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レミのソラ

ピアニスト/作曲家 知野礼美のブログ。
http://remichino.wix.com/remichino

ついに出会った!

2013-01-28 00:49:56 | 日記・エッセイ・コラム

今まで練習はいつもヤマハのピアノ(アメリカにいた時はBaldwin)、本番はたいていSteinwayかヤマハorカワイ、場合によってはBösendorferやBechsteinという環境でした。私たちピアニストはそこにある楽器を弾くしかないので、BostonやEssexも弾きました。
ピアノの選定のお仕事も沢山させて頂きました。特に山形テルサホールの2台のSteinway Dを選定した時は相当頑張りました。これだー!というポイントを研ぎ澄ませて粘りに粘り、少々性格は違うが最良のピアノを選んだと思います。(選定員は4名でした)

と、自分ではけっこうピアノの音を知っていると思っていたのですが、昨年ふと、もっと色んなピアノの音色を知りたい!欲望がふつふつと沸き、それが自分の演奏には絶対必要だと勝手に確信したのです。今思えば、6月のDuo356コンサートがきっかけだったかも。あの時はカワイの2台だったのですが、まるで溶け合うかのような響きで、ああやはりピアノの音色のバラエティは無限だ!と思いました。そして実際に自分の手で鳴らさなければその色もわからないし、同じメーカーでも一台一台が全く違う。とにかく経験を積まなくては、とピアノを弾き比べる機会を作りました。

それがこの一月。
浜松まで勉強のために行ったはずでしたが‥‥

1923年製のハンブルク・スタインウェイ。

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出会いをピピッと感じた訳ではありません。
何台ものピアノを弾いて弾いて弾いて弾いて弾いて‥
同行してもらったピアニストにも同じ曲弾いてもらって
今度は聞いて聞いて聞いて聞いて聞いて‥
また自分が弾いて弾いて弾いて弾いて弾いて‥

これを約5時間繰り返し、
このピアノがワタクシの人生の伴侶になる。

根拠はわかりませんが絶対の確信を得て



御契約!!




大した収入があるわけでもなく、
これからも大した収入もないのですが。
お金じゃなくて、このピアノ!
気が狂うほど嬉しかった。

そこからがまた早いのなんのって。

契約からわずか一週間で搬入。

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奥にヤマハC5とG2を向かい合わせに置き、部屋の中央にSteinway。

このピアノが家で待っているかと思うと、
もう仕事先からそそくさと家に帰る新婚男のようになったワタクシ。
仕事場でも「ウチのヨメは世界中で一番可愛い」と自慢するでれでれ男さながら
もうピアノの話ばっかりで、一部の人に妬み僻みをもたらしている。
ごめんなさい。

しかし搬入後は調整必要です。なんたってこのピアノくん御年90歳、
丁寧なケアがこれから先に影響します。


そして搬入からわずか一週間で調整のための技術のOさんが浜松から来てくれた。

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ピンを一本打ち直し、アクションの調整をして。
Oさんはとても丁寧で、私の要求に諦めることなく真摯に対応してくれました。


そしてOさんは仕事を終えて、ピアノに語りかけました。

「縁があってここに来たんだから、可愛がってもらいなさいね。」

まるでペットを手放す時のセリフ。Oさんのピアノへの愛情、しっかり受け止めました。
このピアノは今私のものであるけど、私以外の人、つまり1923年のハンブルクの職人さんから始まり90年の間このピアノを修復してきた人たちと弾いてきた人たち、そして日本に渡り可能な限りの技術を注いでくれた人たちの思いが沢山詰まった楽器なんですね。

大切にします。そして晴れて今日から思う存分、このパートナーと人生謳歌していきます。

あと2ヶ月にせまったピアノワールドですが、このピアノに出会ったことでなんだか「ピアノワールド」の意味がひとつ広がった気がします。


12月!

2012-12-28 01:09:25 | 日記・エッセイ・コラム

FBやってると、ブログ書くのが何とも億劫になってしまいます。
しかし一ヶ月に一回は書くと決めた女の決意は固い。さて。

今月のまとめ。

忙しかった。以上。

華々しいコンサート活動をご紹介するのも無粋ですよね。
(今月は10本の指フル活動で、いやあ何曲弾いたか。特に先週は4日連続本番/全部違うプロ、死ぬかと思ったが大丈夫でした。必死にこなした記憶を華々しいと美化するワタクシをお許し下さい。)

そう、ピアノ以外のことを書く事にします!

えっと、、、
映画を一本だけ観ました。
「スカイフォール」
期待し過ぎたため、ちょっと悲しい気持ちになりました。
以下省略。



そして今日はワタクシの誕生日。
ここまで健康に幸せに生きてきたのだから、
自分にご褒美を買ってあげることにしました。

迷わず◯ーズデンキへ。
これを買いました。

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マウス1個。


なんて安上がりな女なんだ。

普通はバッグとかジュエリーでしょ!

しかし、新しいマウスは
おろしたてのゴム手袋
おろしたての靴下

・・的な爽快感があります。

幸せです。充分に。

そして
この冬休みは3月のピアノワールドに向けてのプログラムを猛練習するのです。

前半はソロ、後半はデュオです。
デュオはもちろん多田真とのDuo356。

昨日の練習では途中お腹がすいて、
二人でこんなモノ食べました。

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これは「じゃが豚もち」という、うちの母がデパートの北海道物産展で購入した食べ物です。
普通はピザでもきちんと半分コにして食べるDuo356ですが、
夜10時過ぎだったのでさすがにレミは控えました。


ところで

たしか前回は山辺温泉のお話を書きましたが、
最近は沼木温泉「辻が花」が気に入ってます。

今日のお昼もいそいそと出かけましたら、脱衣所ではルンバくんがお出迎えしてくれました。うーうー音立てながら髪の毛などを拾ってくれています。
この辻が花、山辺とちょっと違うところは、スタイルのいい女性が来るところでしょうか。お風呂場が一気に華やかになりますね。
まあ自分の体型はどうしようもないので、せめてがに股でどかどか歩かないように気をつけてみたりするのですが。

温泉といえば、クリスマスの日はお友だちと小野川温泉に行きました。
「河鹿荘」の夜帰りコース。温泉もお料理もおもてなしも最高でした。
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雪の中の露天風呂、全ての疲れが吹っ飛びました。


その前の晩、クリスマスイブはこれ↓

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今年一年、ありがとうございました。
また2013年にお会いしましょう。
どうぞ皆様よいお年を!

知野礼美


11月!

2012-11-15 01:32:17 | 日記・エッセイ・コラム

みなさんこんばんは!
何もネタがないのにブログを書こうとしています。
ほんと日々ピアノばっかりです。膨大な量の楽譜の山が視界に入った瞬間、断崖絶壁で刑事に追いつめられた犯人のように、あわわわわと一歩後ずさりしてしまいそうです。
そしてそのまま猛然と白いしぶきの立つ海の中へ‥‥

ではなくって

ワタクシは温泉へと向かう。

家から車で10分で温泉に入れるなんて、なんて幸せなんでしょう。
今日も追いつめられた犯人役のレミは、昼下がりのバーチャンの社交場、山辺温泉に浸かってきました。

気持ちいいお湯に入って楽譜や何やら切羽詰まったものが抜け落ちてしまうと、あとのお楽しみはバーチャンたちの会話。
盗み聞き、というか自然に聞こえて来るその会話のなんておもしろいこと。

「うちの息子に尽くすのが生きがいで、旦那より息子の人生に深くかかわりたい」
「あら息子さんもお母さんの支えがあって仕事に専念できるのよ」
「そんな私のせいで息子は結婚相手を探そうともしない」
「大丈夫よ~、今の世の中30代の独身なんてざらにいるし」
「息子は今年54!」
「‥‥(絶句)」
「だから、私がいないと‥‥‥」
「そろそろ、上がりましょう」

かたや脱衣所では同級生と思われる
60台後半と思われる3人がガールズトーク。
A「ペチャクチャ」
B「ペチャクチャ」
C「ソーソー!」
A「ペチャク」
C「ソーソー!」
B「ペチャ」
C「ソーソーソー!」
A「ペ」
C「ソーソーソーソー!」

しまいにはソーソーだけが響き渡る脱衣所。
ちらりと見ると、この話の腰折りソーソーおばさんが3人の中で一番若作りで、ソーソー言いながらお化粧もばっちり済ませていた。

そして
人の振り見て我が振りなおせ、か。
数日前にワタクシは友だちと3人で寒河江の温泉に入っていた。
3人でいるのが嬉しくて楽しくて、大声で騒いでいたではないか。
露天風呂の中で水中エアロビまがいの「素振り」までっしちゃってたぞ。
脱衣所では「年末の大掃除くらい隅々までにキレイにしたぜ」
誰かのブログに書かれてるかもしれない。

はいところで。
ワタクシが通っているテニススクールは、ウチから徒歩4分車だと30秒のご近所なのですが、いつも遅刻します。
それでも決して怒らずに笑顔で迎えてくれる、優しいスクールです。
そして先日も、いつも通り遅刻して行ったら駐車場に車が一台もなく。
他の生徒さん全員お休みで、プライヴェートレッスンとあいなりました。
こんなに真面目にテニスしたのは何年振りでしょう。。
最後にコーチとシングルスまでしてしまいました。
かなり本気でゲームには負けましたが、2ポイント取った時には両手こぶしを上げて膝からがくっと落ちる、いわゆる「ヴィクトリーポーズ」を取りそうになるくらい嬉しかった!

先日のレミトリオコンサートの写真をプロフ用に修正してみました。
文化祭の公民館、壁にお花の装飾してあったのを全部消した。
思いのほかすごく時間がかかってしまい、この作業今じゃなくていいのにと凹みました。
Photo


10月!

2012-10-11 11:14:00 | 日記・エッセイ・コラム

日中はTシャツ、晩はダルマのように着込んで一応体調に気をつけてるワタクシですが、みなさんこんばんは。

毎年この時期うちのピアノの上には山のように楽譜が積まれ、心休まるヒマもなく指を動かし続けるのですが、何故か今年は幸せを感じます。
だって‥‥

あのすさまじい猛暑を乗り切ったんですから!

人生で初めて秋が好きになりました。

そして

秋の食べ物がとてつもなく美味しく感じ‥‥

忙しい忙しい言ってるくせに、友だちと遊んだりちゃんと息抜きしてるじゃん自分!

というわけで今日はO女史と打ち合わせ兼ねたお昼食べたあと、

唐松観音に立ち寄りました。



ザ・ヤマガタの秋


みたいな風景。
ちょっとした散歩道、川のせせらぎ、山、木、コスモス、
はためく「芋煮会」のノボリと平日なのに芋煮パーティの人々。
そして夏の間は華やかであっただろうが、今や真っ黒になってマイクスタンド状態みたいな立ち枯れたヒマワリたち。

そしてこの唐松観音の講釈書いた看板読んで初めて、
ああここは「幸せのおすそわけ」だったのねと
二人でビミョーな笑いを浮かべながら、お参りをいたしました。
そこには
相撲文字でプリントされた個人名のシールがべったらべったらと貼られておりました。
「川田◯◯子」
とか
「沼田」
とか。

一体どういう意味があるのかわかりませんが、



そして帰り道、私たちの友だちの家に立ち寄ってみました。

ここから始まる長い長い

ザ・井戸端カイギ

男性のみなさんが忌み嫌う、あれです。
これは延々と続きます。
話の焦点はリーダー(つまり1番おしゃべりしたい人)が議題を提示し、それが反応によって深く掘り下げられ、そこまでマニアックなポイントまでついて行けない人はさりげなくその場を去る、しかし何となくヒマを持て余してる人はとことん付き合う、

というアレです。


満喫しましたイドバタカイギ!





その後ワタクシは
レミトリオのリハーサルを粛々と行ない
姑の作ってくれた煮物を食べ
またピアノに向かいああでもないこうでもないと指をパタパタと動かしながら、
「やっぱり働く分だけ遊ばなきゃな」
と思いました。




さて先週日曜日の女声合唱祭で伴奏者の代理で弾いてまいりました。
『鞠と殿様』演奏最中に奇しくも起きた客席の手拍子。
こういう瞬間体験させてもらえて、音楽が持つ意味をいつも考えさせてもらってます。
次のステージ「レミトリオ」も頑張らなくっちゃ!


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あ、これはレミトリオじゃなくて、合唱の指揮者と団員さん。

レミトリオはこちら↓

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by ダイスキ・モスクワ

(本名:増川大輔)

それではまた。


9月!

2012-09-12 01:39:55 | 日記・エッセイ・コラム

まだまだ残暑厳しいけど、コンサートシーズンがやってきました。
というわけでリハーサルも立て続けにあるわけで、
ということは譜読み/練習もあるわけで。。


時間がいくらあっても追いつかない!

なのに
撮りだめしてた映画見たり
ああなんて私は計画性がないのでしょう‥‥

さっきまで見てたのは『うた魂♪』
合唱部の女子高生のオハナシでした。
好きな男の子に歌ってる写真を撮ってもらったら、目をむき出し口が縦長に開いた顔が「産卵中のシャケ」のようだと言われ、もうわたし合唱やめるわとなり、市内の男子校の合唱部との交流の末最後はコンクールで優勝という普通過ぎる映画。
先日見た『ダークナイト ライジング』が良過ぎて(比べる方も間違ってるけど)!
クリストファー・ノーラン監督にぞっこんです。『インセプション』ですっかり心を奪われてから。次回作が楽しみでなりません。

というわけで

シーズン中は映画館に行く時間ないけど、
今日は友人がDVD6枚組を貸してくれた。
BBCで放送された『ROME』前編12話分!
これ見始めたら確実に私は2夜連続徹夜になります。来月まで封印、の自信もない。

さて
つい2日前ですが
母の誕生日でした。
私はケーキを持ってお祝いに行き、2人でガールズトークに花を咲かせていました。
(わたしら一体何歳だ?)
そこへ父が帰宅したのですが
でかい鉢植えを抱え、うすら笑いを浮かべています。



「オレ生まれて初めてママに花を買った」


仰天する母とワタクシ。
一体どうしたんだパパ?
とは言わずに記念写真撮りました。

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だけど私この場にいなかったら
もうちょっとラブラブな会話が繰り広げられたのだろうか。
すまんパパ!