ピース・アーチ・パークで、数百歩余りの訪米を済ませた私たちを、
Sさんは直ぐ近くの別荘地、ホワイト・ロックへ案内して下さいました。
別荘地と云っても昔のことで、今はバンクーバーの通勤圏内と言っても
構いません。 近くにゴルフ場が幾つもあるので、退職者や、芸術家が
好んで住んでいるようです。
私たち夫婦がここへ来たのは何十年ぶり? おそらく30年ほど前に一度、
ピース・アーチ・パークでピクニックをした時に、ちょっと立ち寄ったきりです。
でも何処かしら、馴染みがある・・・・それもツイ最近・・・?
良く考えたら、数ヶ月前に読んだカズオ・イシグロの小説「日の名残」の
最後の場面、海岸べりの町の情景と重なっていたのでした。
ホワイト・ロックはすっかり変わっていました。 30年前に来た時は、
白い岩でもあるのかと探したのですが、あったのは海岸から伸びた桟橋の
ふもとに、白く塗ったペンキが剥げ落ちた、高さ50センチほどの大きな
石があったような気がします。
でも、今日あらためて見ると、とても雰囲気のある海岸街です。
「日の名残」の主人公・執事のミスター・スティーブンスが海岸べりの
ベンチに座って、夕日の落ちるのを眺めているシーンにピッタリです。
仕事上の考えもあって、先刻20(?)年振り位に会った昔の女中頭、
ミス・ケントンが洩らした一言に、ほのかな悔恨と、それを打ち消す意思
とが脳裡に行き来するなかで、夕日を眺めてひと時を過す場所です。
以前は店もあまりなかったように思いますが、今では洒落たカフェや
レストランが並ぶ、チョット絵になるような街に変わっていました。
Sさんによると、広大なカナダには、生まれて一度も海を見たことがない人が
大勢いて、そんな人たちが望む海岸の夕景色というと、ここに極まると
いうことです。
残念ながら、今回は車から降りて歩く時間はありませんでした。
でも、家からはバスを使っても、一時間余りで来れる場所です。
思わぬ拾い物をした気分で、ぜひ近いうちに来てみたいスポットです。
写真:車中から撮った、ホワイト・ロックの海岸沿い風景の一部。
週末や夏の間は、人と車でいっぱいだそうです。
06-07-30 (日)曇り時々晴れ 15~20度
Sさんは直ぐ近くの別荘地、ホワイト・ロックへ案内して下さいました。
別荘地と云っても昔のことで、今はバンクーバーの通勤圏内と言っても
構いません。 近くにゴルフ場が幾つもあるので、退職者や、芸術家が
好んで住んでいるようです。
私たち夫婦がここへ来たのは何十年ぶり? おそらく30年ほど前に一度、
ピース・アーチ・パークでピクニックをした時に、ちょっと立ち寄ったきりです。
でも何処かしら、馴染みがある・・・・それもツイ最近・・・?
良く考えたら、数ヶ月前に読んだカズオ・イシグロの小説「日の名残」の
最後の場面、海岸べりの町の情景と重なっていたのでした。
ホワイト・ロックはすっかり変わっていました。 30年前に来た時は、
白い岩でもあるのかと探したのですが、あったのは海岸から伸びた桟橋の
ふもとに、白く塗ったペンキが剥げ落ちた、高さ50センチほどの大きな
石があったような気がします。
でも、今日あらためて見ると、とても雰囲気のある海岸街です。
「日の名残」の主人公・執事のミスター・スティーブンスが海岸べりの
ベンチに座って、夕日の落ちるのを眺めているシーンにピッタリです。
仕事上の考えもあって、先刻20(?)年振り位に会った昔の女中頭、
ミス・ケントンが洩らした一言に、ほのかな悔恨と、それを打ち消す意思
とが脳裡に行き来するなかで、夕日を眺めてひと時を過す場所です。
以前は店もあまりなかったように思いますが、今では洒落たカフェや
レストランが並ぶ、チョット絵になるような街に変わっていました。
Sさんによると、広大なカナダには、生まれて一度も海を見たことがない人が
大勢いて、そんな人たちが望む海岸の夕景色というと、ここに極まると
いうことです。
残念ながら、今回は車から降りて歩く時間はありませんでした。
でも、家からはバスを使っても、一時間余りで来れる場所です。
思わぬ拾い物をした気分で、ぜひ近いうちに来てみたいスポットです。
写真:車中から撮った、ホワイト・ロックの海岸沿い風景の一部。
週末や夏の間は、人と車でいっぱいだそうです。
06-07-30 (日)曇り時々晴れ 15~20度