Green Mind

音楽の感想や日記なんかをね

Ben Harper / Both Sides Of The Gun

2006年05月22日 | 1980年以降ロック (米)
去年がライアン・アダムスの「コールド・ローゼス」なら今年はこのベン・ハーパーのコレ。とにかく聞きまくってます。両者に共通するのは、多少しみったれてるくらいのセンチな所があり、かと思えばかっちょいいロックもやる。そしてなにより曲が良いってね。

Disc 1は初っぱなから「シー・チェンジ」のベックを思わせる切ないストリングス入りのアコースティックナンバー「Morning Yearing」でスタートし、泣かせます。ベン・ハーパーのヴォーカルは切なくはあるけど、とても男臭いので、同じシンガーソングライターでもデヴェンドラなどとは違って歌が現実味を帯びて迫ってきます。Disc 1は全編、切ない、時にベタベタなくらい甘い曲揃いの完熟しきったサイド。
一方、Disc 2はリズムが強くなり、ファンキーな演奏も聞けるベン・ハーパーの外見から想像できるような音です(笑)。早速「Better Way」では、シタール(かな?)が曲を覆い、ベン・ハーパーのトレードマーク的な楽器ワイゼンボーン・ギター(スライド?)が中盤ギャンギャン鳴る不思議な、だけどグルーヴィな曲。ヴォーカルもエレキスライドもこちらでは暑苦しさ全開で迫る迫る。爆音リフが轟く「Serve Your Soul」なんて「Magnolia Moutain」並にバンドのダイナミズムを感じれる曲だと思います。曲良し、声良し、演奏良しで、言うこと無しの傑作!

Ryan Adams / Rock N Roll

2006年05月19日 | 1980年以降ロック (米)
いや、それなりにかっこいい曲はあると思うけれどなんだかなぁという印象のほうが強いです。なんというかライアン・アダムスの意識せずに出てくるセンチメンタルなムードが漂いすぎてるのかな。「Wish You Were Here」や「So Alive」なんかはそれが悪い方に作用した例ですが、本業(?)のカントリーロックではおセンチが無きゃライアンじゃない!ってなもんくらいなので、元パンク少年であっても今のライアンは完全にカントリーロックだったりクラシックロックの人なんでしょう。それにロックンロールと銘打つアルバムのくせに48分ってのは長過ぎだと思うし、ライアンが演るロックンロールだったら「Cold Roses」収録の「Beautiful Sorta」のほうが断然かっこいいです。

Why?

2006年05月13日 | 雑記
昨日、渋谷O-nestで行われたWhy?のライヴに行ってきました。
内容は...何にも言うことありません、という素晴らしいライヴでした。
ヨニはエレピやシンバル、太鼓を操りながら思いのほかしっかりと歌い(というか歌うまい)、ドラマーであるヨニの兄貴(らしい)はロック&ヒップホップビートをズンドコズンドコ叩きまくる。もう一人のギター、エレピ等担当のダグラスの3人で、アルバム以上の世界が作れってくれたのには正直驚いた。
Why?は凄いよ! インディーロック好きのオサレ兄ちゃん、姉ちゃんのものだけにしておくのは勿体ないです。


ライヴ終了後はヨニとダグラスがロビーに姿を見せてくれ、CDに微妙なサインをもらいました。これはヨニ流のユーモアなのか、サインをもらうときに何か失礼があったのか、ちょっと引きづり中(笑)。

そのサイン

The Red Krayola / Introduction

2006年05月09日 | 1980年以降ロック (米)
凄い、凄いぞ。レッド・クレイオラ!
本当に素晴らしい。またまたジム・オルークやジョン・マッケンタイア等も参加して繰り広げられる完全無欠のレッド・クレイオラ(メイヨ・トンプソン)ワールド。まるでロバート・ワイアットがロックンロールをしているような儚さや荒々しさが見事に同居した曲を演ったかと思えば、いつもの足下がおぼつかないアシッドフォーク調の曲でノックアウト。いつになく楽曲がポップという焦点に定まっているせいか、歌と演奏のバラバラなようでこれしかないっていうバランスが死ぬほど気持ちいい。そして今回、じっくり聞いてると飲み込まれそうになる奇妙なアコーディオンの音が加わり更に面白いことになってます。マッケンタイアのドラムスは正直、トータスでやってるよりかっこいい瞬間もちらほら。

Built To Spill / You In Reverse

2006年05月05日 | 1980年以降ロック (米)
お久しぶりです。

ようやく買ってきました。Built To Spillの新作「You In Reverse」。前作「Ancient Melodies Of Future」はその前の2作が気合い入った傑作だったためかリラックスして聴けるものでしたが、正直微妙なアルバムでした。で、今作はどうかと一言で言ってしまうと傑作だと思います。このBuilt To Spillはシンガーソングライター+良いバックバンドみたいな趣が強くなり、「Keep It...」と「Perfect From...」を出したバンドが辿り着くべくして辿り着いたアルバムといった感じ。Liveはどうかは知りませんが、アルバムアーティストとしてのBuilt To Spillにはジャムの要素はほとんどないと思っているので、8分越えの「Goin' Against Your Mind」がいっさいダレず展開されることも当然といえば当然です。そしてダグ・マーシュのギターは...相変わらず、素晴らしい! これも年間ベスト候補の一枚ですね。