
今回ご紹介するのは、TFプライムよりオートボット戦士“アーシー”。ここ最近、新シリーズが始まる
と高確率でいるアーシー、TFプライムでも登場。アーシーとくれば女性TF、女性的ラインを変形ロボ
玩具で形作るのが第一の関門となりますが、これまでのノウハウを活かした今まで以上にスタイリ
ッシュなプロポーションを実現しています。盛り上がった胸部、括れたウエスト、アニメイテッドのブラ
ックアラクニアよりナイスバディ。それとは別に、普通のロボットとしても充分かっこよさを感じさせる
仕上がり。“女キャラだから~”と少年はこういうものを敬遠しがちですが、これなら手に取ってもらえ
るんじゃないでしょうか?

ご尊顔拝見…女性キャラらしく柔和な顔つきですが、柔らかすぎてシルバー塗装された顔が溶けた
ハンダみたいな質感になってると思うのは私だけ?ムービー初代アーシー、クロミア、アーシー、エ
リータ・ワンのバイク三姉妹と近年ではバイクモチーフの女性TFがいくつか作られてきましたが、今
回のアーシーは機械的もしくは異星人的グロさも無く、受け入れやすい顔だと思います。
アニメイテッドと言いムービーと言い、それほど出番が無いのに“G1時代のレギュラーだったから”と
言う理由だけで新製品がリリースされている彼女、正直もういい加減にしてほしい所です…。いや、
無駄にアーシーばっかり作るなって意味じゃなく、知名度の高いキャラなんだから本編でしっかりと
活躍させてくれよと。ただTFプライムでは、アニメイテッドみたいな守られキャラでは無く最初から登
場するレギュラー戦闘員らしいですが…。

その整ったプロポーションから優れた可動を期待させてくれますが、アーシーがそれに応えられるかと言うとちょっと微妙。
首二重関節、肩ボールジョイント、上腕ロール軸、肘二重関節、手首内側倒しのみ可動、腰、股関節ボールジョイント、太
ももロール軸、膝…以上です。腰可動は嬉しいですが、手首の関節はあくまで変形の為でポージングに役立つものではあ
りませんし、足首が固定と言うのもちょっと勿体ない。本当は足首と肩とは別に脇関節があるんですが、そのいずれも変形
用の物なのでロボットモードでは使えません。あと、大きな肩アーマーが干渉しやすく、その辺りがちょっとだけストレス。
でもまぁ、一通り動くのだからまぁいいでしょう。

アーシーの特徴に、整った形状の胸部パーツがあります。ご覧の通り女性の胸をイメージしたもの
ですが、これがビークルモードのガワを移動させて表現しているのが面白い。ただの胸では無く、
ライダースーツに包まれた豊満な胸にも見えるので、ここはデザイナー巧い事やったなぁ。

せっかくだからムービーアーシーと比較…プライム版アーシーが、アニメイテッドのイメージを取り入れているというのが
よく分かります。ムービーアーシーにある、機械的なグロテスクさと言うものが無いでしょ?以前ムービーアーシーをレビ
ューした時、“今後これがどの様なバイクTFを生み出す道筋を示すか?”と書きましたが、今回のプライム版アーシーが
その答え…の一つと言えるでしょう。

武器は大型ブレード、取説には武器と書かれているだけで、バックカードにも特に記載が無いので名称は無し。普通
TFだと“エナージョンブレード”みたいな名前を付ける所ですけど、プライムってどうもそういうのが疎か。

装着は下腕部の5ミリジョイントを介して行われており、トンファーの様に使うみたいです。
そして5ミリジョイントがあると言う事は…?

他の5ミリジョイントのある武器の装着も可能です。
以前散々こき下ろした司令官のブレードですが、アーシーにはよく似合います。

話をアーシー付属のブレードに戻しますが、未使用時には脛に取り付けることが可能です。一見、この脛にある凸ジョイントはサイバー
バースTFやミクロマンに見られる3ミリジョイントの様に思えますが、実際は微妙に刑が違うので互換性はありません。

足に付けたら付けたで、また別の戦闘スタイルにも出来るので大変結構。元々アーシーは細身なので、こういう身の
軽さやスピード感をアピールした格闘ポーズがよく似合います。

ビークルモードはバイク、ムービーアーシー同様のモチーフですね。側面にブレードが付いていますが、これがスタンド
となり高い安定性を誇ります。

外すとこんな感じで、ブレードが無くなればスタンドで自立する事になります。こちらも多少傾くのは仕方ないとは言え、
安定性は高いので安心。なんとなくシルエットが、仮面ライダーWのバイク“ハードボイルダー”っぽい様な。

ビークルモードでも比較…今見てみるとムービーアーシーのビークルモードは
ちょっと厳しいですな。特にエンジンが肥大気味で、全体的に纏まりに欠ける。
プライムアーシーはスッキリと。

大きさを比較してみると、意外にプライムアーシーが若干小さいです。てっきり同サイズになるかと思ったら…。

取りあえず乗せてみましたが…駄目だ合わない。ユナイテッド版レックガーみたいに乗れたらいいなー?と思ったのに。

次にミクロマンを乗せてみましたが、こちらもややサイズが合わない…微妙にアーシーが小さいです。当初はレックガー
を乗せようと思っていたんですが、レックガーより小さいミクロマンでも小さく感じるようじゃやるまでも無いですよね。我が
家にミクロマンより小さい可動フィギュアはHAフィギュアしか無い、あれらはミクロマンより遥かに小さいので、残念ながら
アーシーを乗りこなすのは無理っぽいです。

ブレードの向きを逆向きにしてみると、おおこれはかっこいい。益々仮面ライダーのバイクっぽくなったな。

変形シークエンスに入ります。フロントカウルのジョイントを外し左右に割り、
フードも倒します。次に側面中央ガワのジョイントを外し、上に逃がします。

次に、車体のエンジン部を後輪と一緒に真後ろに伸ばします…この辺はオイルスリックと同様の変形をしています。

そして後輪、これをジョイントを外し左右に分けます。ムービーアーシーでも後輪を割ってましたね。

次に後輪を内側に180度折り込み、それと同時にロボット足首を下に90度動かして
定位置に合わせます。

そしてタイヤ、ホイール部の窪みにアーシーの脹脛に当たる個所のジョイントをはめ込んで、タイヤをしっかり固定します。

次にビークルモード時のシート、これを真下に倒します。ここは本当に倒すだけ。

そのシート部から下が下半身になるので、ここを180度回転させます。

下半身が完成したので直立…バイクTFにしては珍しく、アーシーの変形はシンプルですな。

続いて前輪を、90度回転させます。なんかバイクTFって、前輪はあまり変化しないものが多い様な…?あ、ブリムストーンは違うか。
あれは逆に、後輪が全く変化しない。

そして前輪の下、ここにあるロボット手首を90度動かします。でもこの画像、平手がそのまんま見えててなんかキモい。

続いて反対側に回り、左右ガワを外側に引き出します。これが、先ほどお話しした“変形用の脇関節”です。

今度は真横から見てみましょう。中央にある青くて大きなガワ、これを上方向に回転させ
定位置に合わせます。すると、その下から折り畳まれているロボット腕が見えました。

その腕は二重の肘関節で折り畳まれているので、これを伸ばした後に上腕ロール軸を回転させて
定位置に合わせます。

今度は胸部の変形です。
残ったハンドル部を後方に移動させると、それと同時に胸部が割れ中からロボット頭部が見える様になります。

内部からロボット頭部を出し、胸部に配置します。それと一緒にハンドル部も付いてきますが、今は気にしないように。

背後に回り、タイヤを下に倒します。すると、フードも一緒に倒れました。

今度は横に回り、最初に割ったフロントカウルをアームに沿って前方に倒します。するとそれが胸部に収まり、さっき挙げ
た“ライダースーツに覆われた様な胸部”になりました。この発想は凄いです。なんかこのアーシー、弄っている内にアニ
メイテッドのブラックアラクニアの臭いがしてきました。もしかして、開発したの同じ人???

いよいよ大詰めです。フード内側のハンドル、これを下に倒します。

フードを180度反転させて倒せば本体の変形は完了。

そして、腕にブレードを付けて完成しました。これまでバイクTFは色々といましたが、そのどれもが自動車や戦闘機などと
比べて奇のてらった変形が多かったものです。が、アーシーは気持ちいい位スッキリした、分かりやすい変形をしますね。

総評としては、可動面では腰が回転する以外は際立った長所はありませんが、全体的にとてもよく纏まっていて、干渉しやすい肩可動以外はストレスを感じさせない、
弄っていて爽快感さえ有る傑作TFとなりました。特に気持ちいいのは変形で、デラックスクラスTFで変形がシンプルすぎてつまらない訳でも無いのに、これほどストレス
を感じない変形は稀有な例でしょう。オイルスリックに似ていますが、あれを発展させ程良く手順を増やした感じです。ブラックアラクニア同様にアクションフィギュアとして
扱っても遜色有りませんし、これは買いでしょう。ただ、気になったのがブレードの処理で、これもう少しギミックが欲しかったかなー?って。例えば手持ちにしたり、二つ
合わせて大型ブーメランに!とか…なんか武装神姫っぽい発想ですな。
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