さて,ここにルクルトの時計があります。
30~40年代のルクルトだとワタクシ思うわけですが,このルクルトつーのも,なかなか謎のメーカーだったりします。
今ではJaeger-LeCoultreとして有名ですが(と云っても時計好きだけの話か?)もともとはスイスのルクルト社とパリのジャガー社の合併で出来た会社のようです。
1976年までは,ヨーロッパではJaeger-LeCoultre(まれにJaeger)米国ではLeCoultre銘で販売していたようです。
(Jaeger銘は車載用の8日巻時計とかでは割と見かけますが,腕だとクロノしか見たことないです)
この時計は文字盤もムーブもケースもLeCoultre表記ですので,米国で売られたものと思われます。
背景に見える「Jaeger」はブルボンのキーホルダーで
3年ほど前に紹介しています。
あの時は「ルクルトの時計は買えないけど…」なんて書いてますが…買っちゃってますネ。
さて,ルクルト社ですが,基本エボーシュメーカーだったんでしょうか?バセロンやピゲやパテックといった超高級時計メーカーにムーブメントを供給しています。
そこいら辺のバセロンとの関係から(?),米国向けルクルトとジャガー・ルクルト製のバセロンのスイスコードイニシャルは共通で「VXN」となっていると思われます。ちなみにヨーロッパ向け自社品であるところのジャガー・ルクルト銘のコードは「LXJ」となります。
↓「
Complete Price Guide to Watches
」の2004年版より
一昔前,このスイスコードを間違えて解釈した方々がおりまして,VXN=バセロン製との情報が走り回りました。ルクルトの時計がこのスイスコードイニシャルのせいでバセロン製に化けてしまい,高額で売り買いされたことがあったようです。といっても,ルクルトムーブをバセロンと偽ったところで,どっちにしろ一般人には買えるわけもなく実害を被ったのは金持ちだけだったろうとは思いますがwww
ルクルト製のバセロンムーブなのであって,バセロン製のルクルトムーブなのではありませんから,賢明な皆さんは間違わないように。
また,このスイスコードですが,ムーブメントの製造メーカーを識別するものではなく,最終的に組み上げたメーカー(完成品のブランド銘)の刻印だと思われます。でなければ,商社である(はずの)米国ウィットナーのコードなんてあるわけがないです。
ってわけで,ムーブメント全景。
ブリッジに「VXN」の刻印が見えますね。上で云ってることが正しいのであれば,このムーブメントが「Jaeger-LeCoultre」のケースに入っていてはいけないわけでして,その場合はニセモノ或いはガッチャマンってことになると思うのでありますよ。
んだけど,どーみても本物くさい,文字盤LeCoultreでムーブがJaeger-LeCoultreの軍用6B/159(白文字盤中三針)ってのもあるし,ホントの処はアタクシもワカリマセン。
まあ,そんなわけで,「バイメタル切りテンプチラねじ出車」とある意味サイキョーの上,
よだれため息が出るほど美しいムーブメントなのですが,ジュネーブストライプが施されていないのが残念というか,アメリカ向けらしいと云うか…。
つーわけで,このムーブ

CAL.450であります。
恐らくたぶん450の後にはaとかbとかcとか枝番が付くのでしょうが,ムーブメントそのものからは読み取れません。知ってる人は教えてね。