
3月19日(水)のあさ空。
今日も日の出がなんとか見えました。ほんとに住宅の隙間から(笑)
昨日の大荒れの天候に比べると、今日は晴れ間が多くなりそうで、ちょっとひと安心。寒いは荒れるはの天候が続くのはちょっと寂しい(春を早く味わいたいの)。
桜島は見えるような見えないような。うすく、あわく。

朝焼ける住宅。

今日も引きこもり傾向でしたが、なんとかムチ打って外に出かけ、「TJカゴシマ」の最終号を買って来ました。
45年の歴史に「おつかれさまでした」の気持ちです。

今後は紙媒体はなくなりますが、webでの発信を続けていくそうです。
ずっと紙媒体で仕事をしてきた身としては、本当に寂しい。
若い世代の方なら、こういったタウン情報はスマホで検索すればいい話なので、感慨も何もないとは思いますが、そういったものが何もなかった時代には情報誌が日々の暮らしを豊かにする頼もしいツールだった時代があり、やはり、懐かしい思い出が甦ります。
創刊された45年前、私は東京で駆け出しのライターとして仕事をしていて、「青山」の特集担当になったことを思い出します。今なら、ネット情報で簡単に豊富な情報が得られますが、当時はそんな元ネタはありません。どうするかと言えば、ひたすら歩いて探す。青山に勤務しているのかというくらい、毎日、毎日、青山通いをしました。「ライターは足で稼げ」とはよく言われたものですが、私も基本原則に従って、ひたすら歩きました。歩いて出合った中の取り上げたいお店を絞り込んで、取材交渉して、取材する。
よく覚えているのは、珈琲店を取材したときのことです。お店の方に取材をしていて、それが終わったとき、私が座らせていただいていた席のとなりにいらした男性の方に声をかけられました。「どちらの取材の方なんですか?」と聞かれて応えると、「私のところもぜひ、取り上げてもらえないでしょうか」と逆に交渉されたのてした。お話を聞いてみると、浅草の老舗のうなぎ屋さんの息子さんで、本店は跡取りに別のご兄弟がいらっしゃるので、自分は新しい街で出店してみたいと思って、青山を念入りにリサーチされたとのこと。年齢層やどの程度の来店客が見込めるかといったことまで調べて、満を持して開店されるとのことで、私にとってもありがたいお話で、お店の取材だけでなく、青山の街の魅力を語っていただくというコラムに登場していただいたのでした。
また、隠れた名店を見つけたのは、パイの専門店がありました。ほかでは見たことのない美しくて洗練されたパイが並んでいて、「こんなにすてきなお店があるんだ」と、早速、取材交渉。女性店主さんが「申し訳ないけど、取材は全部、お断りしているのよ」とのこと。店主さんがひとりで手作りして、ひとりで販売しているので、お客様が増えると対応できないそう。当時は掲載すると、お客様が押し寄せてしまうので、たしかにご迷惑な話だと納得はしたものの、お店がすてきで、つい、そのまま、店主さんとおしゃべり。
お話をする中で私がお菓子作りがかなりできることを店主さんが知って、私のことを気に入ってくださって、「お菓子作りがわかっているあなたなら書いてもらってもいいわ。でも、電話番号を書いたらだめよ」と、OKをいただいて、とてもうれしかった。何でも、皇室の御用達でもあって、皇室の方がふらりといらっしゃって、お店で召し上がることもあることで、そういう意味でもあまり取材されたくないお店だったのでした。
また、紳士用の高級靴を扱うお店に取材交渉したときのこと。ちょっと癖のある店主さんで、取材にOKは出されないけれど、青山の歴史については能弁になって、とても貴重なお話をしてくださるのです。老舗の履物屋さんだったそうで、時代の移り変わりに合わせて、靴店に変えたといったお話も取材対象としては逃したくない方ですが、どんなにお願いしても取材はOKしてもらえない。ただ、青山の歴史について語れる方はそうそういらっしゃらないと判断した私は、「掲載させていただきたい」と食い下がりました。「それじゃ、また、来てみれば」と、「考えなくもない」という態度を取られるので、何度も行くのですが、話しはしてくださるのに、最後に「書いたらだめだよ」と言われて、もう、ほんとにがっかりするを繰り返し。
まあ、新人ライターの私を翻弄して楽しんでいたんだろうなと思いますが、最後は一緒に食事をするまでお付き合いして、何とか、OKをいただいたのでした。食事は私持ちではなく、店主さん持ちでした。さすがに高級店のオーナーさんが大学出たての私に集るようなことはなさらなかったのですが、暇つぶしに付き合わされたといったところでしょうか。私としては、貴重なお話を書くことができて、会社からは「よく取材ができている」とおほめをいただいたので、結果オーライ。とは言え、あんなに時間のかかる取材はなかったので、何度も諦めるべきかとも思ったのですが(時間をかけ過ぎるのも仕事として問題ではないかとの思いもあった)、諦めることと、貴重な取材内容を掲載したいという思いを量りにかけたら、諦める方が軽過ぎたわけですね。
これはやはり、同業者の父が取材した跡には「草も生えない」と同僚の方たちに言われていたことが頭にあったからかもしれません。取材残しをしないように、徹底的に取材をするということを、父の仕事ぶりで学んでいたわけです。門前の小僧の私は同業者の父と、料理の講師だった母とに学んでいたことをありがたく思います。まさに背中で学びました。
ゆう空。厚い雲が切れて青空が見えていました。

こんな風に雲の切れ間から、太陽光が流れ出て来る景色が好きです。

雲の上はこんなに青空が広がっているんですね。

TJカゴシマの最終号の特集は「みんな大好き、かごしまのランチ」でした。
参考にさせていただいて、どこかのお店に行ってみたいと思います。
どこに行こうかな。楽しみ。
行きつけの美容院から紙物無く成りました。寂しい。
元気な頃数年タウン誌の園芸関係のコーナー見開き2ページ担当してました。
園芸も人気のある頃です。
全てが懐かしく思い出も多い。
時代が大きく変わりましたが園芸続けて私は楽しめてます。
>お早うございます。... への返信
今は空き時間はみなさん、スマホをご覧になるので、紙媒体を読もうとはなさらないんでしょうね。ほんとに寂しい。
園芸記事は人気がありましたね。私たちは小さな森さんの日々のブログで記事を拝見できて幸せです♪
紙媒体がどんどんなくなって、みんなスマホ、PC…になっていきますよね
どうも、昭和生まれはメニューがタブレットからと言われても
最初に見るのは冊子になっている従来のメニューだったりして
これからはドンドン慣れて行かないといけませんね
reicobaさんの取材の話、オモシロイ!
まだまだありそうですね~~ふふふ
>紙が…... への返信
情報誌にとって一番の弱点が情報のスピード感ですね。今はネットではリアルタイムで情報が届けられますが月刊誌は取材して記事を書いてから、発刊するまで、かなり時間がかかるので、情報ソースが遅くなってしまうのが弱みになるので。週刊誌はまだ発行までの時間が短いので、生き残っていますが、月刊誌は厳しいところがありますねー。
保険の契約なんかもタブレットになりましたよね。サインがうまく書けなくて焦っちゃいます(笑)
何十年も仕事をしていますので、ヨタ話はいくらでもありますー(笑)