年度が替わり、朝ドラも新旧入れ替わり。「おむすび」の次が「あんぱん」だから炭水化物つながりである。ただし、ご飯は米と水だけで作るのに対し、パンは、小麦粉の他にイースト菌、砂糖、塩を入れるからプレーンでもカロリーが高そうである。
その「おむすび」は平均視聴率が最低だったとメディアが騒いでいるが、このご時世ネットとかいろんな視聴方法があるのだから視聴率でドラマの良し悪しが決まるわけではない。にもかかわらず視聴率どうのこうのと言ってるところが前朝ドラ以上にオールドメディアのダメなところである。
それでも、本作がつまらなかったという意見には同意する。いろんな出来事が起こるのだが毎度さらりと解決。その際、いかにもって台詞が吐かれ、思わせぶりな音楽が鳴るのだが中身がない。音楽もこんな使い方をされたら迷惑である。だがこれはあくまでも私見。本作をもって「朝ドラ最高傑作」と呼ぶ人がいても一つも不思議ではない。そういう方は半年間楽しまれてご同慶の至りである。
それに対し、新作の方は、第3回にして大事件。松嶋菜々子演じる未亡人が子供を親戚の家に置いて再婚のために出て行ってしまった。子供が見送る松嶋菜々子の背中の長写し。余計な台詞や音楽や演出はない。くるくる回るパラソルが印象的であった。「チムドンドン」では生活苦のため東京の親戚の家に預けられることになった少女時代のヒロインがたちどころに戻ってきたが、子供に「すぐ戻る」と言った松嶋菜々子演じる母は戻ってきそうにない。因みに、「チムドンドン」は朝ドラワースト1レースのトップランナーだったが、「おむすび」という強敵が現れてその地位が危うくなった。
「カムカムエヴリバディ」の再放送は有り難いことにまだ続いている。「おむすび」とは対照的に、登場人物の奮闘努力が時間をかけて丁寧に描かれ、それが報われずに挫折するが、一つも無駄な話はなく、すべて後々の話につながっている。昼の12時台はこのドラマと「あんぱん」の再放送が連続し、私にとってのゴールデンアワーとなった。
「カムカムエヴリバディ」は「ちりとてちん」と脚本家が同じであり、二作とも私の朝ドラベスト3の候補である。だから同じ脚本家が書いた大河ドラマ「平清盛」も期待したのだが、清盛が敵と切り結んでいる最中に「戦のない世の中を作るのじゃ」と言った時点で冷めてしまった。刀を交わしている最中にそんなことを言ってる暇があるか、ということである。あくまでも私の感想である。
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