蝦夷犬(エゾイヌ)

奥羽越列藩同盟の東北北海道さらに新潟県をテーマとして、地域の新聞から記事を選び、勝手なことを書きたいと思う。

母から嫁ぐ娘へ吹き流し 仙台七夕まつり開幕 水晶堂の松沢さん制作

2023-08-07 08:30:00 | 日記
河北新報電子版 朝刊
令和5年8月7日 20/22

今日の河北新報は22ページ。
その20ページ目にある、仙台市の水晶堂と言う眼鏡専門店の、手作り七夕飾りの話が実に良い。
水晶堂は、堅実な専門店として、その姿勢が支持されてきた。
そのような店に、嫁いで、その堅実な老舗を守ってきた(常務)松沢美紀さんが、今年は長女杏奈さんが嫁ぐのを記念に1000を超える紙花を作り、七夕の吹き流しとして飾っていると言う。
それは母の思いの籠った七夕飾りだもの、誰の目から見ても、素晴らしい作品と映るハズ。

仙台七夕は、昔から、手作りで一つ一つ作って、大きな孟宗竹に紐を通して、飾って来た。
中には横着者が居て、仙台で開催される期日よりも1ヶ月早く開かれる各地の七夕飾りを、そこで終了したものを仙台に運んで、仙台七夕としてご覧に入れようとすることもあった。
多くは神奈川県の平塚七夕を持ち込むことが多かったように思う。
ところが、上には上がいて、仙台七夕が終了したら、その飾りを郡部に運び飾って、如何にも知恵者のフリをする者まで居た。
一粒で三度美味しいというわけだろう。
天の神様は、先刻ご承知とみえて、仙台七夕は必ず1日は雨が降ると言い伝えられている。
七夕飾りは紙を大量に使用して作るので、濡れたら最後、ベタベタのボロボロ。
物によっては色落ちまですると、非常に不評だったこともあった。

我々の大学時代に、馬鹿な男が居て、七夕の日に彼女と別れることにした。
人気(ひとけ)が無くなる午前1時頃に、七夕飾りが幾分残っている通りの角を、映画のワンシーンとシャレてキスをして、10年経ったら、気持ちが残っていたなら、この角でもう一度逢おうじゃないか!とカッコウつけて別れたそうだ。
奴は10年後に約束の場所に立った。
もちろんだが、彼女は現れるはずも無い。
男の身勝手な、そのような軽薄さが嫌いになって別れたのだもの、とっくの昔に人妻となっていたと、それは風の便りで聞こえたものだった。
仲間中で大笑いになって、しばらく同級会のメインの話題だったそうである。

七夕は、中国から伝わったと言う。
乞巧奠(きこうでん)と言う、織姫、彦星に裁縫などの上達を願って行われていた星祭りと、棚機(たなばた)つめと言う風習が集合して、行われるようになったという。
日本人は外国の風俗までも採り入れて、楽しんできたのだろう。
いずれ、クルド人などの風習まで真似てしまうのではないかと、心配になる。
今年の夏は、格別に暑い。
熱中症などにご注意になって、楽しんでください。