Green Mind

音楽の感想や日記なんかをね

Sufjan Stevens / The Avalanche

2006年09月26日 | 1980年以降ロック (米)
また更新明いちゃったよ。すいません。


密度の濃い傑作「Illinoise」から一年も経たないうちに発表された「Illinoise」の未発表テイク集「The Avalanche」の紹介です。未発表テイク集といっても全21曲70分越えということでオリジナルアルバムと同じ形です。が、恐ろしいのはクオリティまで一緒だってこと。

メロディも歌詞も声もちょっと踏み外すとどんより暗いものになってしまいそうなのがスフィアン・スティーヴンスという人だけど、バンジョーを持って歌うと切ないのに変わりはないけれど、何故だかユーモラスに聞こえてきて、木管、管楽器、コーラスが歌とアレンジの間をスルリと抜けていくと途端にフィオナ・アップルの「Extraordinary Machine」の冒頭曲のようなワクワク感を届けてくれるのもスフィアン・スティーヴンスなんですよね。アルバム全体でもやっぱり素晴らしいけど、恐るべきは、前書いたことと被りますが、スフィアンがアルバムで聞かせていることをぎゅっと3分ちょいにまとめた表題曲「The Avalanche」です。僕としてはこのくらいサラっとしてる方が好み。まぁ、この人の音楽が重たかったことなんてないですけど。悶絶しまくりの傑作!

Hyde Park

2006年09月10日 | 雑記
書きなぐり失礼。

とにかく楽しかった! ロケーションがまず最高。小学生のころ遠足でわいわいしたり、中学生のころクラスの人と集まってわいわいした所で素晴らしい音楽を聞きながらわいわい、だらだら出来るんだから。

一日目はまずハンバート・ハンバートに失神しかけた。CDも買ったし次はワンマンに行くぞ。そこまで期待してなかったあがた森魚も凄かった。トランペットがソロを執ったときは思わず空を見上げてしまうほど、音が天に向かってるような気がした。で、アサイラム。個人的にエンケンに次ぐアクトでした。カントリー&ウェスタン、ジャグバンドのザッパみたいに馬鹿テクとたっぷりのユーモアで笑わせてくれた。次は向井秀徳。向井秀徳目当てで来たような人がいた感じがして感じ悪いなと思ったけど、まぁいいや。ループや打ち込みも使っての弾き語りは向井のザゼンでは気付きにくい、ソウル、R&Bからの影響が濃厚なものでした。ベストアクトがエンケンなら、ベストソングイン稲荷山公園は「自問自答」かな。

二日目。初日とうってかわって太陽がギラギラで死ぬほど暑い。そんな中、東京ローカルホンク。アメリカ西海岸ロックを日本語でやるみたいな、心地良いバンドでした。めちゃくちゃ良かった。続いて湯川潮音。うーん可愛い。鈴木惣一郎さんもマンドリンで参加した演奏は最近の作品の傾向と同じようにトラッド色が強くて、暑い中にも涼風が吹いた気がする音でした。bonobosは僕は全く楽しめなかったけど、すごい盛り上がってた。「Thank You For The Music」はまさにアンセムでしたね。The Bandの「The Weight」のリフが鳴った瞬間、小走りで前の方に進んで見た狭山バンド。お次は「I Shall Be Released」の日本語カバー、「You've Got A Friend」に「Hello Mary Lou」に「Heart Of Gold」で締めは「終わりの季節」という少しベタだけどおじさんたちは喜びまくってた。僕も(笑)。父親に近藤房之助は見ときなと言われたので、ブルース・タイム。このときは眠気が凄まじかったのでうとうとしながら見てたけど、日本人っぽくなくて凄かった。大抵日本人っぽくないとか日本人離れした音は好みじゃないけどこの人は違った。凄くてカッコいい。二日目の外人バンドはジョン・コーワン・バンドというブルーグラスバンド。ジョン・コーワンという人がフロントマンでベース弾きでヴォーカルなんですけど、ウッドベースとは違ったエレキベースらしいラインをぶりぶり弾きまくって、ソウルフルに歌いまくってた。そしてこの人達も馬鹿テク。すげー。カントリーが白人のソウルとかブルースと言われるのが少し分かった気がする。そ、し、て、エンケン。完全に打楽器と化したアコギを弦がぶちぎれそうな凄まじいカッティングで上がる上がる。鉄壁のバンドを引き連れてのエレクトリックセットも凄すぎた。ポーク・クルセイダーズは遠くから見てたけど、良い曲がたっぷりと演奏してくれて「エンケンがトリで良かったじゃん」という気持ちを変えてくれた。

来年も、この先続く限り参加したいと思えたフェスでした。長く続いてほしいな。

写真や詳細なレポート等はこちらにあります。