ライブまで、あと10日。僕たちは、一生懸命練習していた。
突然、奇跡のように舞い降りた、24日、クリスマスイヴのライブの依頼だった。金森倉庫前の特設ステージで、奇跡がおきる様な気がしていた。赤い帽子のてるてる坊主と出会ってから止まっていた歯車が、ゆっくりと動き始めた。そんな、状態が、僕の周りで、おきていた。
24日のクリスマスイヴ。金森倉庫の特設ステージと赤い帽子のてるてる坊主がつながり奇跡をおこすのだ。
マミコと僕は、そこで出会う事になる。
そうしなければ、いけないのだ。
きっと・・・
バンドの練習の帰り道、少し遅くなっていたが、僕は、赤い帽子のてるてる坊主に遭いに遠回りをした。公宅への小路は、ひっそりと静まり、人も歩いていない夜だった。
僕は、幻の土管公園の前で、車を停めた。
無い・・・
夜の闇と混じったフェンスの何処にも、白と赤のコントラストは見当たらなかった。赤い帽子のてるてる坊主が、完全に僕の元から姿を消した。
僕は、車を降りて、念のために、近くの地面を探してみた。
何処にも、無いようだった。
「ゴメンね。アヤちゃん。無くなっちゃった。」
僕は、車へと戻った。
窓を開けて、もう一度、フェンスのはじからはじまでを眺めた。視線を前方に移し、ブレーキペダルから足を上げ、アクセルを少し踏みかけ。僕は、ギアをパーキングに戻した。
フェンスに何か付いている。
僕は、期待の鼓動を静めながら。ゆっくりとフェンスに向かい歩いた。
僕は、フェンスに巻かれた物に手を触れた。
ハンカチ・・・
しっかりと結ばれたハンカチ。僕は、それをほどき、中に包まれた手紙であるはずの物と一緒に大事に抱え車に戻り、ルームランプを点けた。
たたまれた紙を広げた。
あなたとつながった。可愛いサンタクロースがお帰りしてくれた。
ありがとう。本当にありがとう。
景色は、変わり果て、寂しくなったけど。
あなたの温もりが、こんなところにぶら下がっていた。
これで、充分。
少し、早いクリスマスプレゼントありがとう。
あなたの言う通りに、帰ります。
私のお気に入りのコロン。
あなたの胸の中にギュッとされますように。
僕は、ハンカチをたたみ、目を瞑り匂いを感じてみた。大人になった、大人になってしまったマミコを感じた。でも、やさしい甘い香りがした。僕は首のところでギュッとハンカチを抱きしめた。
マミコとつながった。
コックリサン。コックリサン。私の好きな人は誰ですか。
コ・マ・ツ・ケ・ン・ジ
あまりにも、可愛くて。
綺麗で。
純で。
大切な思い出。
「24日。クリスマスファンタジー、特設ステージで僕は、君にクリスマスデイを届ける」
突然、奇跡のように舞い降りた、24日、クリスマスイヴのライブの依頼だった。金森倉庫前の特設ステージで、奇跡がおきる様な気がしていた。赤い帽子のてるてる坊主と出会ってから止まっていた歯車が、ゆっくりと動き始めた。そんな、状態が、僕の周りで、おきていた。
24日のクリスマスイヴ。金森倉庫の特設ステージと赤い帽子のてるてる坊主がつながり奇跡をおこすのだ。
マミコと僕は、そこで出会う事になる。
そうしなければ、いけないのだ。
きっと・・・
バンドの練習の帰り道、少し遅くなっていたが、僕は、赤い帽子のてるてる坊主に遭いに遠回りをした。公宅への小路は、ひっそりと静まり、人も歩いていない夜だった。
僕は、幻の土管公園の前で、車を停めた。
無い・・・
夜の闇と混じったフェンスの何処にも、白と赤のコントラストは見当たらなかった。赤い帽子のてるてる坊主が、完全に僕の元から姿を消した。
僕は、車を降りて、念のために、近くの地面を探してみた。
何処にも、無いようだった。
「ゴメンね。アヤちゃん。無くなっちゃった。」
僕は、車へと戻った。
窓を開けて、もう一度、フェンスのはじからはじまでを眺めた。視線を前方に移し、ブレーキペダルから足を上げ、アクセルを少し踏みかけ。僕は、ギアをパーキングに戻した。
フェンスに何か付いている。
僕は、期待の鼓動を静めながら。ゆっくりとフェンスに向かい歩いた。
僕は、フェンスに巻かれた物に手を触れた。
ハンカチ・・・
しっかりと結ばれたハンカチ。僕は、それをほどき、中に包まれた手紙であるはずの物と一緒に大事に抱え車に戻り、ルームランプを点けた。
たたまれた紙を広げた。
あなたとつながった。可愛いサンタクロースがお帰りしてくれた。
ありがとう。本当にありがとう。
景色は、変わり果て、寂しくなったけど。
あなたの温もりが、こんなところにぶら下がっていた。
これで、充分。
少し、早いクリスマスプレゼントありがとう。
あなたの言う通りに、帰ります。
私のお気に入りのコロン。
あなたの胸の中にギュッとされますように。
僕は、ハンカチをたたみ、目を瞑り匂いを感じてみた。大人になった、大人になってしまったマミコを感じた。でも、やさしい甘い香りがした。僕は首のところでギュッとハンカチを抱きしめた。
マミコとつながった。
コックリサン。コックリサン。私の好きな人は誰ですか。
コ・マ・ツ・ケ・ン・ジ
あまりにも、可愛くて。
綺麗で。
純で。
大切な思い出。
「24日。クリスマスファンタジー、特設ステージで僕は、君にクリスマスデイを届ける」
なんてステキな女性なんでしょう
そもそもサンタてるてる坊主さんを
マミコにプレゼントしたケンジもすてきですが。。。
ちょっと涙ぐみました。
ケンジのアヤちゃんへの優しさもステキ。
24日には、きっときっと
奇跡が。。。
著者さん、頑張れ~!!
クリスマスデイの奇跡にwhoさんの心に温かな灯りをともせるように頑張ります。
コメントありがとう。