大きな世界の小さな部屋

まぁ色々とヲタ趣味に関した話題をうんたらかんたらと…あと動物ネタなんかも。

“屍漁り”の後継者

2006年10月05日 17時27分24秒 | TFその他
今回ご紹介するのは、「ビーストウォーズ」シリーズ トランスメタルスより“スカベンジャー”です。

何故に国内展開時のタイトル「ビーストウォーズメタルス」の“メタルスインフェルノ”では無く海外名での表記なのかと言うと、これって当時新宿の輸入ショップで購入した海外版だからです。えーっと、確か国内版の定価が¥2500円、輸入ショップで買った海外版は¥4000くらいだったっけ?まぁいいや、だってその頃はまだ国内版が発売されてなかった時期だったし、それになにより惚れた弱みだ(´∀`)アヒャヒャヒャヒャ

 
…なんとも形容しがたい、インパクトのあるデザインでありましょうか。
アンバランスで巨大な両腕、そしてそこから伸びた六本の節足が、異形の怪物的な雰囲気を醸し出しています。察しの通り、彼の
モチーフは昆虫です。よく見ると、赤い部分はクリア成型されています。


ご尊顔拝見。狂気の笑みを浮かべた悪魔的面構え…っつーかマジンガーZの機械獣テイストの顔ですね。
よく見ると、額に昆虫が光を感知する為の機関“単眼”を模した意匠が盛り込まれています。


そして国内版と海外版の違いがコレ。ごらんの海外版には、背中の大きなメッキパーツにスカベンジャーと名称表記がされています。尚スカベンジャーとは、ハイエナやゴミムシやシデムシ等の“他者の屍を餌とする生物”の総称だそうです。それと同時に、シリーズ第一作目に登場したパワーショベルロボットの名称でもあります。国内版の製品名はメタルスインフェルノだったので、もちろんこんな表記はされていません。アニメ本編には似た名前のインフェルノというキャラがいましたが、国内版の製品名から考えて同一人物と見て間違いないでしょう。しかし残念ながら、アニメ本編にはインフェルノは出てもメタルスインフェルノことスカベンジャーが登場することは無かったのです…インパクトのあるデザインだけに残念。


とにかく色々と特徴のあるスカベンジャーですが、その中でも際立ったものがこの両手。なんとドリルですドリル。以前ご紹介した
レーザーウェーブの様に、トランスフォーマーでは片手が武器になっている者がたまにいますが、彼の様に両手がドリルなんて
キャラは非常に珍しいです。しかもこのドリル、手首に備わったゴムタイヤ(ウチのは経年劣化で千切れてますけど・゜・(つД`)・゜・)
を動かすと連動して回転します。さらに…おっと、これは後述。


トランスメタルスと言えば、ふんだんに使用されたメッキパーツが大きな特徴ですが、スカベンジャーの最も大きなメッキパーツは先程ご紹介した背中パーツ、その裏側にはやたら細かい生物的ディテールがびっしりと施されています。はっきり言って全く意味の無いことなのですが、それでも見えない所まで手を抜かない職人気質が伺い知れます。でも正直言って、ちょっとやり過ぎ?


可動部分は、足と腰にロール軸が無い以外は非常によく動きます。まぁ、トランスフォーマーは腰が動く奴の方が
珍しい位ですけどね。それに足にロール軸が無くても、股関節がボールジョイント接続なのでそんなに気にはなり
ません。可動において最大の特徴となるのが腕関節で、なんと肘が二重関節です。これは変形ギミックの都合で
こうなったのですが、残念ながら可動には貢献してくれる程動くものではありませんねぇ。まぁ、肘を90度曲げる位
はできますけど。ただ、これはデザイン的な制約なのですが、上半身に重心が集中している上に足首が極端に小
さいので、ちょっと転倒しやすいです。

さて、勿論トランスフォーマーですから変形もこなす訳ですが…?


スカベンジャーの変形モード、ご覧の通りアリですアリ。
ロボットモードで両腕に備わった節足、この状態でも自己主張しまくってます。


節足はボールジョイントと普通の関節の二種類が使われており、節々にワシャワシャ動かす事が出来ます。同時期製品のタランチュラス(日本名メタルスタランス)は同じ節足モチーフでありながらそれが出来なかったので、スカベンジャーでは大満足です。そして、この状態ではアリの胸部を構成している両腕の二重関節を駆使すれば、この状態でも細やかなかつ迫力のあるポージングが可能です。っつーか、これだけ迫力のあるアリ玩具はこれまで見た事がありません。ゼクトルーパー?一昨日おいでみたいな。


両モードを見比べてみると大きくフォルムが変わっていますが、実は変形ギミックはそんなに複雑ではありません。これは中間形態なんですが、ただ意表を付いた変形をしているのでそれが分かりにくいだけなんです。まぁ、そこが面白い所なんですけどね。

 
そしてトランスメタルスもう一つの特徴、それがビークルモードへの変形です。そうすると、ご覧の通りドリルを備えたビークルへと変貌します。両手のドリル、この為のものだったんですね。そして先程お話した下腕部に備わったゴムタイヤ、ビークルモードになると機体底面に移動してくるので、コロ走行するとそれと連動しドリルが回転します。トランスメタルスのビークルモードと言ったら全体的に“生物寄りな姿をしたメカ”と言ったデザインとなる傾向がありますが、スカベンジャーの場合はアリの頭部が移動し節足が折り畳まれるので、生物寄りというイメージからは若干離れますね。

ところで、“メッキ”に“クリア成型”に“生物モチーフ”…つまりこいつエキゾドロイド?


クロウラーグラブズ:そうは言うけど、魚介類じゃないでしょキミ。

ウィルドオプトム:ランページくんやデプスチャージくんだったらギリギリOKだったのにねぇ。悪いけど、ウチの会社では採用出来ないねぇ。

ウイングスティーラ:本当、惜しいわねぇ。でも気を落とさないで、きっと他にいい会社が見つかるわよ。

スカベンジャー:やっぱり駄目ッスか…。


さぁ怯えろマクシマル共…地の底より迫る俺に恐怖するがいい!そして貴様達の骸、喰らい尽くしてくれるわ!

総評としては、今見てもトランスフォーマーにしては可動は申し分ない上に、その迫力のある異形のデザインは大変魅力的なので、個人的には強くお勧めしたいですね。


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2 コメント

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Unknown (さいとうひとし)
2006-10-08 11:44:17
「メタルス」以前のスタンダードなビースト路線でも、

昆虫モチーフのビースト戦士たちは総じてデザイン、ギミックともに

完成度が高かったと思います――

やはり昆虫ならではの外骨格構造が、装甲を纏ったロボット・デザインとの

相性がよかった、ということなのでしょうねぇ。



他の昆虫系メタルスですと、やはりグロテスクな毒蜘蛛形態からは

想像もつかないほど見事な女性型スタイルに変形を遂げる

ブラックウィドー(=ブラックアラクニア)がやっぱり出色でしたねぇ。

まぁ、ウィドーさんの場合は足の面積が小さすぎるあまりに

「棚に飾っても立ってくれない」という致命的弱点もあったりするのですが(苦笑)。

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Unknown (帝王ソダン)
2006-10-12 22:34:18


Unknown (帝王ソダン)



2006-10-12 22:32:52



ビーストウォーズは、フリップチェンジャーを除く初期シーズンではプレダコン側の方が出来が良かった

と感じます。何故なら、マクシマル側は主にいわゆるガワ変形をメインに据えていました、当時はまだガワ

の処理が大きな課題となっていましたので、特にライノックスは惨憺たる有様でしたし。一方プレダコン

は、ガワ変形を極力廃し比較的基本に乗っ取った変形をしていましたから、それが出来の良さに繋がった

んじゃないかと。昆虫や甲殻類というモチーフの相性もあると思いますが、ライノックスもガワ変形じゃ

無く普通に動物の外皮がロボットモードの体の装甲になる様に設計されていれば、ああはならなかったん

じゃないかな…と。



ブラックアラクニアは傑作でした、こちらもガワ変形ですが、あれは進化の度合いが見て取れる上に変形

ギミックも適度に複雑で楽しく、かつ毒々しい美しさに溢れたカラーリングでした。ただ、仰るとおり重心

が上半身に集中しているのに加え、足の小ささからマトモに自立出来ないのは大きな欠点でした…これに

ミクロマンみたいなベースがあれば、この欠点は解消出来たと思うんですけどねぇ。いや、ベースじゃ役不足か。



あとギャラクシーフォースのクロミアもですが、女性的なラインの表現にはガワ変形は使いやすいんですよね。

まぁ、ガワの処理が最大のネックなのは、今も昔も変わらないんですが。

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