○函館空港
幸一「もう少しで、ここに、真美が来る」
下のロビーに移動する幸一。行き来する、人の流れを見ている。ウインドーに映る自分の顔、笑顔を作る。
真美、駐車場からかけてくる
幸一。真美の姿を見つける。
真美。横断歩道で止まる。ウィンドー越の幸一を見つける
真美「コウイチ」
幸一「マミ」
ウインドー越に二人の指が触れる。ゆっくりと回転扉の入口の方に歩く。真美が回転扉に入る。手を出す真美。手を取る幸一。
○大森浜(啄木公園)
貴之、波打ち際に立っている。小豆、車で到着。車を降り、波打ち際の貴之に近づく
小豆「お疲れ様」
貴之「今日は、ありがとう」
小豆「本当です。自分の思いを、電波に乗せ過ぎです。冷や冷やもんです。リボンに書いてあるメッセージの事、何も言ってなかったじゃない。しかも、あなたのメッセージだなんて、どうかしてるんじゃない。公共の電波なのよ。あなたのものじゃないの。正直、どうなるかわからないからね、覚悟していて下さい。」
貴之「ごめんな」
小豆「ところで、二人は、会えたのかしら」
貴之「会えたって。さっき連絡が来たよ。コウさんは、もう、飛び立った」
小豆「人の為には、随分と一生懸命な人なんですね。幸一さんへの思い。その分の愛情を美紀さんに、使ってあげるべきだったんじゃないの」
貴之「もう、美紀の事は話すなよ。君と出会う前に、もう終わった事なんだよ。もう、ここには、いなくなる人なんだよ」
小豆「ヒドイな。そんな言い方」
貴之「何だよ、人の気も知らないで」
小豆「知らないよ。知る気もないけど」
浪打際を、歩く小豆、後ろから言葉をかける貴之
貴之「出会いをどう思う」
小豆「・・・」
貴之「コウさんの存在をどう思う」
小豆「・・・」
幸一「美紀の存在をどう考えるんだよ」
小豆「・・・」
幸一「この、存在が、ひとつでも欠けていたら、出会う事なんて、あり得なかったと思っている。出会う事は出来なかったと思う・・・小豆さんと」
小豆「・・・」
貴之「小豆さんにとっても・・・この出会いが・・・意味のある出会いだと信じている」
小豆「・・・」
振り返る、小豆
貴之、小豆を抱きしめる
貴之「小豆さんにとって、僕という存在が特別なものになりますように。そう感じさせるよ」
波の音が二人に響き渡る
照れくさそうに、駐車場の方へ走り去る貴之。
小豆、海の方に向いて思い切り叫ぶ。
小豆「ありがとう」
貴之、立ち止まる。
振り返り、小豆の方を見る。
小豆も振り返る
貴之、手を伸ばす
小豆も手を伸ばす、ゆっくりと歩き始める。
貴之がつぶやく
貴之「みんなの顔が笑顔に変わったよ。笑顔の見える景色」
貴之の手と、小豆の手が・・・つながった。
幸一「もう少しで、ここに、真美が来る」
下のロビーに移動する幸一。行き来する、人の流れを見ている。ウインドーに映る自分の顔、笑顔を作る。
真美、駐車場からかけてくる
幸一。真美の姿を見つける。
真美。横断歩道で止まる。ウィンドー越の幸一を見つける
真美「コウイチ」
幸一「マミ」
ウインドー越に二人の指が触れる。ゆっくりと回転扉の入口の方に歩く。真美が回転扉に入る。手を出す真美。手を取る幸一。
○大森浜(啄木公園)
貴之、波打ち際に立っている。小豆、車で到着。車を降り、波打ち際の貴之に近づく
小豆「お疲れ様」
貴之「今日は、ありがとう」
小豆「本当です。自分の思いを、電波に乗せ過ぎです。冷や冷やもんです。リボンに書いてあるメッセージの事、何も言ってなかったじゃない。しかも、あなたのメッセージだなんて、どうかしてるんじゃない。公共の電波なのよ。あなたのものじゃないの。正直、どうなるかわからないからね、覚悟していて下さい。」
貴之「ごめんな」
小豆「ところで、二人は、会えたのかしら」
貴之「会えたって。さっき連絡が来たよ。コウさんは、もう、飛び立った」
小豆「人の為には、随分と一生懸命な人なんですね。幸一さんへの思い。その分の愛情を美紀さんに、使ってあげるべきだったんじゃないの」
貴之「もう、美紀の事は話すなよ。君と出会う前に、もう終わった事なんだよ。もう、ここには、いなくなる人なんだよ」
小豆「ヒドイな。そんな言い方」
貴之「何だよ、人の気も知らないで」
小豆「知らないよ。知る気もないけど」
浪打際を、歩く小豆、後ろから言葉をかける貴之
貴之「出会いをどう思う」
小豆「・・・」
貴之「コウさんの存在をどう思う」
小豆「・・・」
幸一「美紀の存在をどう考えるんだよ」
小豆「・・・」
幸一「この、存在が、ひとつでも欠けていたら、出会う事なんて、あり得なかったと思っている。出会う事は出来なかったと思う・・・小豆さんと」
小豆「・・・」
貴之「小豆さんにとっても・・・この出会いが・・・意味のある出会いだと信じている」
小豆「・・・」
振り返る、小豆
貴之、小豆を抱きしめる
貴之「小豆さんにとって、僕という存在が特別なものになりますように。そう感じさせるよ」
波の音が二人に響き渡る
照れくさそうに、駐車場の方へ走り去る貴之。
小豆、海の方に向いて思い切り叫ぶ。
小豆「ありがとう」
貴之、立ち止まる。
振り返り、小豆の方を見る。
小豆も振り返る
貴之、手を伸ばす
小豆も手を伸ばす、ゆっくりと歩き始める。
貴之がつぶやく
貴之「みんなの顔が笑顔に変わったよ。笑顔の見える景色」
貴之の手と、小豆の手が・・・つながった。