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【TIFF 2010】『パリから5時間』 (2009) / イスラエル

2010-10-27 | 洋画(は行)
原題:Five Hours from Paris / Hamesh Shaot me'Pariz
監督/脚本:レオン・プルドフスキー
出演:ドロール・ケレン エレナ・ヤラロヴァ ヴラディミール・フリードマン

第23回東京国際映画祭『パリから5時間』ページはこちら。


<Story>

パリから飛行機でたったの5時間、テルアビブの労働者階級が暮らす郊外で、ふたりは出会う。
タクシー運転手のイガル(ドロール・ケレン)は息子とふたり暮らし。
息子の美しい音楽教師リナ(エレナ・ヤラロヴァ)にひと目惚れしたイガルは恋に落ちるが、リナの夫がカナダから戻って騒動が…。
彼は生まれも育ちもイスラエルのタクシー運転手で、彼女はロシア人移民の音楽教師だ。
彼には野心がなく、彼女はそんなものはとっくに諦めていた。
彼は飛ぶことを恐れ、彼女はもうすぐ飛び立とうとしている。
果たして、ふたりは結ばれるのだろうか?
(TIFF公式サイトより)



<感想>

これね・・・ TIFFにつきものの「予告買い」ってやつで、
本当に事前情報何も知らないまま、
ただただサイトの写真の雰囲気がよさそうだったので、それだけでチケット買いました。

お隣の席に、何やら要人? がお座りのようで、何とSPが2名もついてきてました。
イスラエル関係の方かしら。 ちょっとびっくり。 
流れ弾に当たる?ことのないように(→ まずないと思うけど)、
一般客との間はもう少し離してほしいのですけど。。。






鑑賞してみたら、何ともビターな恋物語じゃないですか。。。
こういうの好きだなあ。
音楽がいいんですよね。 ピアノと口笛の、物悲しげな旋律。
上映後のトークショーでも、監督は、
「フランスの音楽と、この映画のストーリーを融合させました」と仰せでした。 






恋などというものは、そもそも、思い通りに行く方が珍しい・・・と
個人的には思っているので、
この設定にはすごく納得。
どうにもならないのです。
イガルがすごく積極的なのにも驚いたし、リナの夫もこれまたすごく意外なことをリナに言うのにもびっくりしましたが
(監督は敢えて進歩的な発言にしたそうです)。
リナの方もイガルに想いは十分にあれど、それでも自分の道というものをわきまえているのですね。
その中でもせめてもの気持ちを届けたい、伝えたいという2人。
何か切なかったな。



トークショーでもこの話が出ました。
伝統的な家族の在り方ではなく、敢えてそこを破ってみたということです。
日本じゃたぶん考えられない設定だろうけど、これって人間の本能に
近いと思うんですよね。 もしもしがらみがなければ、そうふるまってみたいという願望です。


私も質問しました。
「エンドロールの音楽と、話がシンクロしているのですが、
これは先に音楽ありきなのか、それとも話に沿った音楽を持ってきたのでしょうか?」
というものでー。


監督「音楽が先にありました。
どの曲がどの場面で流れるかを考えて作りました。
クルマの中の音楽もぴったりだったと思います。」 とのこと。 やっぱりね~。
個人的に監督が、フランスがお好きだそうで、
またイスラエルの方たちにもフランスは非常に印象がいいらしく、マッチした設定になりました。 
ちょっと憧れがあり、また大人の香りもする街、パリをこの話のキーに選んだのは正解です。


恋は本当にいつになってもやってきてしまうもので、
でも、その中で精一杯の時間を過ごし、
出会ったことで確実に変わっていく2人の姿が素敵な作品でした。
日本公開してほしいですね。



★★★★☆ 4.5/5点







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