甲府市HPより転載)

今回の探訪で、一番訪れてみたかった磐座です。
ですが、さすがに人里から離れており山中奥に分け入らなければおいそれと拝めません。
しかし訪れた人にしかわからない周辺の静寂感と幽玄さ。その独特の雰囲気は、特筆するものがあります。
そして、その巨大なスケール感には、圧倒されるばかりです。

朝9時 中央本線石和温泉駅近くのレンタカー店に参加メンバー総勢5名(1名は夕方よりの参加)集合し、まず我々は、甲府市武田神社の北東にある名刹。信玄公の産湯を汲んだと伝わる井戸が境内にある積翠寺を目指し車を走らせました。

積翠寺(せきすいじ)
「当寺は臨済宗妙心寺派にして行基菩薩の開創による鎌倉時代夢窓国師の弟子竺峯(じくぼう)和尚中興開山なり。大永元年(1521)福島兵庫乱入の節(飯田河原の合戦)信虎夫人当寺の留り期に臨み一男子を産む。これ即ち信玄なり。境内に産湯の天神産湯の井戸あり堂西に磐石あり高さ八九尺泉これに激して瀑となるよりて石水寺の寺名になり村名になると甲陽軍鑑に手伝う。積翠寺名園は夢窓国師の築庭なり。寺宝に信玄像及び天文15年後奈良天皇の勅使として下向せられし三條四辻二卿と拙寺にて催されし信玄公の和漢聯句一連並に良純王親王より仰岩和尚に贈られし書簡等々現存す。」(由緒説明板より引用)

本堂 武田菱が青い空にひときわ生えます。


不動堂と信玄公坐像


見晴らしの素晴らしい駐車スペース脇にあった祠には、変わった形状の石が奉納されていました。
ここで、駐車場をお借りして一路深草観音を目指します。


車道から橋を渡り脇道に歩いていくとすぐに、瑞岩禅寺が見えてきます。(由緒はこちら
更にすぐに日吉神社があります。



ここで興味深い飾りが奉納された祠を発見しました。良く観察すると御札には「正一位道祖大神宮神主」と書かれていました。
興味深かったので、少し調べたのですがやはりこの地方(地域?)だけに残る民間信仰のようでした。

この辺りの字名は「根古屋」と言うそうですが、要害城の一部だったここら一体はその警護に当たった武士の館が存在していたそうです。全国にもこの様な地名がある場所は殆どが武士たちの居住区だったそうです。

少し山に入るとそれらしき石垣が垣間見る事が出来ます。


さて、しばらく林道を歩いていると山神社のお社がありました。
その近くには朽ちた双体道祖神が奉られていました。

ここで林道は終点です。

沢にかかる丸太橋を渡ります。これがまた揺れる揺れる。


平坦だった道もここで終わり。これから登山道になります。登山案内のマップを見て愕然としました。まだまだ先は長い…^^;
何処かで見た情報では、瑞岩禅寺辺りから45分とか書かれていたのですが...。ここ迄で、すでに1時間が経過

沢を渡り

巨石の間を抜け

ようやく深草観音まで300M15分の看板を発見!!ここから要害山への分岐となります。

巨岩が多くなって来ました。

正面に回ると傍らに小さな祠がありました。

手水舎が見えたらもうひと踏ん張りです。 

いよいよ深草観音堂がある谷に入りました。辺り一体急に霊気が変わるのがわかります。

千手観音様

この辺りは興味深い地形です。地層が幾重にも見ることが出来ます。

案内板(サムネイルをクリックして拡大)

深草観音堂(別名;岩堂観音)梯子を登りきったところに岩屋のお堂があります。

別の角度から

碧岩には多数の千手観音様が奉られていました。

梯子を下から見上げた図 

梯子の奉納日(?)が昭和三年四月十二日…。
今年の四月で90年が経過…。さすがにちょっと登る気になれません^^;
では、お堂まではどうやって行くのか?

実は、写真のように右側から巻道が有るんですね。階段こそありますが殆ど鎖場です。

こちらは帰路の写真ですが、けっこうコワイです。濡れていたら登らないほうが懸命です。

鎖場を登り切って、岩伝いに歩くとこんな穴がすっぽり空いてます。ここからお堂内に入ることが出来ます。

こちらは中から外を覗いた図


お堂内(奥の院)はさすがに狭いです。

お堂は人力で掘った用な感じです。ノミの跡が見受けられました。信仰心とは凄いものだと改めて思いました。

こちらは、梯子を上から覗いた図 写真だとあまり恐怖感が伝わりませんね。覗いただけでお尻の辺りがゾワゾワしてしまいました。

お堂を出てすぐに正面にある巨岩の岩屋の部分を見ると…。

何やら木彫りの仏像が置いてあります。誰がこんなところにどうやって置いたのでしょう?

どうでしたでしょうか?
その凄さが少しは伝わったでしょうか?
とにかく手水舎から先 深草観音堂のある谷に入ると何とも言えない不思議な霊気がみなぎってくるのが体感できます。
ここは、山梨屈指の知る人ぞ知るパワースポットでないかと思います。

結局我々がスタート地点から行って帰ってきた時点で3時間が経過していました。
ただ、急斜面を登るような(怖かったのはお堂のある鎖場のみ)ハードな行程は殆どありません。
もちろんしっかりとしたそれなりの準備をして行くことをお勧めします。
丸木橋を渡ったり沢の中を歩かねばならなかったり天気に恵まれさえすれば素晴らしい体験が出来ると思います。

【コースマップ】

(クリックして拡大)
(転載資料:甲府自然休養林ハイキングマップ ~要害山・深草観音編~(PDF))
※駐車スペースは、積翠寺と瑞岩禅寺(2~3台程度)に、あります。


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