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ロイス・タンノイ

タンノイによるホイジンガ的ジャズの考察でございます。

『アルテック・システム』

2015年01月01日 | オーディオのお話
軽薄短小が良いとする時代の前に、重厚長大の時代があって、
そのころの秋葉原界隈にはさまざまの特技を分担する
多くのオーディオショップが軒を並べていた。
あらゆる技術評論を呑み込んで、なんでも取り揃え、
客のどのような無理難題にも耳を傾け、
「明日までに揃えておきます」と答え、
あるいは客をちょっとまたせて、二軒先の店の倉庫から借りてきて
目の前にポンと置いたのを見た。
青い眼の外人が「パラダイス!」と、愉悦の表情を見せた秋葉原。
飾ってはあったが、音の出なかった『アルテック・システム』を、まだ聴いていないのが残念だ。
重厚長大は、そのまま続き、未知の世界があると考えていたが、どうもそうはならなかった。
昨日の新聞に、ひょっとして小氷河期が来るのではないか、
と載ったきょうの地球で、ひとまずタンノイを聴く。

『ハーツフィールド』

2015年01月01日 | オーディオのお話
雪の奥大道を走って一番緊張の迫られる区間は、
前沢、平泉街道のゆっくり曲った長いスロープである。
景色は良いが、風に凍る原野をトラックと並走して
スリルに間断がない。
そのとき目の前を、時速55キロで驀進する除雪車が現れた。
これにピッタリ付いて走れば、どうかな。
ヨーロッパ戦線で、総統はポルシェ博士に「最強の戦車」を提案されたが、
史上最重量180トンの『マウス』は、
いまもロシアのクビンカ博物館に鹵獲展示されている。
強力な火砲は非常に良かったが、巡航時速25キロは除雪車と同じスピードで
移動に弱点があった。
いま目の前の除雪車は猛烈なスピードで粉雪を撒き散らして走っている。
つくづく、性能は現実を見ることが肝要であると思ったものだが、
除雪車はすばらしい。
ラジオが鳴らす『FOUR&MORE』のマイルスは、ハーモン・ミュートを使っているのか
トニー・ウイリアムス18才、ハンコック23才、
ロン・カーター26才とは本当だろうか。
例のクロージング・ゴーゴーでアナウンスがパーソネルの紹介を始めると、
カーネギーフィルハーモニックホールの聴衆の歓声が耳を覆った。
『パラゴン』や『ハーツフィールド』でこの感興を味わったら、と思われる。

『バイタボックス191』

2015年01月01日 | オーディオのお話
英国『バイタボックス191』の鳴り響く音は、
非常に独特の音色で、憶えている。
大きすぎず小さすぎず30畳に納まりよいキャビネットの重厚な飴色は、
音楽に品格を約束しているようであったが、
ことのほか音色個性的で、たじろいだ。
当方には、同じ英国のタンノイの方が使いよく思われたが、
『191』を諦めているわけではない。
あるとき、山谷S氏の調整になるバイタボックス3ウエイを聴いて、
この人物であれば『191』も、
自家薬篭中の慣らしかたで音楽が聴こえるはずと、唸った。
S氏の鳴らす『191』を、聴いてみたい、と時々思う。
そのとき、北上街道の赤信号で停車していた前の乗用車が、
突然、抜く手も見せず屋根にライトを乗せ、反対車線にパッと疾駆して行った。
対向道路の信号無視を、追っていったものらしい。
これと同じ記憶を思い出すのは、
目黒通りで突然何台かのクルマが次々反対車線にターンして、
あるいは新聞社の社旗をはためかせて疾駆していく。
ハンドルを握るタクシー殿に、ラジオを聴かせてと頼むと
「都内のどこぞの御殿にセスナがいま墜落しました」
と、臨時ニュースが流れた。

MCカートリッジ

2014年12月31日 | オーディオのお話
左は拝領の品、
右は最初に購入したムービング・コイルの国産品
中央はデンマーク・オルトフォンSPU-A型
先端のダイヤモンドチップは
エジソンが発明した当時の竹針や鉄針が発展した。
これら『カートリッジ』は、まだ多数が、
世界各地の金庫にしまわれて、次の出番をうかがっている。
この針の音をまともに聴こうとするあまり
数百万両投じて回転する機器を室内に置いた人もいる。
良い音のカートリッジは、針交換しない。
味が、変わってしまうからであった。

稲妻や 闇の方行く 五位の声


きょうのバッハ

2014年12月31日 | オーディオのお話
ルージイッチコヴァ女史が参加する演奏は、
スイングしている。
J・S・バッハの「チェロとクラヴサンのためのソナタ」を
フルニェと合奏しているのを聴いて
チェンバロの高域の音の濃さや輝きの連続した変化をあまさずとらえ、
チェロのしっとりと甘美なつややかさ。
いったいどのアンプが良いのかや。