初場所、朝青龍は優勝できなかった。で、結局場所はすごい盛り上がりだった。どうも日本人は勧善懲悪の予定調和が好きらしい。つまり水戸黄門のドラマみたいに最初から善玉、悪玉が配役されており悪の限りを尽くした悪玉は、ぎりぎり最後に懲らしめられるという筋書き。だから朝青龍は結びの一番で負けなければならないという必然性があった。もし勝っていたらドラマにならないし次の回につながらないし、また延々と反感を買い続けることになる。しかし今回の結果で大衆は「まあまあここまで頑張ったんだし良くやった」と彼を許し、朝青龍のみそぎはすんだことになる。彼は絶妙な勝ち星で上手いことやったね。本来、相撲はスターはいても悪玉は存在しないスポーツだった。この善玉悪玉の図式はプロレスにはあったが相撲ではありえなかった。新しい流れであろう。
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