放射線は自然被曝もあるし人為的なものでは医療被曝もある。いろいろである。一般公衆の被爆限度は年間1mSvであることは述べてきた。東京-NYの北回り旅客機のパイロットは往復で0.2mSv被爆しているそうだ。ということは5往復で限度一杯となる。しかし医療被曝はもっとすごい。胸部のレントゲン検査では1回0.05mSvで、胃のバリウム検診では0.6mSv、そして胸部CTでは7-70mSvといわれている。文部科学省作成のパンフレットには医師はCTスキャン実施前に患者に対して発ガンリスクの可能性を説明する義務があると書いてあるが、監督官庁の厚労省からは特に何も通達はない。今まで日本全国で説明されてはいなかったと思うが、もしこれから一つ一つすべて話すことになると大変なことになりそうである。自己責任で「じゃあ私はこの検査を受けません」とすぐに納得していただければよいが、「私は検査を受けたほうがいいのか悪いのか納得いくまで説明してください」ということになるだろう。肝心の治療法の説明の前に延々と放射線の説明と同意が続くのである。医療が始まる前に気の遠くなるような手間がかかることになる。
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