ブラザーフッド

この映画を見た（例によってDVDですが）きっかけは、単にイ・ウンジュが出てるから。
昨年２月に25歳の若さで自殺してしまったイ・ウンジュ、彼女の作品は全部見ようと思っている。

イ・ウンジュは確かにかわいかった。
でもそんなことよりも、「朝鮮戦争」という歴史的事実に圧倒された。
南北問題を題材にした韓国映画は、「シュリ」「シルミド」に次いで３作目。
でも、この「ブラザーフッド」が圧倒的に印象に残った。

タイトルから分かるとおり、この映画の主題は「兄弟愛」、でも私には、隣の国でこんなにも悲惨な戦争が半世紀前にあったという事実に衝撃を受け、他の事はほとんど印象に残らなかった。

突然無理やり戦場へ連れ出され、戦って英雄として古里に帰ったのに、命を賭して守った祖国の同胞に愛する妻を殺される。
殺し合いは人を狂人にする。

韓国の人であれば、自国の歴史的事実として知っていることなのであろう。
知っていれば、悲惨な戦争に涙しつつも、二人の兄弟の運命と兄弟愛に感銘できるのだろうけど。
隣国の事を何も知らなかった自分が恥ずかしい、そんな気持ちにもさせられた映画だった。