森にようこそ・・・シャングリラの森

森に入って、森林浴間をしながら、下草刈りをしていると、自然と一体感が沸いてきます。うぐいすなど小鳥たちと会話が楽しいです

自任⑭・・・水雲問答

2024-06-28 13:21:02 | 森の施設

 

     自任・・・水雲問答

 

雲     天下の大政をとるほどの者は、俺がやるのだ、俺なら一つやってのけるという

     自任、自ら任ずることが必要です。自ら任じてかからなければとても仕事はでき

     るものではありません。こんな役目について、こんな仕事を背負って、とうてい

     自分の力ではできない、ということを知ってさっさと引き下がり、肩のこらない

     自由な暮らしをする、ということもよいことではありますが、天下の政を行うに

     臨んでは、自分の力でできないような事までも引き受けて、やり切ってしまうと

     いう才力がなければなりません。自分の器量、すなわち自分の実力を出し切って、

     そしてできないときは初めて退く。うまく成功するだろうか、失敗したら大変だ、

     と初めからおっかなびっくりでとりかかるようではいけません。

 

水     我が身のほどをはかってかかる、という意見は前の手紙にも論じたと覚えてお

     りますが、今度の高説はわかり易い尋常の道理ではなく、ちょっと格調の高いと

     申しますか、普通人ではいえない議論であります。これは一時的な、あるいは一

     人の面白い特別の議論であって、誰にでも、いつも間違いのないという教えでは

     ありません。これが聖賢と英豪の別れるところであります。英豪の意見は時には

     用いることができません。しかし聖賢の語は何処にいっても用いられぬところは

     ありません。

 

 

 

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