レミのソラ

ピアニスト/作曲家 知野礼美のブログ。
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「とけました」

2012-06-05 01:29:47 | 日記・エッセイ・コラム

6ヶ月ほど続いた首と左肩の痛みが、昨日はいよいよ右肩まで及んできたので、今日は意を決して整形外科に行きました。
先生にあちこち押されて絶叫したり首をコキコキされたりしたあと、
「よし!注射しましょう、いいですか?」
なんだか先生の笑顔が晴々としているような気もして、こちらも
「どうぞどうぞお願いします」
その時点ではこれから何が我が身に起こるのか、なんの想像もできなかったのだが。

チクッとするくらいの注射はなんてことなかった。
「20分間待って下さい、その間気分が悪くなったら言って下さいね~」
2週間前の週間新潮を読みながら、21分間後再び診察室へ。

またあちこち押されて
「まだ薬がまわらないのだな、もう30分たってるのに。よし!あなたなら大丈夫だ、いいですかああ?」
「はい?」
「ごめんね、痛いけどごめんね、ごめんね」


先生は私の背後に立ち
頭蓋骨をわしづかみにすると
その小柄な体からは想像もできないような力で
親指2本ピンポイントでぐいぐい押してきた。

ぎゃ~~~!!

と叫びたいのを必死にこらえ、
おもらししてしまうんではないかと思いながら耐えた。

先生が手を離し「あ、終わった、良かった良かった」と思った瞬間、
「はい次はここ」
とまた攻めてくる。
ええ~またか~と思いながら耐える。
「フワッとくる瞬間があるでしょう?はい、ここ!」
「よくわかりませんが」
「はいくるよくるよ~、はい、とけました。フワッと。」
「そんな気もしますが」
「次はここだ。はい‥‥‥っ、とけました」

「とけました」を待つ痛さとの戦い。もう徹底的にやってくれ。
先生も力が尽きてきたのか、息が荒い。

ワタクシは汗とも涙とも鼻水とも判別不能なぐしょぐしょの顔面をティッシュで拭いながら
「まだ大丈夫です!だけど20秒の休憩ください、ふーふー」
「よしきた、もう少しだ」

いったい何回のとけましたがあったのか
中世の拷問や
陣痛などに比べれば、
きっとこんなのはささやかな痛みに違いない、
と私は自分を励ました。


ふーふー
「今日はこんなところかな」



終わったらしい。
「これ以上は今日は無理なので、また来週にしましょう。」


あの、先生、今のはなんという治療なんでしょうか?
「これがですね、まだ名前はないんですよ」
え?
「強いて言えば、自律神経を正常に戻す治療です。トリガーポイント注射したところから、その液がまわらないところに流し込むために痛いのがまんしてもらったわけですね」
帰宅後2時間すっかり眠り込み、
晩ご飯の後は、なんだかスッキリと体が軽い。

まだ部分的にコリはあるが、昨日までの苦しみはどことやらの爽快感!

この、名前はまだない施術のおかげなのか
はたまた
あの荒療治に耐えてワタクシが強くなったのか

どっちにしろ

久々にブログ書くくらい元気になってるわけです。
今日はぐっすり眠れそうです。