大きな世界の小さな部屋

まぁ色々とヲタ趣味に関した話題をうんたらかんたらと…あと動物ネタなんかも。

プライム=第一等、最重要、最良とかそういう意味らしいです 13

2013年08月08日 09時05分27秒 | TFプライム
今回ご紹介するのは…と、その前に。
長文になりますが今回のレビューでは決して避けて通れないので、ちゃんと目を通して下さい。

TFプライム製品初期ラインナップに、オートボットに“ホイルジャック”と言うキャラがおりました。ホイルジャックはご存知初代TFからいるキャラクターで、プライムでも登場していました。ただし、初代は発明好きのマッドサイエンティストでしたが、プライムでは二刀流で戦う侍キャラに変更。侍キャラ設定も有り人気が有ったらしく、好調なセールスだった模様。後に、仕様変更したハンターホイルジャックも発売されました。

ホイルジャックの製品仕様は、ホワイト成形色にシール仕様でした。つまりラチェットの悪夢が蘇ります。実際の製品画像を見ても、シールか塗装無しじゃ見れたもんじゃ無い位の有様ですし。そしてもう一つの特徴が…これはむしろ加点要素なのですが、国内版では悉くオミットされた武器がちゃんと付属している事。ホイルジャックの武器即ち剣で、これが二振り付属しているのはあちこちで歓迎された事でしょう。

だったら、海外版の武器をオミットしてまで付けたアームズマイクロンはいらないんじゃね?と思ったのですが、剣とは別にアームズマイクロンも付いてきます。塗装は最悪ですが、武器に関しては逆に豪華仕様だったのです。しかし…問題なのは、ホイルジャックのアームズマイクロンが変形する武器は剣。つまり剣が三本付いてくるんですよ…お前はロロノア・ゾロか?剣なんて二本有れば贅沢なのに、三本も剣を付けてどうする。銃器類と違い、必ず一本は余りますからね…ゾロみたいに口に咥える訳にも行かんし。“デフォ設定の武器に近い形に変形するアームズマイクロン”、このコンセプトにバカ正直に沿った結果“使いきれない武器が付く”、こんなアホ仕様になったのでしょう。

で、プライム展開終了後に製品を買い始めた私。ホイルジャックも購入予定でしたが、人気キャラ故にどこに行っても無い。今までは田舎住まいのメリットを活用し放送終了後でも余裕で新品を購入してきましたが、ホイルジャックだけはそうは行かなかったのです。各陣営マーク以外のシールは意地でも使いたくないし、それ故に中古品を買いたくなかったのです。ネット通販を頼ってみましたがこちらも全滅、酷い時はプレ値付きでした。海外版もありますけど、パワーライザーも無いものにそこまで金出す気にはならんし…。


そして、プライム展開末期に発売されたこのディセプティコン暴走兵“スタントワイルドライダー”、こちらを購入しました。ワイルドライダーはホイルジャックの
仕様変更品でして…決して妥協した訳ではありません。コイツの事を調べていくと、実はホイルジャックよりこっちの方がお得だったのです。(詳しくは後述)。
で、このワイルドライダーですが、シール仕様ではありますが暗い成形色で適度に色分けされていて、このままでも大目に見れる位の見栄えの良さ。
腕が太く長いのはホイルジャック譲りなので、その辺は気にしない


ご尊顔拝見…四角い頭に真横に突き出た角、マジンガーZみたいな形状ですがこれぞワイルドライダー!
実はこいつ、元ネタが有るんです…詳しくは後述。

箱裏には、アニメ本編にも登場している“ウォーブレークダウン(未購入)”の同僚で、その凶暴性はメガトロンさまの手にも余るほど。それ故に本来は単独行動が向いており、それをやっている時こそが彼の最も実力を発揮出来る。ホイルジャックを目の敵にしており、彼と決着をつける為に敢えて彼と同じ姿をスキャンした。”だそうです。ただし、ワイルドライダーはアニメ本編には登場しません。



製品名スタントワイルドライダー、その元になったのは初代アニメにも登場したスタントロン部隊に所属するデストロン兵士“テロリスト ワイルドライダー”でした。そちらでのキャラ設定は、“けたたましく笑い声を上げながら暴走し、それが引き起こす大事故に自分が捲き込まれようと歓喜に震えている。他のデストロン兵士達は、それがテロリストである彼の演技と見る者と、見た目通りの危険な男との二派に分かれている。しかし逆に、卓越した操縦テクニックも持っている”だとか…今回の設定と全く違います。

さてそのワイルドライダー、古株ファンなら常識ですがデストロンのカーロボット部隊スタントロンの一人にして、合体兵士メナゾールとなる能力を持っています。スタントロンはデストロンには珍しいカーロボット部隊で、合体は兎も角カーロボットのデストロン兵士を発売する際には彼らの名前が使われやすいです。しかしその際、使われる名前は9割方スタントロンで最も地味なデザインの兵士“デッドエンド”ばっかりで、私の知りうる限り最も名前が使われなかったのがこのワイルドライダー。しかも、DVDボックスのブックレットには彼の紹介項目にデッドエンドの画像が使われてるし…。

実は私、スタントロン部隊で一番好みのデザイン(その特徴は頭部で、プライム版でもそれが踏襲されました)がワイルドライダーなのです。なのに、上記の通りリメイク及び名称使用機会が極端に少ない…いや無いも同然で、しかも上記の誤植もあり、彼の扱いの不遇さは常々不満だったのです。だから、今回のプライム版で彼がリメイクされたのは本当に嬉しかったんです。これもまた、ホイルジャックよりワイルドライダーを選んだ理由の一つ。尚、プライム版ワイルドライダーは日本限定アイテムですが、海外は海外でホイルジャック素体の“デッドエンド”が存在します。またデッドエンド…。



可動部は多いんですけど、ちょっとクセが有ります。首ボールジョイント、脇二重関節の一方がボールジョイント、上腕
付け根に曲げ関節、肘、手首回転及び曲げ可、股関節ボールジョイント、太腿ロール軸、膝、足首ボールジョイントと
なっています。


腕を見てみましょう。
まず肩、ボールジョイントで接続されていますがその基部が前後にスイングするので、ポージングの際に役立ちます。
次に肘、前後に回転式の肘関節とは別に上腕部と肩の付け根にも曲げ関節があるので、実質肘が二つある状態です。
ただロール軸は有りませんが、肩の前後スイング機構で有る程度は代用できます。そして手首が曲げ可能。


手首を見てみましょう。
付け根も別パーツなので、曲げだけでは無く回転も可能です。こんな構造の手首は珍しく、かつ自由度も高いです。


続いて胴体…中央の右側。ここの部分が抉れてますね。ご覧の通り、反対側はすっきりと平らになってます。最初は成形不良と
思ったのですが、他のレビューサイト各所を回ってみた所、ホイルジャックも含めここの部分は全てこうなってるみたいです。
しかし念の為に、タカラトミーに相談してみたんです…実は別件の用事もあったのでついでに。そしたら、その別件の品も含めて
送ってくれって言われたので、二つ纏めて発送したんです。


で、交換品がコレ…どうやらタカラトミーは不良品と判断した模様。交換品と私が買ったもの(を撮影した画像)を比較
してみると、確かに中央ヒンジに縦方向の抉れはありません。ただ、右腕側に切り取った様な跡が有ります。
恐らくこれは生産工程時に出来るもので、私が他のサイトの画像で見た“全てこうなっている”と誤解したのはココの
様です。もしこの部分が気に入らないんならアキラメロン


次に脛。このワイルドライダーの元になった日本版ホイルジャックには脛部分(画像中央の盛り上がった部分)に5ミリ
穴が追加されています。ただ、それが穴では無く盛り上がった受けになっているので、とても見栄えが悪いです。
しかしワイルドライダーの場合、それが無くなっています。逆を言えば、足だけは海外版と同じパーツを使ってる事に
なりますね。お蔭で格段に見栄えが良くなり、スッキリした脛になってます。


後ろから見てみましょう。
足首がボールジョイントなのは上記の通りですが、それが縦向きでは無く横向きなのが珍しい。これは変形の都合
なのですが、問題無く可動します。ただ、縦向きボールジョイントに比べ内側への曲げが若干狭いです。


武器は刀…と取説には表記されてますがここは剣で統一します。海外版に付属していた武器で唯一オミットされなか
ったこの剣ですが、ワイルドライダー本体に使われている軟質パーツと同じ材質及び色だったので、恐らくそれでオミ
ットされなかったものと思われます。金型からパーツを成形する時、本体パーツと一緒に作られてしまうとかでしょう。


二本付属するので、両手持ちも可能。グリップは5ミリ径なのでしっかり保持出来て、大きさもこれだけあれば充分
でしょう。もう少し大きい方が迫力でますけど、両手持ち前提の剣ならこんなもんかと。


取説には、使わない時は剣を肩の穴に差し込む様に指示されています。取説写真の指示通りの向きで撮影しました
が、刃が背中側を向いているしこれじゃ抜刀する時やり難いんじゃ?


そう思い、反対側にして差し込んでみました。これなら自然。ただし、この穴には剣の保持力は全く無いので、斜めか
ひっくり返すとすっぽ抜けます。


その欠点を解消すべく、海外版にも有る肩の5ミリ穴に剣を接続してみました。これだったら抜けないし、シルエットも
変わりホイルジャックとの差別化を図れるので、個人的にはこっちの方がお勧め。


武器はグレネードランチャー…私がワイルドライダーを選んだ大きな理由の一つがコレ!上記の通りホイルジャック
のアームズマイクロンは剣、剣が三本あっても持て余すだけです。が、ワイルドライダーの場合は銃器になっている
んですね。これなら用途的に持て余す事は有りません。ナイス差別化。横に5ミリジョイントが有るので、それがフォア
グリップ代わりになるのもポイント高い。


大きさも大型火器と呼ぶには充分で、形状的にも説得力に溢れてます。


形状がコレによく似ているので、強い説得力を感じる理由はそこに有るのかと。そう言えば、こっちも名前はグレネードランチャーだったっけ。


では、アームズマイクロン名物の変形。細長い銃口が内部に収納されるのがポイント。


アームズマイクロン、“オズ”…魔法使いでもガンダムWでも無くマンモスの捩りだそうです。アマゾンのレビューに、
体のバランス的に“はじめ人間ギャートルズのマンモーそっくり”と書かれていました…納得w


ご尊顔拝見…ちゃんと牙と鼻の穴も有ります。無いと思ってた耳も、小さいながらもちゃんとありますね。


アームズマイクロンに可動を求めるのは間違いですが、このマンモー…もといオズは鼻だけが動きます。
象モチーフのキャラで、鼻が動くのと動かないのでは大違いなのですよ。


ビークルモードは箱表記によるとスポーツカー、こちらもシール無しでも充分かっこ良く見える仕上がり。でもその内、
ライトだけでも塗装しようかな?ウイング部に5ミリジョイントが二つありますが、これは国内版ホイルジャックから受け
継いだもので海外版には有りません。


国内版ホイルジャックに増設された脚の5ミリジョイント、ビークルモードでは前輪の上あたりにそれが来るんですが、
ワイルドライダーは無いのでビークルモードでも美観を損ねる事無く。よく考えてみると、ワイルドライダーは形状的
には海外版と国内版のちゃんぽん仕様なんですね。


下から見ると、剣がそこに収まっています。
グリップの形状的にビークルモードのエキゾーストパイプになるかと思ったら、そんなギミックは無し。


その代り、ボンネット裏側のジョイントにグリップを取り付ける事が出来ます。


するとこんな風に。
ビーストウォーズ時代によくあったアタックモード的なものでしょうか。これは海外版にもあったギミック。


ビークルモードでもホイルジャックとの差別化を図りたいのなら、また剣を側面に付けたりグレネードランチャーを
ウイングに付けたりするのも有りですね。


それでは変形シークエンスに。
ドア含め左右のジョイントを外し、後輪の付け根を軸に外側に広げます。


ボンネット中央のジョイントを外し、外側に広げます。この時、フロントガラスの下
に収まっていたパーツのジョイントも外しておきます。


次に、ルーフごと画像の様にガバッと広げます。ルーフと後輪及びドアは繋がっているので、一緒に移動していきます。


ここでボンネット側に移動し、内側から見てみましょう。ボンネットを中央から二分割しましたが、更にその真ん中辺り
のジョイントを外し、内側だけ180度回転させます。つまり、内側と外側を固定しているジョイントを外す訳です。


そしたら、今度は前輪の付いたボンネット外側を左側にスライドさせます。


先程回転させた内側を、今度は下側に90度回転させます。


あとは、ボンネット内側に折り畳まれていた足首と膝パーツを立てて脚部の変形完了。足の変形は結構手順が多く
複雑です、そして膝パーツがワイルドライダーに使われている軟質部分に当たります。


脚が出来たので直立…ワイルドライダーの変形は意外と手順が多く、まだまだ続きます。


ドアを見てみましょう。内部に配置されているロボット腕に当たるパーツ、これを内側にスライドさせてジョイントを
外します。それと同時に、手首を90度動かして定位置にしておきましょう。


根元から180度回転させ、手首が上を向く様にします。そしたら元有った場所にスライドさせ、ジョイント
で固定します。


今度は、上半身を前に倒し、腕も一緒に前方に倒します。しかし、この場合は肩と上腕部を繋げていた関節を伸ばす
感じで、肩関節そのものは手を付けない様に。


ここが先程の画像だと分かり難いので、ズーム撮影してみましょう。上から順にパーツが移動していく訳ですが、
アームに沿って移動する事で左端が隠れると同時に頭部が現れる仕組みになっています。


今度は正面から。両肩と本体に繋がっている赤いフレームを真上に回転させ、腕を真っ直ぐ下に伸ばします。


それが終わったら、ルーフ=ロボット胸部を前方に倒しジョイントで固定します。先程のフレーム×2と腰、この3か所に
ロボット胸部を固定するジョイントがあります。


最後に、背中のパーツを展開してロボット本体の変形完了。ここも剣と膝同様に軟質パーツになっています。


あとは武器類をどうするかですが、剣はやっぱりオフィシャル設定よりもこっちの方がお勧め。


総評としては…やっぱり“ホイルジャックよりこっちの方がお得じゃん!”との結論です。最初からそれがあったからワイルドライダーを選んだから当然なんですが、後発ならではの追加された要素が非常に大きいです。元々ホイルジャックが出来の良い方だったそうだし、逆に出来が悪くなりようが無い。

ホイルジャックから受け継いでいる剣も有り、そして本体もホイルジャック譲りで可動も割と優秀。手首は回転と曲げを兼ね備えているし、変形の恩恵とは言え肘関節が二つあって融通が利くし、変形の方も手順が多くかつ面白い変形で、意外に手応えが有ります。
アームズマイクロンも剣から銃に変更されているので、ホイルジャックとの差別化だけでは無くプレイバリューも上がっているのはお見事。さり気無く脚部を海外版パーツを使い、美観を損ねていたホイルジャックの弱点を解消しているのも高評価。

ですから、ワイルドライダーの弱点としては素体となった海外版ホイルジャックから受け継いだ欠点になります。腕ロール軸無し、腰固定、肩に剣が固定出来ない事…。腕ロール軸は肩の前後スイングでなんとか代用できますし、剣は肩ジョイントに嵌め込めばしっかり固定出来るし、シルエットも変わるので大目に見ましょう。後は腰回転ですが…コストダウンの目立つプライムではこのホイルジャックに腰可動は無理ですか。

プライムのテレビ展開末期に発売されたものなので生産数は少ないですが、生産数の多いホイルジャックより手に入りやすいみたいですこのワイルドライダー。むしろラッキーなので、私としてはこいつをお勧め。そもそもワイルドライダーのリメイク自体が貴重ですからね。


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