SPIDERS IN LOVIN' COOL

ケロロ軍曹(主にクルドロ)や、名探偵コナン(主に平和)の小説。
毎週土曜日は「今週のクルドロ萌え」を予定。

19.紫陽花(ケロロ軍曹【クルル×ドロロ】)

2008-08-03 19:10:53 | ケロン人で30のお題
紫陽花の花言葉は「移り気」。
色がコロコロ変わり、日毎に違う顔を見せることが由来らしい。
なら、面白いくらいにコロコロと表情を変える恋人も、移り気だというのだろうか?


「アサシンって……」

「…?アサシンがどうしたの、クルルくん」

「普通アサシンってよぉ、感情読まれねえ為に無表情なんじゃねぇの?」

「それは警戒してる相手に対してだけだよ。
普段は普通だよ、みんな」


少なからず俺への警戒心は持ってないということではあるが、
隊長やオッサンやガキ、それに関わるペコポン人に対しても警戒心がないと言うことだ。
あんたの表情、全て独占したいのに。
俺以外の奴の瞳に、あんたが映り込むのがイヤなんだ。
くだらねえ嫉妬心が燃えたぎる。

「もし、今から俺に監禁されろって言ったらどうする?」

「何?急に…」

「どうするかっつってんだよ」

「……いいよ、監禁してもらって構わない。
だけど、何のために?」

「あんたが逃げないように。逃げられないように。
俺以外の奴に、あんたを見せたくないんだ。
俺以外の奴に、あんたの色んな表情を見られたくない。」

「独占欲?」

「そうだ、独占欲だ。」


ドロロは「はぁ」ため息を一つつき、口を開く。


「僕は監禁なんかしなくても、クルルくんからは絶対に逃げないし、
それに…クルルくんにしか見せられない表情だっていっぱいあるんだよ?」


俯きがちに頬を赤く染めている。
俺は、そんなドロロをちょっとからかってみたいと思ってしまった。


「例えばどんな表情?」

「…えっ?///」

「キスしてるときとか、俺に抱かれてるときのエロい表情のこと?」

「もう!クルルくんのバカ!」

「否定しないってことは、そういうことだろっ?」

「もう、絶対に言わないんだから!」


ほっぺをぷく~と膨らませてる顔も、
きっと俺しか見れない特別な顔。


fin


【あとがき】
最初はシリアスにしようと思ったんだけどな、このお題。
シリアスは長くなるから苦手です(爆)

13.欠伸(ケロロ軍曹【クルル×ドロロ←ギロロ】)

2008-07-12 16:16:23 | ケロン人で30のお題
今日もクルルとドロロは二人して2列目の席に座った。
二人そろって欠伸までして、明らかに眠そうだ。
眠そうなクルルは侵略会議で何度も見てきてはいるが、
ドロロが眠そうな表情を見せるのは滅多になかった。
それが、ここのところ、顔を合わせるたびに眠そうな顔をしているのである。


「ドロロ先輩たち、昨日も遅かったんすかね~?」


なんてタママに、小声で子供ながらも鋭い推理力を披露される。
別に、当人たちから直接聞いたわけじゃないが、
この二人が付き合っているのは周りの目から見ても明らかである。
ボディーソープの影響なのか、二人とも同じ匂いがするし・・・。
よりによってあの男に取られてしまったなんて・・・。
だいたい、付き合い始めたなら何でそれを言わないのだ?
俺は、決定的な言葉がほしいのだ。
そうじゃないと、俺はドロロを諦めきれない。

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「つうことで、本日の侵略会議は終わりであります!」

「ドロロ、ちょっといいか?」


相変わらず内容のない侵略会議の後、俺は会議室を出ようとするドロロを呼び止めた。
心なしか、クルルが


「チッ」


と言ったような気がする。


「ここのところ、なんだか眠そうだぞ。寝不足なのか?」

「えっ・・あぁ、まあ・・・」

「クルルが寝かせてくれないとか?」

「えっ・・・えぇ!?あ・・・まあ・・・そんなところかな?」

「隠され通すのも嫌だから聞いておくが、お前、あいつと付き合ってるんだよな?」

「・・・うん・・・」

「なぜそれをもっと早く俺に言わないんだ!?
小さいころから、何かあったら言うってのが、俺たちの約束だろう?」

「あっ・・・それは・・・。」

「どうした?」

「何故かクルルくんが、“言ったら面倒なことになるかもしれない”
って言ってたから・・・よく判んないんだけど・・・」

「クルルが・・・か?」

「うん・・・」


俺の気持ちを察してのことなのか?あいつが?


「ギロロ先輩、とりあえず早くドロロ返してくんねえかなぁ?」

「どわっ!!お前、いつの間に?」

「いつの間にって、ずっとあそこで話し聞いてたぜぇ。
人の話を盗み聞きするのは、俺の趣味なんでね、ク~ックックック~」


相変わらず嫌なやつだ。


「クルル、お前にも話があるんだが・・・?」

「にょ~?判った・・・ドロロ、先に戻っててくれ」

「あっ・・・うん・・・」


空気を察してか、クルルはドロロに先に戻ってるよう指示をした。


「お前・・・本当にドロロを愛してやってるのか?」

「いきなり本題かよ、オッサンは気が早くて困る・・・」

「ちゃんと答えろ!本当に、愛してるのか?
ただ単に、あいつはお前に弄ばれてるだけなんじゃないのか?」

「心配するなよ、オッサン・・・」

「!?」

「俺はちゃんと、ドロロのこと愛してるぜ?
もちろん、遊びなんかじゃない。
俺は、あんたがドロロを思ってる以上に、ドロロを思ってる。」

「やっぱり、知ってたのか・・・?」

「知らないとでも思ってたのかぁ?
気づいてなかったのはドロロ本人くらいで、
隊長も、ガキも、他の奴らも、あんたの気持ちには気づいてたぜぇ?」

「付き合ってることを言わなかったのは、俺への気遣いか?」

「そんなんじゃねえよ、ただ、俺は面倒なことにドロロを巻き込みたくなかっただけ。
でも、安心しな・・・。もしあんたがドロロと付き合った場合よりも、
俺はあいつを幸せにしてみせる。」

「随分とストレートな台詞だな?」

「当たりめぇだ、半端な気持ちなんかで、あいつと付き合えるかよ。
まっ、本人にはこんなこと恥ずかしくて言えねえけどな、ク~ックックック~」

「ドロロを泣かせたりなんかしたら・・・判ってるだろうなっ?」

「あぁ、判ってるさ。でも俺、そんなこと絶対しねえ!」

「・・・そうか・・・幸せにしてやってくれ・・・」

「言われなくても・・・な・・・・」


珍しく、クルルの瞳が真っ直ぐだったのは、気のせいではなかったはずだ。


Fin


【あとがき】
もうわけ判らん!!
ギロロは夏美一筋だから、他の人を思ったりすることがないようにしてたのにぃ~~~。
最初ブログを立ち上げたときの誓い、見事崩壊ww(爆)

18.赤い月(ケロロ軍曹【ゾルル×ゼロロ←ジララ】)

2008-07-06 20:41:19 | ケロン人で30のお題
今夜は月が妙に赤い。
赤い月を見ると、僕がまだ、ゼロロと名乗っていた、レッドアサシン時代を思い出す。


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「私が憎いか?」


ジララ大尉は、僕の顔を見下ろしてこう言った。
ギラっと光る尖った手を、僕の頬のすぐ横におろす。


「逃げられると思うなよ、少しでも動いたら、お前は死ぬ…」


(こんな目に遭うなら、死んだ方がマシだ)と何度思ったことだろう。
だけど、今は死ぬことさえ、この人に許されるわけがないのだ。
毎晩僕は、ジララ大尉のオモチャにされていた。
負けるものか!と、僕はジララ大尉を睨み付ける。
だが、ジララ大尉は嬉しそうな顔で、僕を見下ろしたままだ。


「そうだ、ゼロロ。私をもっと憎めばいい。
そして人を愛するとか、思いやるなんていうムダな心を捨てろ!」

「そんなの、ただの人形じゃないか!!」


怒鳴りつけてやろうと思ったが、拘束されてるせいで思うように声が出ない。


「そうさ…お前はただの人形だ。
訓練の時も、今私にこうされている瞬間もな」

「くっ…」


確かに、好き勝手に動かれて、好き勝手に動かされてる今の僕は人形同然だ。
尖った指先で、顎を捕まれる。


「…その手で…殺してくれ…」

「ダメだ!」


やはり死ぬことさえ許されないと言うのだ。


「お前は優秀なアサシンになれる素質がある。
あとは心を捨てるだけだ。
戦場で躊躇いは命取りになる。
仲間さえも見捨て、裏切る覚悟が必要なんだ。
それが出来ず、敵を殺す前にお前を助けたが為に、ゾルルはあんな身体に…」


やめてくれ、聞きたくない…。


「心さえ捨てていれば、あいつは…」

「アサシンは、ムダに殺人を犯してはダメだ!ゾルルくんが悪いんじゃない!!僕のせいだ…」

「違う!あいつは、私の指示を無視してお前を助けに行った。
心がいかにムダなものなのか、あいつを見て思い知るがいい!」


凶器の手を、大きく僕の上に翳す。


「大丈夫だ…死なない程度に傷つけてやる…」


その時、第三者の声が聞こえた。


「ムダ…だ…」


シャキーンっと金属同士が擦れ合う音がする。
ジララ大尉とゾルルくんだ…。
ジララ大尉の凶器の一部が床に落ちる音がする。


「ジララ…今度ゼロロにこんなことしたら、コロす…」


そういうと、僕をヒョイと持ち上げ、こう言う。


「ゼロ…ロ、なぜもっと早く、言わなかった?」


君に二回も助けてもらいたくなかったから…。
二回目は、確実にジララ大尉に殺されると思ったから。


「まあいい…疲れてるだろ、運んでやるから寝ろ」


僕は君の冷たい金属に触れる度、
君の温かな優しさを知る。


Fin


【あとがき】
あの頃のアサシン組。
だけど後にドロロはゾルルを忘れてるなんてヒドい(爆)
本編とは何の関係もありません(当たり前だ)
ゾルドロの因縁をそろそろ書きたい(笑)

23.どうもしないけど、どうしようもない(ケロロ軍曹【クルル←ドロロ←タママ】)

2008-06-30 20:00:11 | ケロン人で30のお題
「クルル先輩は、きっと伍長さんのことが好きなんですぅ~」


僕もそう思っていた。
まだ幼さの残るタママくんもそう思っているんだ、
きっと事実なんだろう。
なんだろう?悲しくて、悔しくて、切なくて…もう涙も出てこない。


「ドロロ先輩はどう思うですぅ?」

「……………」

「ドロロ先輩?」

「えっ?あっ…あぁ、ごめん。」

「ドロロ先輩は男同士の恋愛ってどう思います?」

「うん…どんな形でも、恋する気持ち、愛する心に変わりはないと思うよ…」

まるで、自分に言い聞かせるように放った言葉は、
また僕自身を苦しめる。
事実を知ったところでどうもしない、
だけど、この気持ちはどうしようもない。


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本当は、クルル先輩は伍長さんじゃなく、
ドロロ先輩を思ってるって知ってる。
だけど僕は、あの男とあなたを引き離そうとする。
結果として、あなたを苦しめる言葉を放ってしまう。
子供であることを利用して、
まるで悪気の無いように残酷な言葉を発する。
結局、あなたの苦悩する顔を見て、僕も苦しむことになることも知らず…。
こんなことしてもどうもしない。
だけど、こんなことしたってどうしようもない…。


Fin


【あとがき】
タママが黒いよ(泣)。
最近タマ×ドロはなしだけど、
タマ→ドロはありだと思った(笑)

1.優しい嘘(ゾルル→ガルル)

2008-06-23 18:02:07 | ケロン人で30のお題
「ゾルル…愛してるぞ…」


俺に押し倒された貴方は、いつものお決まりの台詞をかけてくれる。

ソンナノ、ウソダ

貴方が俺を愛していないなんてことは、とっくにお見通しだ。
なのに貴方は、離れないように俺の背中に手を回す。
アサシンとは言えども、この時の貴方の行動は不可解だ。
貴方の強面にふさわしくない、涙が一筋こぼれる。


「イヤ…ナラ、ソウ…イヱ」


返事はない。
最初から抵抗することを諦めてるなんて、とんでもない隊長だ。


「ナニモヰワヌナラ…コノママツヅケルゾ?」


なんか言え。
言ってくれた方が楽だ。
その方が、貴方をめちゃくちゃに出来る、
殺すことだって可能だ。
だから、なんか言ってくれ。
俺を地獄に陥れる、とっておきの言葉を…。


「続けろ…」


蚊の鳴くような声で、しかし独特の低音ボイスはそのままで、
貴方は俺に、全てを委ねる。


「早く…しろ…」


もうちょっとこの感覚を楽しんでいたいものだが…。
年上相手では無理もさせられない。
俺は貴方を一気に突き上げる。
途切れ途切れの意識の中、貴方はこう言う。


「ゾルル…愛…してるぞ…」


本当は貴方が俺を拒めやしないってことも知ってる。
だから毎回無理矢理やってやるんだ。
貴方の、その優しい嘘に溺れたくて…。


【あとがき】
ガルル小隊から初登場はゾルガル。
いきなりこんなことに…(笑)。
だってガルル小隊の方が大人って感じじゃん?(えっ)
ガルタルでも、トロガルでも、トロゾルでも良かったんだが…。
やっぱここは大人な二人で…ねっ?
プルルちゃんは使えません…

ケロン人30のお題を考えてみた

2008-06-21 15:18:45 | ケロン人で30のお題
1.優しい嘘
2.頭痛
3.メアド交換
4.夜は静かに更けていく
5.すき間
6.幻覚症状
7.自信と自身
8.忘れ物
9.片道切符一人分
10.通り雨
11.悪戯
12.後ろ姿
13.欠伸
14.ありったけの言葉より
15.子供扱い
16.誰か…
17.一人の夜
18.赤い月
19.紫陽花
20.無意味
21.日常からのESCAPE
22.言い訳をさせて
23.どうもしないけど、どうしようもない
24.契り
25.冷たい口づけ
26.蜻蛉
27.うたた寝
28.光より速く
29.浮気な噂話
30.自由に縛られて


なんかお題がないと書けない人なんで、お題考えてみた。
とりあえず暫くはもつでしょう。