ところでTPPの問題がある。「聖域なき改革」とも言われているが、もしTPPに「医療」も組み入れられるとしたら、日本で行われている国民皆保険制度は崩壊するだろう。ヒラリー・クリントンが2000年ごろに「日本の国民皆保険制度は米国でも手本にすべき」とコメントを出したのは遠い昔である。今後TPPに「医療」が含まれたなら安い海外の医療がどんどん参入してくることになる。前述のようにあまりにも低コストにすると安全性の担保ができなくなるという話は、たぶんここのLCCならぬLCM(Low Cost Medicine:私の造語であるが)の分野でも起こりうるのである。もともと日本の医療は自分で価格を決められない統制経済である。すべてに医療点数が決められておりその価格で請求することになっている。その統制的な経済環境の中に、もしも海外からもっと安い医療を供給する企業が入ってきたらどうなるのであろうか? 日本の国民皆保険制度の行く末は暗い。<o:p></o:p>
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