たぶん、というかすでに過去に報道されているのであるが、この科研費で飲食したとかの私的流用報道を何回も聞いたことはある。確かに流用の内容によっては私的度が極めて高く「これはヒドイな」と思う場合もあるのは事実である。しかし研究費の使途制限は厳しく、研究用の統計解析につかうパソコン購入といっても認めてもらえなかったり、現地への調査研究へいくのも科研費応募の時に申請しておかないと後からでは認められなかったりで、ほとんど消耗品代くらいしか使途がないようなものであった(当時の自分の科研費での話であるが)。これでは研究費をもらっても使い道がないのと同じであった記憶がある。したがってメディアデバイス百何十個だとかcopy用紙何千枚とかを購入せざるをえなくなるのである(もちろん自分の場合であったが)。中には購入した消耗品を売ってそれを研究半ばで急に生じた調査費用にあてるという話も聞いた。なんだか錬金術みたいであるがこれを私的流用ととられてしまうのだからかなわない。でもこのように公費をいただくことで生じる手かせ・足かせは否応なく個人にかかってくることは世の中の常識なのである。<o:p></o:p>