
昔、お世話になっていた寮で彼はブランデーを手に、
ガモフやアシモフやマルコムXを社会に出てまもない当方に話してくれた。
人はみな、こころに宇宙を持っている。
ガモフ氏とは天文物理学者で、我々が暮している宇宙に年齢が有り、
原子背景放射の色温度を測れば過去と未来の寿命がわかる、
と言ったような気がするが、またアシモフ氏とは
科学者兼小説家でロボット工学の先駆者。
マルコムX氏は黒人公民権運動家で、
「ニーチェ、カント、ショーペンハウアー全て読んだがどうも彼らは、
さして重要でない議論に無駄をしている 」 と言った。
では、一足飛びにフェーズが移動し、当方の母屋の、
庭や二階から観察する野鳥世界は、黒沢橋と新国道橋の
一角に納まって季節のうつろいを見せている。
ここで観察した移動物体を、13枚の組写真にしてみた。
子供の時、太陽を我慢して一分間肉眼で見ると、光球が七色に変色していた。
飛行機雲はマイルド煙草の広告が、やはり優れている。
白鳥は列になってシベリアから飛んで来るらしいが、
最近疫病が言われ息を止めて上空を見る。
モズは肉食で獲物を木の刺に射し貯蔵する、メスのみが抱卵する。
ピーヒョロヒョロと鳴くトビは、高空を円を描いているが、
人間のアブラゲを攫うこともあるという。
ハヤブサは小鳥を狙う肉食で、空の一点に止まって、
急降下の時速は380キロを出す。
ヤマドリは柿本人麻呂の歌に、 「あしびきの山鳥の尾のしだり尾の
ながながし夜をひとりかも寝む」 とある。
オナガはカラスの仲間で集団行動し、鳴き声も多彩。
ヘリコプタは滑走路がいらない。
ドイツ人が飛行体を実現し、アメリカに亡命したロシア人
シコルスキー博士が実用化した。
ツバメはカラスを避けて民家に巣を造る?
ヒヨドリは人に馴れツバキの蜜や青虫などを食べる。
まれに集団になると農作物を荒らす。
カラスは、手強い。
ヒバリは、大伴家持が万葉集に 『うらうらに照れる春日に雲雀上がり
心悲しも独りし思へば 』 と詠んだ。
オニヤンマは、あのスズメバチを捕まえて食事する。
ウグイスはオスが啼いて縄張りを守り、メスがヒナを育てる。
カモは集団で水辺に生活しているわけがある。
セキレイは尾羽根を上下にゆらし、クモや昆虫を食する。
ホトトギスは目の周りに黄色の輪をもち、トッキョキヨカキョクと啼く。
平安時代、夜に厠に行くと闇に鳴き声がして怪しまれた。
スズメは、子供の時、庭に米を撒いて籠をかぶせ捕まえたが、
捕まえたあとが面倒だ。
ツグミは口をつぐんでいるが、野生姿に見栄えが有る。
シジュウカラは黒い帽子を被って庭に立ち入ってくる。
カケスは雑食で周囲の擬音を真似て啼くこともある器用な鳥。
雁は月の夜に鉤形の隊列で飛び、伊豆沼でも見るが禁猟。
キジは付近の河川敷に住み、繁殖期にかん高い鳴き声がよく聴こえる。
ヤマバトはデデッポッポと啼いて、羽根模様が美しい。
アオバズクは夜行性の敏捷な猛禽。
遠くの森でホーホーと鳴き声がする。
これらの観察に双眼鏡はニコンの12X36を使い、
手持ちで視界がグラグラする限界。
ほかに野生の熊も、早朝に山から磐井川を降りてきた噂があったが、
それを見たときは危ない。
タンノイは良い音であるが、このようなものが周囲に生息している。
蝶鳥の 浮つき立つや 花の雲
2013.6.6