
どんな話かワカリマセンが,ハヤカワのハードSFで三部作なんて云われると,買ってしまうではないですか。
なんとなくベンフォードの六部作を思わせるようなカバーと帯ですな。
いや,あれも,3作目でナイジェルが消えてから「なんじゃこりゃ?」って話になって積ん読になってしまったのではありますが。んでも完結編が出て全部読み直したよなあ。ってもあれも10年以上前だっけ。
読み返したい(つーか,捨てられない)エスエフってそれほど無いと思う。
上で書いてる「夜の大海の中で/ベンフォード」「星を継ぐもの/ホーガン」「未来の二つの顔/ホーガン」「百万年の船/アンダースン」「フィーヴァードリーム/マーティン」「ふりだしに戻る/フィニィ」・・・ってまだまだ沢山ありますね。最近はどっちかっつーとファンタジー(ダークも含む)ばっかりだったので「少ないはず」と思ったらしい。まあ,そんな,捨てられない本になってくれることを祈ります。
で,ライトノベルのファンタジーですけど,ストーリーは良いし,描写するイメージも良いし,コレをアニメや映画で見たいよなあと思うのに,どーしても「小説としては駄作だろ」ってのに出会って困っています。
「屍竜戦記/片理誠」です。ひかわ玲子さんが「やられた!」というのも頷ける物語ではあるのですが,翻訳のド下手くそな名作を読まされた気分なのです。
フィーリングが合わないってだけなのかも知れないけれど,作者の描いた(であろう)映像「しか」見えてこない。登場人物の会話も精神も薄っぺらに見える。映画やアニメの脚本みたいに思えて仕方ないのです。字面通りの感想しか抱いていないかのように思える登場人物達はステレオタイプで,しかも二つのココロの立ち位置を,何の悩みもなくあっちとこっちに行き交います。いや,これじゃ悩まないジキルとハイドだろ…。
と,個人的には「全然ダメ」な物語としてしまいたいのだけれど,ストーリーが良いので,コレを誰かにアニメ化してもらいたいと真面目に思うわけですよ。
薄っぺらい会話も実力のある声優さん達で変わるだろうし,子供の絵日記といったらけなしすぎではあるけれど,行間に何も漂っていない文章も,脚本としてみたら100%なのかも知れないし…。
いまさら「キマイラ」の1巻を読もうとは思わないのだけれど,獏さんの最初の頃も,こんな風に同世代以上の連中には違和感ありまくりだったのでしょうかね??
と思ったら,作者さんオレより年上www