
そういえばその後、各位の登場があった。
閉店間際に、見返り美人が後ろ姿で入ろうとしたり、
建築傾斜鑑定士というひとの登場もあった。
ROYCEの建物はビー玉が転がるほどではないが東に七ミリ傾いている。
SS氏から電話があって、いま稲刈りにいそしんでいるらしい。
やはり、まじめな人なのだ。
SS氏の作品で、当方が最終的に残した一枚がある。
この季節に眺めるにはいささか早いが、
冬の毛越寺庭園を静かに撮っている。
白い雪の景色をどうしたものか、
ひとつの答えが映っていた。
夏の盛りを阿形とすれば冬は吽形、
スフインクスの問いによる朝に四つ足夕べに三つ足、
あるいは夏の対角にある輪廻の情景というものであろうか。
タンノイロイヤルも、音を鳴らさなければそれなりに吽形であった。
2010.10.10