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台日トイレ狂想曲

2011年06月29日 21時51分34秒 | 台湾日記

 台湾の人たちが日本に初めて旅行に行った時、おそらく多くの人が直面する問題が「トイレ」です。

 台湾では、一般的にトイレットペーパーを水に流す習慣がありません。水洗トイレなので、水溶性のペーパーなら流してよいはずですが、行政側は「詰まりやすい」「下水管の沈殿物が増え清掃に経費がかかる」などの理由で流すこと奨励していません。

 現代の日本の感覚では、「使用済みトイレットペーパー」を流さないなんて衝撃ですが、台湾はもともと下水道整備が遅れていて、「紙は流さない」という習慣がすっかり定着して今に至っているので、そもそも多くの人は「紙を流す」という発想がないようです。

 流さないのが前提なので、水に溶けない普通のティッシュペーパーを使う習慣も浸透しています。なので、余計に「流してはいけない」という意識が強まります。


水に溶けないティッシュペーパー
台湾では、食卓に、トイレにと使い道いろいろ!?

 使用済みペーパーを流さないなら、いったいどうするのか??
 答えは、「ペーパー専用のゴミ箱に捨てる」です。


台湾のトイレに必ずある、でか~いゴミ箱

 大勢の人の使用済みペーパーをひとところに溜めっぱなしというのは、私には未だに受け入れがたい文化です。
 ただ、水周り設計も「流さない」社会習慣を前提としている事が多いため、特に一般家庭や地方などでは、排水管が細すぎたり曲がりくねっていたりで、いくら水溶性ペーパーであっても、多めに流せば詰まる事が日常。
 かくして多くの在台日本人が、たまの帰国の時には思わず無意識のうちに、紙を捨てるゴミ箱を探すようになってしまっているのです。

 さて、私たちならそこで「あぁ、流してよいんだ」と思い出すわけですが、台湾の人は、一人トイレで使用済みペーパー片手に悩むことになります。
 最近では、「日本やアメリカでは流すのが普通」という情報もずいぶんと広まっていますが、そんなことは知らない人も大勢います。
 困った挙句、女性トイレにある三角コーナーや、レストランなどにある手拭き用の紙を捨てるところに押し込んだり、何と床に置くという人もいるそうな。
 これを責めてはなりません。「紙を流してトイレを詰まらせるのはマナー違反」と教えられてきているのですから。

 台湾では最近、若い人や都市部の人を中心に、「日米のように、衛生的なトイレに進化しよう」と、紙を流すようにしようという声が高まっています。
 その流れで先日、「日本の観光客、台湾のトイレに驚愕!」という報道が巷をにぎわせました。

 日本の観光客、台湾のトイレに驚愕(中国語ですが読める方はぜひ読んでみてください!)

 ですが実際のところ、台湾に来る観光客の多くは、外国人が利用することを前提にしたトイレ設計のホテルに泊まるので、実はあまり台湾のトイレ習慣に気づかないことも多いようです。
 トイレ文化の違いに困っているのはむしろ、日本を訪れる台湾の旅行客のようです。
 個人的には、「流す習慣」と「流せるトイレ設計」が台湾に広まる日を心待ちにしているのですが、それまでは、日本旅行のガイドブックなどにも「紙は流してね」と書いておいた方がよいのかもしれません・・・(華)


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
もう慣れました (xuehua777)
2011-06-30 13:13:36
私も初めびっくりしました。。。友人のお家に遊びに行った時。。。最初に彼女から気を付けるよう言われ(友人は日本に留学していたので、文化の違いを熟知)。。目が点になった記憶が。。。
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所変われば、品変わる (万太郎)
2011-07-01 10:50:45
日本の諺にありますよ「所変われば、品変わる」。
言語・風習・生活習慣など「異文化」に触れられるのも旅行の醍醐味でしょう。
自分達の日常・習慣と違うから「不便」「統一」というのは思い上がりかもしれませんよ。

また諺に「郷に入らば郷に従え=ローマに入ったならローマ人のする如くせよ」であり、その国・地方・家庭ではそれぞれの風俗・風習・習慣に従ったり、違いにびっくりするのも楽しいではありませんか?
思考も柔軟になって、頭の老化防止にも海外旅行はいいものです。
今は台湾に行ってマンゴーのカキ氷を食べたい!
ではまた
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