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ドラッカー,柳井両氏に学ぶ - 「いま,何をすべきか」

2012-11-09 00:15:38 | 「身の程」人生

『ドラッカー,柳井の両氏に学ぶ

 「マネジメントの父」とも称されたドラッカー。氏の遺作的な著作『ドラッカーの遺言 (講談社BIZ) 』は,いまの日本の状況にかんがみ,日本人に向かい次のように示唆している。


◆「日本の危機」の嘘

 「失われた10年」という言葉に代表されるように,この十数年間,「日本が危機的状況に瀕している」という言われ方が幾度となく繰り返されてきました。
 - 明らかな間違いです。
日本が直面しているのは危機ではなく,時代の変わり目=移行期だからです。

時代は変わった
 日本がいますぐ取り組まねばならない課題 - それは,時代が変わったことを認め,その変化に対応していくための意識改革にとりくむべきです。
 - 変化を拒絶してはなりません。

                  『ドラッカーの遺言』 (講談社BIZ)  p48~p51

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◆著書『現実を視よ』を通じての柳井氏の現状認識と訴え

 ファーストリテイリング代表取締役会長社長 柳井氏は,最新の著作現実を視よ』で「日本は停滞ではなく後退している。」とし,次のように訴えている。


 日本は停滞ではなく後退している。この現実を直視せず世界で取り残されている日本の危機感を余すことなく映し出す。日本人の頭がいいのは過去の話、誇れる技術は職人技だけ、生活レベルは中の下、政治家や官僚は四流、社会主義に染まった日本の政治 は資本主義の精神を忘れて現実を直視していないと、辛辣に警告する。

 既に日本という存在に何のアドバンテージもないのだ、「いい加減に目を覚ませと」と。そして成長しなければ瀕死するだけだと,氏は断じる。つまり、一人ひとりが最大の幸福を追求してこそ、国家全体も繁栄できるのだと主張する。

 こうした中で、世界に誇れる日本を取り戻すには個人は何をすべきなのか問題を提起。政治家に対しての評論ばかりで自分で考え行動することがなければ自分自身の未来は何も変わらないと指摘する。
 ファーストリテイリングの通年採用、英語公用語化、グローバル化など経営手法は世間から賛否両論がある。が、外資系企業の真似ではない独自の衣料品専門企業として日本初の売上高一兆円に迫る成長を続けるのは紛れもない事実。だからこそ同社トップの,氏の考えには説得力があり納得もできる。

 ドラッカーと柳井,両氏の日本の現状に関する見解の相違はあるが,日本が閉塞感から抜け出すことを願い,“変化に対応しての意識改革”を訴えているる点は共通する。

現実を視よ
クリエーター情報なし
PHP研究所

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ドラッカー最後の言葉 (講談社BIZ)
『ドラッカーの遺言』を、新書サイズで再編集したペーパーバック版です。
講談社

内容説明

「日本が直面している問題は、経済の停滞ではありません。問題は、あなたたちの国がグローバル化した情報に基盤を置く世界経済=情報経済の進展の中で、ひどく立ち後れてしまっている点にあります。今後の世界経済の中で、日本が最も苦労する国になるでしょう」――経営思想の巨人は、2005年11月にこの世を去る4ヵ月前に、インタビュアーの前でこう厳しく語りました。いま振り返ると、この発言は日本のガラパゴス化問題の到来を予言していました。しかし全体を通じて、21世紀の日本が世界のメインパワーに復活する条件を、ドラッカーは確信に満ちた言葉で示してもいたのです――。

本書は、最晩年のドラッカー氏に対するジャーナリスト大野和基氏の2回のインタビューをまとめ2006年1月に刊行してベストセラーとなった『ドラッカーの遺言』を、新書サイズで再編集したペーパーバック版です。前著はドラッカー思想の根幹をコンパクトにわかりやすく理解できると好評でした。最近のリバイバルブームでドラッカーに関心が高まっているこの機会に、いま現在の視点から内容を再構成し、もっと多くの方にその思想の素晴らしさを味わっていただきたく、価格を押さえたハンディサイズの本にしました。

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