今日は、もう一つ、書いておきたいと思います。昨日のミサイル発射に関して官房長官の記者会見を聞いていたのですが、報道の無能さを感じたので、皆さんにご紹介したいと思いました。
官房長官は、全体的な政府の対応という流れを説明する責任者です。ですから、「ミサイルが通過してからJアラートが鳴っても遅いのではないか。」とか、全体の流れとしての質問ならいいのですよね。
アラートは名前の通り、注意を喚起するためのものだから、裏付けがとれた時点で早急に鳴らすのですとか、答えられるでしょう。通過したから効果がないのではなく、地方自治体には実際に被害が発生した場合の準備行為をさせる意味もあるでしょう。
ですから、通過してからでもいいのですよ。次々に発射されたらどうするのですか。国民に注意喚起をすればいいのですよ。しないよりましでしょう。また、今後、注意して情報を聞くようになるでしょう。政府の官僚はよく考えていますよ。
それなのに、報道ときたら、ミサイルの性能や弾道など、細かなことを何人も聞いていました。一人目に対して、その質問には、この後に自衛隊の担当者が説明するからと言っているのに、認識しないまま、何人も同じようなミサイルの性能などに関して質問するのですよ。ですから、私はがっくりしたのです。国民に情報を正確に伝えるべき記者の能力がこの程度なのかと。首相官邸に詰めている記者は官邸記者クラブのキャップと呼ばれる人たちで、いわゆるエリートでしょうにと思いました。
私が何に愕然としたかというと、このように、官邸の記者たちが政府の省庁の役割分担を理解していないのではないかと思ったからです。それと、毎日新聞や朝日新聞のように、政府の揚げ足を取ろうとする質問を工夫するあまりに
肝心な国民の安全確保のための質問をするという考えに至らないのではとも思ったのです。
日本の他の企業も同じように偏差値だけ高い無能な人たちなのだろうかと思ったのです。
会社で言えば、総務と営業など、役割分担があるでしょう。規模の小さいところほど、一人でやるようになるのですけど、大きな政府などは役割分担しているでしょう。どこの会社や役所も同じですよ。
また、法律でがんじがらめにされているので、法律を知らないと話になりませんよ。記者たちは、Jアラートの運用に関する規定くらい読んで質問すべきですよ。
記者たちの守備範囲が果てしなく広いことはわかります。そのために効率的、効果的な質問を考えておけよと言いたいですよね。
それより、私は、テレビが延々と同じ内容を報道し続けていることに違和感を感じました。まさに、非効率ですよ。情報などは、テロップと呼ばれる文字で流すだけで十分でしょう。状況に応じて対応すればいいのですよ。被害があったというのであれば別ですが。
まあ、こうして、針小棒大に報道が対応するたびに、私は、日本の生産性が上がらない原因はここにあるのだと思うのです。会社などの組織でもよくあるでしょうが、責任逃れの対応だからなのでしょうね。それも必要でしょうが、効率的なことを考えるべきですよ。
皆さんには、このように所管と呼ばれるような法律ごとに分担があるという政府や地方自治体の構造を理解して、自分の仕事に役立ててください。そして、自分の職場を規制している法律や関係する法律くらいは読んで理解しておくべきですよ。