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日記

あっ! いーじわるぅー

リン 15 P

2006-04-11 23:46:13 | Weblog
 昨夜から引き続き雨。引き続きも引き続き、一日中降っている。随分のんびりした低気圧で、一向に 先を急ごうとはしない。           

      リン  P (Phosphorus)  原子番号 15  原子量 30.973761


 リンとは、15の陽子と15の電子で構成されている原子。
核の中に陽子15と中性子が16のリン原子15P31 (100%)と、

14ε の中性子を持つリン原子15P29(電子捕獲→14Si29, 半減期 4.142秒)と、
15ε の中性子を持つリン原子15P30(電子捕獲→14Si30, 半減期 2.498分)と、
17β- の中性子を持つリン原子 15P32(β崩壊→16S32, 半減期 14.262日)と、
18β- の中性子を持つリン原子 15P33(β崩壊→16S32, 半減期 25.34日)の、
                                    放射性同位体がある。

 リンとは、 第15族・窒素族で、4原子分子(分子量 124) の単体で、原子価は、+1価, +3価, +4価, +5価である。

 リンには、 白リン, 赤リン, 紫リン, 黒リンなどの同素体がある。
 ◎白リンは、常温, 常圧で、四面体構造の蝋状で、にんにく臭い猛毒の白色固体。他のリンは、無毒。 他の同素体より化学的に活発で、白リンのみがベンゼン, 二硫化炭素 に溶ける。 湿った空気中で、発火点が 30℃ で自然に酸化され、閃光を発しながら自然発火し、酸化リン{二酸化リン(PO2), 三酸化二リン(P2O3), 四酸化二リン(P2O4), 五酸化二リン(P2O5)}を作るので、水中保存。 他のリンは、閃光を発しない。 比重 1.82。
    融点   44.2℃
    沸点  280℃

 ◎黄リンは、リン鉱石から得た段階で、白リンの表面が赤リンの膜で覆われたも。

 ◎赤リンは、黄リン+紫リンの四面体構造の暗赤褐色の粉末。 黄リンを270~300℃で数日間放置すると得られる。 発火点が260℃で、自然発火することはないが、摩擦により低い温度でも発火するので、マッチの材料に使われる。 赤リン自体は無毒,無臭。 吸湿性がある。酸化剤と共存させない様にし、火の気のないところに密閉して保存。 比重 2.35。
    融点  600℃(43.1気圧)
    沸点  416℃ (昇華)
   
 ◎紫リン(α金属リン)は、菱面体の単斜結晶構造で、金属光沢をもつ紫色の金属。密閉した容器で、黄リンを 鉛 か ビスマス と約250℃で融解して冷却すると得られる固体。 比重 2.36。
    融点  589.5℃(43.1気圧)
    沸点  416℃(昇華)
      
 ◎黒リン(β金属リン)は、 層状格子の単斜結晶構造で、金属光沢をもつ鉄灰色の金属。黄リンを約12000気圧で、200℃に加熱するか、常温で53000気圧に加圧すると得られる、安定した固体。 空気中ではなかなか発火しない。 比重 2.69。
    沸点=融点  587.5℃(昇華)
 
 ◎紅リンは、深紅色の粉末。微細な赤リン。 比重 1.88。

 リンは、地殻中に 1050ppm 存在。 リン灰石・ラン鉄鋼の鉱石に含まれる。

 雨は、夜になってもなかなか止もうとはせず、静かに暖かくゆったりと降り続き、深夜になって、やっと降り止んだ。 

ケイ素 14 Si

2006-04-10 18:06:16 | Weblog
 朝から曇り。午前中も午後も、時折 雨がぱらついた。16:00 少し前に、地面が濡れる位降った。

      ケイ(珪)素 Si (Silicon) 原子番号 14 原子量 28.0855

 ケイ素とは、14の陽子と14の電子で構成されている原子。
核の中に陽子14と中性子が14のケイ素原子 14Si28 (92.2297%)と、
          15の中性子を持つケイ素原子 14Si29 (4.67%)と、
          16の中性子を持つケイ素原子 14Si30 (3.0872%)の、同位体と、
12ε の中性子を持つケイ素原子 14Si26(電子捕獲→13Al26, 半減期 2.234秒)と、
13ε の中性子を持つケイ素原子 14Si27(電子捕獲→13Al27, 半減期 4.16秒)と、
17β- の中性子を持つケイ素原子 14Si31(β崩壊→15P31, 半減期 157.3分)と、
18β- の中性子を持つケイ素原子 14Si32(β崩壊→15P32, 半減期 276 年)の、
                                     放射性同位体がある。  

 ケイ素とは、第14族・炭素族元素。 常温, 常圧で、正八面体の面心立方でダイヤモンド構造の結晶構造で、硬いが、脆い、含青深鼠色の半金属の固体、。 比重 2.33。 原子価は、+2価, +4価である。 正四面体配位のダイヤモンド構造の非晶質シリコンは、無定型の褐色の半金属の固体。 静水圧を加えると、β錫構造になり、β錫構造のケイ素は金属である。

 ケイ素は、地殻中に 277200ppm 存在(酸素の 466000ppm に次ぐ)。無定形ケイ素は、珪砂を マグネシウム または アルミニウム で還元して得る。結晶形ケイ素は、ヘキサフルオロケイ酸カリウムをアルミニウム, カリウム, ナトリウムで還元して得る。
 地殻を形成するニ酸化ケイ素は、圧力、温度の条件により、水晶などの多様な結晶がある。結晶は共有結合で、正四面体結晶構造である。

 ニ酸化ケイ素は、白色粉末で、シリカゲルやガラスとして使われ、ガラスは、ナトリウムイオンとカルシウムイオンが陽イオン、ケイ酸イオンが陰イオンで、固体中ではイオン移動できないため電導性がないが、ガラスを加熱して液体にすると、液体中では、イオン移動できるため、電導性がある。
 ニ酸化ケイ素は、エアロジェルに使われる。エアロジェルは、99.8%が空気で最も軽い固体である。スターダスト探査機で、ヴィルト第二彗星のちりを採集した。エアロジェル・タイルは大気圏再突入時の熱から機体を保護する

 金属 -------- 液体→固体(結晶)
 ガラス ------ 液体→固体(非晶質 - 液体ガラスを冷やすと過冷却液体になり、分子がランダムに並んだ液体構造のまま固まる)
 金属ガラス -- ランダムだが緻密な原子配列  強くて、錆び難く、表面が滑らかで、比較的低温で変形加工ができる。

 ケイ素は、製鉄の脱酸素剤として使われる。 ケイ素を混ぜたケイ素鋼板として、変圧器に使われる。 ゼオライトとして、イオン交換体、吸着剤、触媒に使われる。 炭化ケイ素として、耐火材や、硬度(9.5)を持つ研磨剤に使われる。 ケイ素化合物として、セラミックスに使われる。 シリコーンとして、油状の物はワックスに使われる。 ゴム状の物はホースやチューブに使われる。 樹脂状の物は塗料に使われる。
 以前は、繊維状のケイ酸塩鉱物として、建材などにアスベストが広く用いられたが、健康被害のため、使用量は激減している。

 ケイ素は、地殻中に酸素に次いで多く含まれる元素で、大気、天然水、植物、動物の骨・細胞・体液にも含まれる。
 ケイ素は、カルシウムがコラーゲンに沈着するのを助け、骨, 腱, 歯, 爪を強化する。人体でケイ素が不足すると、骨・歯がもろくなる,爪が割れる, 抜け毛が増える,皮膚がたるむ, コレステロールが血管に沈着, 記憶力が減退する。

    融点  1410℃
    沸点  2355℃

 18:00 頃からは、雨が降り続いた。      

アルミニウム 13 Al

2006-04-09 19:07:18 | Weblog
 空全体に薄っすらと雲がかかっているかど、まあまあの天気。桜は見事に満開。

      アルミニウム  Al (Aluminium)  原子番号 13  原子量 26.981538

 アルミニウムとは、13の陽子と13の電子で構成されている原子。
核の中に陽子13と14の中性子を持つアルミニウム原子 13Al27 (100%)の同位体と、

12ε の中性子を持つアルミニウム原子 13Al25(電子捕獲→12Mg25, 半減期 7.183秒)と、
13ε の中性子を持つアルミニウム原子 13Al26(電子捕獲→12Mg26, 半減期 74万年)と、
15β- の中性子を持つアルミニウム原子 13Al28(β崩壊→14Si28, 半減期 2.2414分)と、
16β- の中性子を持つアルミニウム原子 13Al29(β崩壊→14Si29, 半減期 6.56分)の、
                                          放射性同位体がある。  

 アルミニウムは、第13族・土類金属で、常温, 常圧で、面心立方格子の結晶構造で銀色の金属。 比重 2.6989。 原子価は、+1価, +3価である。 高い熱・電気伝導性を持つ軽量な両性金属で、酸にもアルカリにも溶解する。アルカリ性の水溶液で、化学反応によって、水が還元されて水素を発生する。空気中では表面に酸化被膜が作られ安定。 炎色反応 なし。閃光色。

 アルミニウムは、地殻中に 金属元素では最も多く含まれ 81300ppm 存在。 コランダム(鋼玉)・ボーキーサイト鉱石に含まれる。ボーキサイトを水酸化ナトリウムで処理し、酸化アルミニウム(アルミナ)を取り出した後、溶融し電気分解して得る。---精錬   アルミニウム屑からリサイクルして地金を作る。---再生

 アルミニウムは、軽く、加工が楽で、耐蝕があり、一円硬貨やアルミホイル、アルミ缶、アルミサッシ、電車や自動車の車体などに使われる。 アルミナは、硬度が高く、研磨剤に使われる。ルビーやサファイアもほぼ同じ組成で、2000℃のアルミナにクロムが加わると赤いルビーに、鉄とチタンが加わると青いサファイアに、ベリリウムとクロムが加わると緑色のエメラルドになる。ルビーは、クロムの量で 紫・オレンジ・ピンクが掛かる

    融点   660.32℃
    沸点  2467℃

 15:00 頃に昇って来た月は、月齢 10.8 、ふっくらと、ふわっと、白く暈けていた。夜になって、変わったのは、周りの鼠色が、ぐっと濃くなっなっただけで、ふわっと、白く暈けた月は、やはり ふわっと、白く暈けていた。

マグネシウム 12 Mg

2006-04-08 21:59:33 | Weblog
 曇り。午前中に少し雨が降った。午後からは、風が強くなり、雨も降ってきて、ちょっとした嵐。雨はすぐに止んだけど、風は続いた。

      マグネシウム  Mg (Magnesium)  原子番号 12  原子量 24.3050

 マグネシウムとは、12の陽子と12の電子で構成されている原子。
核の中に陽子12と中性子が12のマグネシウム原子 12Mg24 (78.99%)と、
          13の中性子を持つマグネシウム原子 12Mg25 (10%)と、
          14の中性子を持つマグネシウム原子 12Mg26 (11.01%)の、同位体と、
10ε の中性子を持つマグネシウム原子 12Mg22(電子捕獲→11Na22, 半減期 3.857秒)と、
11ε の中性子を持つマグネシウム原子 12Mg23(電子捕獲→11Na23, 半減期 11.317秒)と、
15β- の中性子を持つマグネシウム原子 12Mg27(β崩壊→13Al27, 半減期 9.458分)と、
16β- の中性子を持つマグネシウム原子 12Mg28(β崩壊→13Al28, 半減期 20.91時)の、
                                      放射性同位体がある。

 マグネシウムは、第2族。常温, 常圧で、六方最密充填の結晶構造で、銀白色の軽い金属。 比重 1.738。 原子価は、+2価である。  乾いた空気中では、表面に薄い酸化膜を作る。湿った空気中では室温でも酸化し、光沢を失い鈍色となる。薄いハク又は粉末を空気中で強熱するとまばゆい光を放って燃え、酸化マグネシウム(MgO)になる。炎色反応 閃光色。 粉末を水中で煮沸すると徐々に反応して水素を発生する。二酸化炭素, 水の還元作用もある。 常磁性があり、延性に富み、250℃~475℃で軟化し変形しやすい。

 マグネシウムは、地殻中に 20,900ppm 存在。 ドロマイト(CaCO3·MgCO3)やカーナライト(KCl·MgCl2·6H2O)の鉱物に含まれる。 天然としては産出しないが、海水中に溶けている塩化マグネシウム, フッ化マグネシウムを溶融塩電解することで得られる。 工業的には、酸化マグネシウムを炭素,炭化カルシウムで還元する熱還元法で得られる。

 マグネシウムは、脱酸素剤や脱硫剤に使われたり、軽合金の材料に使われる。

 マグネシウムは、人体の細胞内液にカルシウムに次いで多いミネラル(成人体内に約30g)。細胞外液(血漿中)のマグネシウムは、細胞内液のマグネシウムの1%弱。 カルシウムと一緒に骨と歯の形成。 細胞内に入ってきたナトリウムを外に出す時に、ナトリウムポンプを動かすのに必要なミネラル。 酵素の活性化(補酵素成分)。アミノ酸の活性化し蛋白質を合成。 神経伝導・筋収縮神経の正常化。 エネルギーの生産。 ホルモンの分泌。 体温の調節。
               ★ 一日の所要量は 300mg ★
 マグネシウムが不足すると、慢性的に疲れやすい。上まぶたがピクピク動く。首, 背中の筋肉痛。足がつる。神経が高ぶり、イライラしする。
 マグネシウムが欠乏すると動脈硬化になりやすく、不整脈, 心臓発作をおこしやすく、突然死を招く。
 
    融点   648.8℃
    沸点  1090℃

 夜になって、唯一人半月が、薄白く暈けて、広く曇った空に、寂しげに浮んでいた。

ナトリウム 11 Na

2006-04-07 21:49:57 | Weblog
 晴れ。まあまあ晴れてるけど、どこかスッキリしない。 このところ、晴れたり、曇ったり、雨が降ったり”と忙しい事で。上空に低気圧と高気圧が交互に遣って来る所為らしが、まるで女心と秋空”って感じ。秋の様な秋晴れはないけどね。ほんと、何故か春の晴れた空は、鼻炎にかかっている様で、スッキリしない。

      ナトリウム  Na (Natrium Sodium)  原子番号 11  原子量 22.989770

 ナトリウムとは、11の陽子と11の電子で構成されている原子。
核の中に陽子11と12の中性子を持つナトリウム原子 11Na23 (100%)と、

10ε の中性子を持つナトリウム原子 11Na21(電子捕獲→10Ne21, 半減期 22.49秒)と
11ε の中性子を持つナトリウム原子 11Na22(電子捕獲→10Ne22, 半減期 2.6019年)と、
13β- の中性子を持つナトリウム原子 11Na24(β崩壊→12Mg24, 半減期 14.9590時)と、
14β- の中性子を持つナトリウム原子 11Na25(β崩壊→12Mg25, 半減期 59.1秒)の、
                                          放射性同位体がある。  

 ナトリウムとは、第1族・アルカリ金属で、常温, 常圧で、体心立方の結晶構造で、銀白色の軟らかい金属。 比重 0.97 で水より軽い。 原子価は、±1価, +2価で、+1価が安定である。 ハロゲン, 酸素, 硫黄と、はげしく反応する。   真空, 不活性気圏では、広い温度範囲で安定。 熱伝導性が良く、吸湿性が強く、潮解して苛性ソーダを生成。  アルコール類とは常温で水素を発生し、アルコキシドを生成。 ナトリウムの塩類は水に溶ける。 炎色反応は、黄色。

 ナトリウムは、地殻中に 28,300ppm 存在。 海水中には塩化物として溶存する。水酸化物や酸化物を融解塩電解(ダウンズ法)で単体を得られる。

 ナトリウムは、NaS 電池(-極にナトリウム、+極に硫黄)に使にわれる。 高速増殖炉の冷却材に使にわれる。

 ナトリウムは、人体には細胞外液(血漿中)の主要な陽イオンである。

    融点   97.81℃
    沸点  833℃

 13:00 頃、東北東の空に昇って来た上半分の月は、昼の白い上弦の半月で、19:00 頃、空の高い所で少し黄色く色付いていた。21:00 頃、さっきまで一人ぼっちだったのに、知らないうちに、南西の空で、下に、土星, プロキオン, シルウス をお供としてぶら下げていた。他の冬の星座や火星は見えない。このところ、火星は 1.4等星になってしまって、なかなか見えない。冬の澄んだ空なら、見えていたであろうのに。

ネオン 10 Ne

2006-04-06 23:13:21 | Weblog
 まあまあの天気。このところ、天気がいい”といっても、まあまあで、スカッと快晴と言うわけにはなかなか行かない。午後からだんだん雲が増えて来て、夕方にはまったく曇ってしまった。

      ネオン  Ne (Neon)  原子番号 10  原子量 20.1797

 ネオンとは10の陽子と10の電子で構成されている原子。
核の中に陽子10と中性子が10のネオン原子 10Ne20 (90.48%)と、
          11の中性子を持つネオン原子 10Ne21 (0.27%)と、
          12の中性子を持つネオン原子 10Ne22 (9.25%)の、同位体と、
8ε の中性子を持つネオン原子 10Ne18(電子捕獲→ 9F18, 半減期 1秒672ミリ秒)と、
9ε の中性子を持つネオン原子 10Ne19(電子捕獲→ 9F19, 半減期 17.22秒)と、
13β- の中性子を持つネオン原子 10Ne23(β崩壊→11Na23, 半減期 37.24秒)と、
14β- の中性子を持つネオン原子 10Ne24(β崩壊→11Na24, 半減期 3.38分)と、
15β- の中性子を持つネオン原子 10Ne25(β崩壊→11Na25, 半減期 602ミリ秒)と、
16β- の中性子を持つネオン原子 10Ne26(β崩壊→11Na26, 半減期 1.97ミリ秒)と、
17β- の中性子を持つネオン原子 10Ne27(β崩壊→11Na27, 半減期 32ミリ秒)と、
18β- 中性子を持つネオン原子 10Ne28(β崩壊→11Na28, 半減期 19ミリ秒)と、
19β- の中性子を持つネオン原子 10Ne29(β崩壊→11Na29, 半減期 15.6ミリ秒)の、
                                     放射性同位体がある。

 ネオンとは、第18族・稀ガスで、常温, 常圧で、無色無臭の単原子分子の気体。 比重 0.9002。 

 ネオンは、空気中に 18.2 ppm 存在(空気の 0.00182%)。 空気を液化・分留して得られる。

 ネオンは、 放電管中で放電を行うと、ヘリウムガスの場合、白,黄色を、 ネオンガスの場合、透明管では赤、蛍光管ではピンク, オレンジ色を、 アルゴンガスの場合は水銀も加えられて、透明管では青、蛍光管では、青, 緑, 紫, 白色を、 クリプトンガスの場合、黄緑色を、 キセノンガスの場合、青緑を出す。

    融点  -248.67℃   固体ネオンは、面心立方の結晶構造 比重 1.44
    沸点  -246.048℃   液体ネオン 比重 1.204

 19:00 空の高い所に、月齢 6.9 の半月が 雲なんかに負けるもんか”と、白く暈けながら頑張っている。他に、星は全くない。南の空は、白い雲のため、少し明るく見える。23:00 過ぎ、少し空が晴れて来たのか、東の空に、木星だけが昇って来た。多少の雲なら見える、アルクトゥルスは見えない。果たして明日の天気は。

フッ素 9 F

2006-04-05 23:12:10 | Weblog
 昨夜からの雨が、朝 まだ降っていた。午前中 一時 止んでいたが、午後から 又、降り出した。午後からの雨は、空も明るいし、量も少ない。15:00 頃から、時折 薄日が差したが、太陽のいる辺りは、雲の方が優勢の様だ。                   

      フッ素  F (Fluorine)  原子番号 9  原子量  18.9984032

 フッ素とは9つの陽子と9つの電子で構成されている原子。
核の中に陽子9つと中性子が10のフッ素原子 9F19 (100%)と、

8ε の中性子を持つフッ素原子 9F17(電子捕獲→8O17, 半減期 64.49秒)と、
9ε の中性子を持つフッ素原子 9F18(電子捕獲→8O18, 半減期 109.77分)と、
11β- の中性子を持つフッ素原子 9F20(β崩壊→10Ne20, 半減期 11.07秒)と、
12β- の中性子を持つフッ素原子 9F21(β崩壊→10Ne21, 半減期 4.158秒)の、
                                     放射性同位体がある。

 フッ素とは、第17族・ハロゲン族で、常温, 常圧では、独特の臭いをもつ淡黄色の猛毒な気体。 比重 1.31。 原子価は、-1価である。 単体は、通常二原子分子の F2 として存在。 全元素中最も大きな電気陰性度をもち、酸化力が極めて高く、ヘリウム, ネオン, アルゴン以外の殆んどの単体元素と反応して、フッ素化合物を作る。
 水の表面にフッ素ガスを送ると、薄紫色の炎をあげて燃え、水に反応して、フッ化水素(HF), 酸素(O2), オゾン(O3)を生成する。
 炭素族と反応して、四フッ化炭素(CF4), 四フッ化ケイ素(SiF4)を生成する。
 アンモニアと反応して、フッ化窒素(NF3)を生成する。
 カルコゲン元素と反応して、二フッ化酸素(OF2), 二フッ化二酸素(O2F2), 二フッ化三酸素(O3F2), 六フッ化硫黄(SF6), 六フッ化セレン(SeF6), 六フッ化テルル(TeF6)を作る。 
 稀ガスと加熱下で反応して、フッ化キセノン(XeF2,XeF4,XeF6), 光存在下で反応して、フッ化クリプトン(KrF2)を生成する。
 ハロゲン元素と反応して、フッ化塩素(ClF,ClF3),フッ化臭素(BrF,BrF3,BrF5),フッ化ヨウ素(IF5,IF7)を生成する。
 金属と比較的低温で反応し、ニッケル, 銅, 鉛とは、表面に不動態の皮膜を形成する。 金、白金とも500℃以上で反応する。
 ガラスや白金さえも侵すため、単体で保存することはなく、化合物の状態で保存され、容器にはポリエチレン製の瓶や、テフロンコーティングされた容器が用いられる。

 ハロゲンには、黄色の気体のフッ素(Fluorine), 黄緑色の気体の塩素(Chlorine), 赤褐色の液体の臭素(Bromine), 黒紫色の固体のヨウ素(Iodine), 銀白色の固体のアスタチン(Astatine), 銀白色の固体(卑金属)のウンウンセプチウムがある。
 フッ素、塩素、臭素、ヨウ素は、アルカリ金属やアルカリ土類金属と塩を形成するので、ギリシャ語で「塩を作るもの」ハロゲンと命名。 ハロゲンは、価電子は最外殻の S軌道(2個の電子が占有)及び P軌道(5個の電子が占有)にある電子で、一価の陰イオンになる。

 フッ素は、地殻中に 650ppm 存在。 蛍石(フルオライト CaF2 透明, 緑, 青, 黄, 紫色を呈する正6面体の結晶構造)や氷晶石(クリオライト Na3AlF6)やフルオロアパタイト(Ca10F2・PO4)に含まれる。 単体はフッ化水素(HF), フッ化水素カリウム(KHF2)を電解して得られる。
 
 フッ素は、ガラスの屈折率を低下させるため、光ファイバーの屈折率制御に使われている。 
 テフロン(フッ素樹脂)は、炭素とフッ素からなる一次元フルオロカーボンで、耐熱性、耐化学薬品性、潤滑性、非粘着性と水や油をはじく性質を持つテトラフルオロエチレン(F2C=CF2)とビニールエーテルを交互に重合したフッ素化ポリマーで、フライパンのコーティングに使われる。 
 フッ化グラファイト{(C2F)n}は、炭素とフッ素からなる二次元フルオロカーボンで、潤滑剤に使われる。 撥水性があり、アクリルシリコン樹脂, アクリル樹脂, ポリエステル樹脂, エポキシ樹脂に使われる。
 フッ化フラーレンは、炭素とフッ素からなる三次元フルオロカーボンで、単斜結晶構造のC60F18, 体心結晶構造のC60F36, 面心結晶構造のC60F48があり、潤滑剤に使われる。
 フロン(クロロフルオロカーボン CF2Cl2, C2F5Cl)は、冷媒として使われていたが、塩素を含むフロンはオゾン層を破壊するため、塩素を含まない代替フロンが使用されるようになった。
 ハロン(ブロムフルオロカーボン CF2BrCl, CF3Br, C2F4Br2):臭素を含むフルオロカーボンのこと。フロンよりもオゾン層を破壊する能力が高い。

 フッ素は、動物の歯や骨によい影響を与えるが、高濃度のフッ素化合物は毒性で、歯や骨にかえって悪いし、発癌性がある。
    
    融点  -219.62 ℃   固体フッ素は、白色の立方結晶構造
    沸点  -188.14 ℃   液体フッ素は、黄色の液体

 東の空に、19:00 過ぎに、薄オレンジに暈けた アルクトゥルス が、21:00 過ぎに、薄黄色に暈けた 木星 が昇って来た。22:00 過ぎの西の空では、下に湾曲した上弦の三日月が、少し暈けた薄黄色で、沈む準備をしていた。辺りには、左上に -0.2等星の土星がやっと見える程度。冬の星座達や、1.4等星の火星は見えない。南の空には、白い雲が大きく伸ばされているのがみえる。

酸素 8 O

2006-04-04 22:20:25 | Weblog
 いい天気! 天気予報は "晴れ後雨” 午後から雲って来た。17:00 頃 ほんの少し雨がぱらついただけで、なかなか雨と言える程の雨は降って来ない。

      酸素  O (Oxygen)  原子番号 8  原子量 15.9994

 酸素とは8つの陽子と8つの電子で構成されている原子。
核の中に陽子8つと中性子が8つの酸素原子 8O16 (99.757%)と、
          9つの中性子を持つ酸素原子 8O17 (0.038%)と、
          10の中性子を持つ酸素原子 8O18 (0.205%)の、同位体と、
6ε の中性子を持つ酸素原子 8O14(電子捕獲→7N14, 半減期 1分10.606秒)と、
7ε の中性子を持つ酸素原子 8O15(電子捕獲→7N15, 半減期 2分2.24秒)と、
11β- の中性子を持つ酸素原子 8O19(β崩壊→9F19, 半減期 26.83秒)と、
12β- の中性子を持つ酸素原子 8O20(β崩壊→9F20, 半減期 13.51秒)の、
                                          放射性同位体がある。  

 酸素とは、第16族・酸素族で、常温, 常圧で、無色無臭な気体。 比重 1.4289。 原子価は、±1価, ±2価である。 不対電子を持つため常磁性体である。 フッ素に次いで電気陰性度が大きい元素で、稀ガスを除く殆んどの元素と化合物をつくる。 二原子で、酸素分子(O2, dioxygen)。 液体酸素の中の酸素分子は、2重酸素 (O2)2 のラジカル。 エーテル中の酸素分子は、3員環のエポキシド。

    融点  -218.4℃   固体酸素は無色(ライトピンク)、単純六方の結晶構造。 
    沸点  -182.96℃   液体酸素はライトブルー。 1リットルの液体酸素が気化すると
                   約800リットルの気体酸素になる。

 固体酸素は、温度と圧力により、 α相・β相・γ相・δ相・ε相・ζ相 に相転移する。
融点以下の固体酸素は、加圧により、α相(ライトピンク))―5GPa→δ相(オレンジ)―8GPa→ε相(赤)―96GPa→ζ相(金属光沢) に相転移
常温下の酸素は、加圧により、β相(ピンク)―9GPa→δ相(オレンジ)―10GPa→ε相(赤)―96GPa→ζ相(金属光沢) に相転移
ε相に構造相転移した固体酸素は、4個の分子がO8のクラスターとして菱面体構造で結合していて、圧力が増して行くと、暗赤色になって行く。

 酸素は、巨恒星核内部が2億度になり、ヘリウムの核融合でできた炭素が、10億度で、重力収縮し点火して核融合する事によって生成され、超新星爆発で大量に放出。地球上では嫌気性菌や植物の光合成によって生成されるため多量に存在する。生命が発生する以前の地球の原始大気には酸素分子は存在せず、二酸化炭素など他の原子と結合して存在した。

 酸素は、空気中には、20.95%含まれ、現在の大気中の酸素分子はすべて光合成由来。 地殻中には、46.6% 466000ppm 存在。 岩石中に酸化物・ケイ酸塩・炭酸塩などの形で存在する。

 酸素は、溶接や鉄鋼の製造工程で助燃剤として使われる。液体酸素はロケットエンジンの推進剤の酸化剤として使われる。

 酸素(O2)は、紫外線よってオゾン(O3)へ変換される。  3×O2 → 2×O3
 オゾンは、不安定な分子で、放置しておくと酸素に戻る。  2×O3 → 3×O2
 オゾンは、分子量 48.0 常温, 常圧では、ライトブルーの気体である。 腐食性が強く、刺激臭を持つ有毒物質で、光化学スモッグの原因であり大気汚染を引き起こす。 ブラウン管テレビやコピー機など高電圧を用いる電気機器, エレベータやポンプに使われる大型整流子電動モーターは、オゾンを発生させる。
 工業的には、
 * 水銀灯による短い波長の紫外線照射や高電圧による低温放電
 * 交流高電圧を電極にかけると無声放電が起こる。
 * 陰極に黒鉛電極、陽極に白金電極を用い、希硫酸を電気分解する
 * 固体高分子膜を白金を用いた陰極と、二酸化鉛を用いた陽極で挟み、水を電気分解する 
                                           でオゾンが生成される。
 オゾンは、フッ素に次ぐ強力な酸化作用があり、殺菌・ウイルスの不活化・脱臭・脱色・有機物の除去・水道水の殺菌に使われる。

   オゾン(O3)の 沸点   -111.9 ℃ で紺色の液体になる。
   オゾン(O3)の 融点   -197.2 ℃ で紺色の固体となる

 オゾン層は、大気の中で成層圏に存在し、紫外線が地上に降り注ぐ量を和らげている。

 活性酸素は、DNAなどの生体構成分子を酸化して変性させる。活性酸素には、不対電子を持つ スーパーオキシドアニオンラジカル, ヒドロキシラジカルのフリーラジカルと、不対電子を持たない 一重項酸素, 過酸化水素(H2O2)がある。
 体の中には、活性酸素除去酵素として、カラターゼ(含Fe), グルタチオンパーオキシターゼ(含Se), スーパーオキシドジスムターゼ(含Mn)がある。
 活性酸素を減らすために、ラジカルスカベンジャー(カロチノイド, VE, VC, ポリフェノール, フラボノイド, プロポリス, カテキン)を摂取。 

 21:00 過ぎから やっと本格的に雨が降り出した。      

窒素 7 N

2006-04-03 19:00:00 | Weblog
 朝から、朝陽が一杯差し込んで来た。よしよし今日は いい天気”と思って東の空を見たら、地平線から 10°程 横に細長く雲のない部分が横たわっているだけで、その上には、ガッツリ大きな分厚い雲がのさばっていて、直に太陽は隠されてしまった。

      窒素  N (Nitorogen)  原子番号 7  原子量 14.0067

 窒素とは7つの陽子と7つの電子で構成されている原子。
核の中に陽子7つと中性子が7つの窒素原子 7N14 (99.636%)と、
          8つの中性子を持つ窒素原子 7N15 (0.364%)の、同位体と、
5ε の中性子を持つ窒素原子 7N12(電子捕獲→6C12, 半減期 11ミリ秒)と
6ε の中性子を持つ窒素原子 7N13(電子捕獲→6C13, 半減期 9.965分)と、
9β- の中性子を持つ窒素原子 7N16(β崩壊→8O16, 半減期 7.13秒)と、
10β- の中性子を持つ窒素原子 7N17(β崩壊→8O17, 半減期 4.173秒))の、
                                       放射性同位体がある。  

 窒素とは、第15族・窒素族で、常温, 常圧で、無色無臭の気体。 比重 1.25。 原子価は、±1価 ~±3価, +4価, +5価である。 二原子分子で、窒素分子(dinitrogen)は化学式 N2で表される。
 高温か、常温では溶解金属リチウムと反応して、融点 845 ℃で、比重 1.28で、暗赤色で、六方結晶構造の窒化リチウム(Li3N)を作る。亜酸化窒素下で強熱すればアジ化リチウム(LiN3)が生成される。
 金属アジ化物は、-N3 のアジ基を持ち、一般に不安定であり、重金属の塩は爆発性がある。アルカリおよびアルカリ土類金属の塩には爆発性がなく、加熱により 金属と窒素 に分解する{アジ化ナトリウム(NaN3), アジ化カリ(KN3), アジ化バリウム(Ba3N2)}。
 金属窒化物は、 窒化リチウム(Li3N), 窒化チタン(TiN), 窒化ジルコニウム(ZrN), 窒化ハフニウム(HfN), 窒化バナジウム(VN), 窒化ニオブ (NbN), 窒化タンタル(TaN), 窒化クロム(CrN), 窒化アルミニウム(AlN), 窒化スカンジウム(ScN), 窒化ネオジム(NdN), 窒化イットリウム(YN), 窒化プラセオジム(PrN), 窒化鉄(Fe3N,Fe4N,Fe8N)
  窒化物は、 窒化ホウ素(BN) 窒化ケイ素(Si3N4)
 水素 と反応し、アンモニア(NH3)を作る。 高温で、酸素と反応させると 無色の亜酸化窒素(笑気ガス N2O), 無色(液体・固体の時は青)の一酸化窒素(NO), 赤褐色(液体・固体の時は青)の三酸化二窒素(N2O3), 赤褐色(液体の時は黄・固体の時は無色)二酸化窒素(NO2), 四酸化二窒素(N2O4), 無色の五酸化二窒素(N2O5)を作る。
 グラファイトに窒素イオンを照射して、β相窒化炭素(β- C3N4), 六方晶型窒化炭素(β- C3N4)を作る。 ダイヤモンドに次ぐ硬さをもつ立方晶型窒化硼素(cBN),ダイヤモンドをしのぐ硬さをもつ六方晶型窒化炭素, 立方晶型窒化炭素β- C3N4),次世代超硬質物質(BCN)化合物は,高温高圧下でのみ合成が可能な準安定化合物である。常温に近い基板上で薄膜として合成するためには,物質構成元素のいずれをも高い励起状態にすることが必要。

 窒素は、地球の大気の78.3%。 地殻中に 19ppm 存在。 硝酸塩として硝石に含まれる。

 窒素は、アンモニアの原料, 鉄などの金属製錬, 冷却材(液体窒素, Liquid nitrogen)に使われる。
 -N2 のアゾ基を持つ アゾベンゼン(C6H5N2C6H5)は、紫外線と可視光を当てると、cis と transn に可逆的光異性化反応を示す光応答性分子(フォトクロミック)で、光ピンセットや、フェロセン(C5H5FeC5H5), 亜鉛ポルフィレン, ビイソキノリンと供に分子ロボットに使われる。

 窒素は、生物のアミノ酸, 蛋白質, 核酸塩基に含まれる。生体内にはタンパク質の成分として、質量の約15%をしめる。分解すると生体に有害なアンモニアとなるが、動物は窒素を無害な尿素にし、尿として排泄する。微生物は、体内に窒素原子を取り入れる。

    融点  -209.86℃  固体窒素は、六方最密充填結晶構造
    沸点  -195.8℃

 夜 遅く 23:59 に アルクトゥルス, 木星, ベガ が光っている。スピカの姿は見えない。

ホウ素 5 B

2006-04-02 19:00:00 | Weblog
 昨夜から降り出した雨は、早朝には止んでいたが、霧が立ち込めて、遠くの景色は見えない。7:00 頃から、霧がかかったままで 又 雨が降り始めた。ずーと雨は降り続き、16:00 頃 雷が鳴り、雨も激しくなった。
                       

      ホウ(硼)素  B (Boron)  原子番号 5  原子量 10.811

 ホウ素とは5つの陽子と5つの電子で構成されている原子。
核の中に陽子5つと中性子が5つのホウ素原子 5B10 (19.9%)と、
          6つの中性子を持つホウ素原子 5B11(80.1%) の、同位体と、
3ε の中性子を持つホウ素原子 5B8(電子捕獲→4Be8, 半減期 770ミリ秒)と
4εεεε の中性子を持つホウ素原子 5B9(陽子排出→4Be8, 倍 α崩壊→1H1,
                                      半減期 0.846482アト秒)と、
7β- の中性子を持つホウ素原子 5B12(β崩壊→6C12, 半減期 20.2ミリ秒)と、
8β- の中性子を持つホウ素原子 5B13(β崩壊→6C13, 半減期 17.33ミリ秒))の、
                                         放射性同位体がある。   

 ホウ素とは、第13族・土類金属で、常温, 常圧では、黒色金属光沢をもった半導体である。 原子価は、+3価である。 同族のアルミニウムより炭素, ケイ素に近い性質を持つ。 水や塩酸などには不溶。 硝酸には溶ける。 空気中では表面が酸化され、300℃以上熱すると六角形の平面構造のホウ素酸素チェーンを作る。 炭素と同じように、架橋還構造でフラーレンの様に立体的な、純粋な単体として、αボロンとβボロンの同素体を作る。
 酸素と反応して、酸化ホウ素(B2O3)を、フッ素と反応して、融点 -127.1℃, 沸点 -100.4℃で無色で刺激臭のある 三フッ化ホウ素(BF3)を、水素と反応して、水素化ホウ素(B2H ボラン)を作くる。 ボラン(borohydrides)は、結合が切断されると、熱エネルギーを放出して、毒性の臭気を持つ、ジボラン(B2H6), テトラボラン(B4H10), ヘキサボラン(B6H10), デカボラン(B10H14)になる。
 炎色反応は、黄緑色。 

非晶質ホウ素-転移点 1190℃→αボロン(菱面体結晶構造)-転移点 1210℃→βボロン(β斜方晶系菱面体結晶構造)-転移点(融点) 2450℃→ 液体ボロン
 ★普通の非晶質ホウ素は、黒色金属光沢をもったアモルファス粉ホウ素。 
 ★αボロン --- 単位格子中にホウ素原子が12個(B12)からなる、正三角形が二十個の二十面体構造(icosahedral cluster)で菱面体構造。 比重 2.54。
 ★βボロン --- 単位格子中にホウ素原子が105個(B12を含むいくつかのホウ素の塊がいくつか繋がったバンド構造)含まれ、基本は、β斜方晶系菱面体結晶構造で、αボロンよりも熱力学的に安定で、ダイヤモンドに次ぐ 硬度9.3 のとても硬い黄色の半導体の性質を持つ半金属で、低温では絶縁体であるが、-262℃, 250GPaで超伝導状態になる。 比重 2.37。

    融点  2300℃
    沸点  3658℃ 

 ホウ素は、地殻中に 10ppm 存在。 硼砂{Na2B4O5(OH)4・8H2O, Na2B4O7・10H2O} やウレックス石{NaCaB5O6(OH)6・5H2O}のホウ酸塩鉱石(かつて塩湖だった場所に存在)に含まれる。 酸化物, 塩化物の マグネシウムによる還元、ホウ素塩の融解塩電解によって単体を得る。 高純度のものは、臭化物を高熱タンタル上で、水素還元して得る。

 ホウ素(5B10)は、中性子吸収断面積が大きいので中性子吸収材に使われる。
 ホウケイ酸ガラスは、パイレックスに使われる。
 ホウ酸(H3BO3)は、弱酸性の水溶液のホウ酸水(消毒用・うがい用), ホウ酸団子(ゴキブリ殺虫剤), ガラス窯業(セラミックス), 白の顔料に使われる。 
 炭化ホウ素(B4C)は、ダイヤモンドに次ぐ高い硬度を持ち、研磨剤に
 窒化ホウ素(ボラゾン)は、淡黄色の硬い立方結晶構造で坩堝に使われる。
 金属化合物(TiB2, ZrB3, CrB2)は、耐熱材として、ロケットエンジンのノズルやジェットエンジンのタービンに使われる。
 二ホウ化マグネシウム(MgB2)は、-234℃で超伝導状態になる。ニオブ三スズ(Nb3Sn)は、-255℃まで冷却しないと超伝導状態にならない。
 超伝導体は、電気抵抗がゼロになり、電線に直流電流を流すと、電流は永久に流れ続け、この電線をコイル状に巻いた電気磁石は、永久に働く超伝導磁石になる。超電導磁石は、リニアモーターカーや、MRIに使われる。
 電気が流れるとは、電子が移動することで、この移動を妨げるのが抵抗で、2個の電子が対(クーパー対)を成して移動すると、電気抵抗がゼロになる 二ホウ化マグネシウム(MgB2)では、電気はホウ素が存在している部分を流れている。

 ホウ素は、植物の必須元素の一つであり、98%は細胞壁に存在することから、細胞壁の合成、細胞膜の完全性の維持、糖の膜輸送、核酸合成、酵素の補酵素などに関係。 人では、カルシウム、マグネシウム、燐の新陳代謝に必要。脳機能、骨、筋肉、敏捷性を増加させる。 
 
 夜 遅く、雲の切れ間に 木製 が見えた。