「やすらぎの郷」に続くテレビドラマとして,”黒柳徹子さんと家族の激動の昭和史を描いた物語。”とのうたい文句で,「トットちゃん!」が始まった。
作家で作詞家のなかにし礼さんは,黒柳徹子さんの人となりの本質を,「黒柳徹子の精神の核のようなもの」と表現して,次のように活写している。
なかにし礼さんは,黒柳徹子さんの対談の冒頭で次のように語っている。「黒柳さんが『窓ぎわのトットちゃん』以来二十年ぶりに出版された『小さいときから考えてきたこと』を拝読して本当に感動しました。なにしろ文体が素晴らしい。常日頃僕は黒柳さんの話す言葉は一級の音楽だと思っているのですが、その音楽がこの本の文章の中にそっくりそのまま生かされているのが凄い。人間が叡智を失 いつつある今こそ、多くの人に読まれるべき一冊だと思います。---出典『小さいときから考えてきたこと』 306ページ 新潮文庫。
そして,なかにし礼さんは次のように語っている。
どの一編も出色ですが、僕は特に巻頭の「赤い松葉杖」が好きなんです。 同じ病気にかかりながらも、黒柳さんは治り、治らなかった女の子は松葉杖をついて歩いている。黒柳さんは「世の中には不公平! というものが、ある」ことに気が付き、自分が恵まれていることを恥じる。このエッセイを読んで、黒柳さんには当時すでに黒柳徹子の精神の核のようなものがあり、それが現在まで続いているのだと思いました。
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内容紹介
授業中にちっともじっとしていられなくて、どうやらLD(学習障害)だった(?)子供時代。ロボット犬グレーちゃんとの愉快なテレビ出演、沢村貞子や渥美清等かけがえのない人々との出会い、そしてユニセフの親善大使としてコソボやアフガニスタンの子供たちに出会ったときのこと。どんなときも「ほんとうの幸せ」を考えてきたトットちゃんの言葉が心にあたたかく響くエッセイ。
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内容紹介
女がひとりで生きていくのは大変だってわかったのは、三十八歳の時だった――。私が好きだった人たち、私を理解してくれた人たち、そして私と同じ匂いを持った人たちへ――。「ザ・ベストテン」の日々、テレビ草創期を共に戦った森繁久彌、毎日のように会っていた向田邦子、〈私の兄ちゃん〉の渥美清、〈母さん〉の沢村貞子、そして結婚未遂事件や、現在の心境までを熱く率直に、明朗に綴った感動のメモワール。