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スマートフォンブログ 『2012年に10%』

スマートフォンの未来を探るべくGALAXY Tabを使ってみる。
Twitter:@pyon2012

インテルとノキアの提携(新たな携帯通信機器開発)

2009-06-24 20:59:43 | 業界
半導体の巨人インテル(アメリカ)と携帯製造販売の巨人ノキアが、
6月23日、新たな携帯型通信機器の開発で提携したと発表した。(※1)(※2)

オープンソース、
標準規格、
新たなモバイルプラットフォーム。

ロードマップは示されておらず、
提示された情報は近年よく聞く言葉ばかりだ。

そんな中、ノキアの報道発表で気になったのは、
「provide people with an always-connected experience」という箇所。
スマートフォン(ではないかもしれないが)での「常時接続」は、
どんな恩恵をもたらしてくれるのか?
どう生活をかえてくれるのか?

興味深い。

(※1)Intel報道発表 2009/6/23
(※2)Nokia報道発表 2009/6/23

日本におけるiPhone3Gの歩み

2009-06-09 21:08:57 | 業界
新型iPhone発売を記念して、
日本における(=SoftBankの)iPhone3Gの歩みを振り返る。

最初はアップルファンやPCリテラシーが高い人が買っていたのだろうが、
たゆまぬ「努力」で徐々に裾野が広がっていったように見える。
androidケータイ「HT-03A」も、
同じような道をたどりつつ定着していくのだろうか。
(ドコモはさすがにタダばら撒きまではしないか?)

「⇒」以下部分は、筆者の感想等。

2008/07/08 「iPhone3G」販売を発表
       ⇒マスコミに「黒船到来」と大々的に取り上げられた。

2008/07/11 「iPhone3G」販売開始
       ⇒SB直営店の行列の様子がTV各局のニュースで流れる。

2008/08/05 「iPhone」向けパケット定額制「パケット定額フル」料金改定
       ⇒パケット代5,985円固定から2段階定額制へ改定し、
        料金面での敷居の高さの払拭を図る。

2008/08/25 「パケット定額フル」料金改定(8/26~)
      ⇒ドコモに対抗し下限額を1,029円に改定。
       絵文字・ワンセグ・おサイフ・コピペ等未対応のため、
       「あまり売れていない」説が流布されるようになる。

2008/10/30 「公衆無線LANし放題」無料提供(11/4~)
       ⇒増大するiPhoneの通信量を無線LANへ退避させた?
      ワンセグに対応する周辺機器「TV&バッテリー」発売予告
       ⇒電池交換・ワンセグ未対応へのSB独自対策。

2009/01/09 ワンセグに対応する周辺機器「TV&バッテリー」全国発売
       ⇒機能的には微妙なワンセグ機能だが、視聴実現。

2009/02/27 「iPhone for everybodyキャンペーン」開始(当初~5/31)
      ⇒2年契約で実質負担額0円(8GB)、
       パケット定額フルの上限額をiPhoneのみ4,410円に。
       店によっては実質負担額▲1万円も登場。(通信料を値引)

2009/05/14 青山学院大学社会情報学部の全学生向けに配布

2009/05/26 「iPhone for everybodyキャンペーン」期間延長(~9/30)
       ⇒報道発表後も「残り○日」と案内していた場合も。

2009/06/09 「iPhone3G S」販売を発表

2009/06/26 「iPhone3G S」販売開始予定

新スーパーボーナスで2008年7月にiPhoneを買った人は、
新型にぜひとも機変したいところだろうが、もし機変をすると、
約4万円(8GB、2,880円×残り14ヶ月)の割賦残債を支払わないといけない。

今年度以降を収益の「刈り取り期」と位置づけるSoftBankにとって、
アップルファンが買い換えてくれると「狙い通り!」なのだろう。

(※)SoftBank 報道発表 2008/7/8
(※)SoftBank 報道発表 2008/8/5
(※)SoftBank 報道発表 2008/8/26
(※)SoftBank 報道発表 2009/10/30
(※)SoftBank 報道発表 2009/10/30
(※)SoftBank 報道発表 2009/2/25
(※)SoftBank 報道発表 2009/5/14
(※)SoftBank 報道発表 2009/5/26
(※)SoftBank 報道発表 2009/6/9

SoftBank「水増し契約」?

2009-06-04 23:59:50 | 業界
スマートフォンと直接関係はないが、
『週刊文春』に興味深い記事が掲載されていた。(※)

いわく、「ソフトバンク大激震 光通信「水増し契約」を内部告発」。

記事の要旨は下記のとおり。

・携帯電話業界内で「寝かせ」と呼ばれる契約数水増し手法がある。
・「寝かせ」とは、契約され、純増数にカウントされるが、
 実際には使用実態がない回線を作ることである。
・ソフトバンクはドコモやauに比べ、月あたりの純増数が安定している。
 (十数万回線で推移)
・ソフトバンクの販売代理店である光通信グループ社員の
 内部告発により、光通信グループが月に数千台から一万台前後の
 「寝かせ」(契約水増し)をおこなっていた事が判明。
・その手法は、「新スーパーボーナス一括割引」を利用したもので、
 契約から2年が経過すると解約が発生する可能性が高い。
・「寝かせ」は2008年から始めたため、
 解約が発生しだすのは2010年以降である。

記事中で秀逸だったのは、
「後ろめたさがあるため、光通信グループ内では、
「寝かせ」のことを「スリープ」と呼んでいる。」
という箇所。

なんとも悪い冗談だ。

この記事が本当であるとするならば、
日本ではiPhone=SoftBankの図式なのだから、
iPhoneのブランドイメージを損なわないよう、
SoftBankは光通信グループに対して適正な対応をとってほしいものだ。

(※)週刊文春 2009年6月4日号

ソニエリ09年第4Q新商品発表に見るメーカーと通信会社の力関係

2009-05-29 23:43:01 | 業界
SonyEricssonは、今日29日、新たに3機種を発売する事を発表した。

PLAYSTATION3との連携が目玉の高機能ケータイ「Aino」(※1)、
日本市場以外で初のジェスチャーゲーム対応の「Yari」(※2)、
12.1Mピクセルカメラを搭載した高機能ケータイ「Satio」(※3)。

「○○(各商品名) will be available in selected markets from early Q4」
とあるので、2009年第4四半期の早い時期に、
一部の国や地域で発売されるようだ。

外国の商慣習に詳しくないのだが、
2009年度第4四半期(2010年1~3月)と読むか、
2009年第4四半期(2009年10~12月)と読むかで時期が違う。
どちらなのだろうか。

さて、いずれの機種もいわゆるスマートフォンではない。
にもかかわらず、本件を取り上げたのは、
メーカーと通信会社との力関係について、
新商品発表という面でも日本と外国とでは大きく違うと感じたからだ。

夏のボーナス商戦も始まっていない時期から、
メーカーに冬の商品について周知されてしまうと、
買い控えが発生し、夏向けの商品の売り上げが落ちる可能性がある。
そのため、日本では夏のボーナス商戦前に、
メーカーが独自に新商品を発表する事はまずないと思われる。
つまり、日本の場合、通信会社の主導で進んでいると言える。

ところが「グローバルスタンダード」機種だと話が違ってくる。
通信会社の都合ではなく、自社の都合で発表するのだ。
今回のSonyEricssonしかり、
東芝のT-01Aしかり(日本での名称。先行発表名「TG-1」)、
HTCのHT-03Aしかり(日本での名称。先行発表名「HTC Magic」)である。
メーカーが製品発表をしておいて、
その機種を採用する通信会社が後から決まる。
「グローバルスタンダード」機種の増加に伴い、
日本でもこういったスタイルが増えてくるのだろうか。

現状、SonyEricsson製ケータイを日本で販売しているのはKDDIだけである。
夏モデルを上回るスペックを見せつけられると、
機種変更の動きも若干なりとも鈍りそう・・・?

(※1)SonyEriccson報道発表 5/29 「Aino」
(※2)SonyEriccson報道発表 5/29 「Yari」
(※3)SonyEricsson報道発表 5/29 「Satio」

SBのキャンペーン期間「詐称」

2009-05-28 20:32:37 | 業界
昨日のエントリーで、
SoftBankの「iPhone for everybodyキャンペーン」の
キャンペーン期間が9月30日まで延長されることを書いた。(※)

今日、よく通る路面でSoftBankの販売特設ブースが設けられていたのだが、
そのブースに展示されている什器のコピーに我が目を疑った。

「キャンペーン 5月31日まで」、
「キャンペーン終了まであと3日」と表示されていたからだ。
とくに「あと3日」の部分は2メートルほどの大きな赤文字が手書きで記され、
紙を張り替えることでカウントダウンができるようになっている。

何かの手違いかと思わずスタッフに聞いてみた。
以下、筆者(筆)とスタッフ(ス)のやり取りの様子である。

筆「キャンペーンはいつまでか?」
ス「キャンペーンは5月31日までである。」
筆「期間延長された旨の報道発表があったが、違うのか?」
ス「確かにキャンペーン期間は延長されている。
  在庫限りなので、5月中は在庫が確保できるというくらいの意味だ。」
筆「在庫は少ないのか?」
ス「在庫は減ってきている。」

売れれば在庫が減るのは当たり前だ、
と思わず心の中で悪態をつく。
釈然としなかったため、別のスタッフにも聞いてみた。

筆「キャンペーンはいつまでか?」
ス「キャンペーンは5月31日までである。」
筆「期間延長された旨の報道発表があったが、違うのか?」
ス「確かにキャンペーン期間は延長されている。
  展示しているツールの差し替えが間に合わなかったため、
  そのまま使っているだけである。」

あのカウントダウン表示は明らかに手書きではないか、
紙をはがせば済むだけの話だろう、
もしくは「キャンペーン終了まであと4ヶ月+3日」と書き直せばよいだけだ、
と思わず心の中で悪態をつく。

スタッフの方も悪びれず、堂々としたものである。
キャンペーン終了間近であると嘘をつき、
確信犯的にユーザを煽っていることがはっきりした。

iPhone自体は魅力的な機種であり、かつ、
この1年の日本のスマートフォン市場の立役者であっただけに、
このようなイメージの悪化を招く詐欺的な売り方は、
スマートフォンの未来を思うと非常に残念だ。

これからスマートフォンの暑い夏がやってくる。

現行iPhoneだけではない。
新型iPhone、HT-03A、T-01Aなど魅力的な商品が続々と発売されるはずだ。
スマフォナー及びスマフォナー予備軍におかれては、
煽りに騙されることなく、ゆっくりと自分にあった機種を選ぶべきだ。

(※)5/27のエントリー

スマートフォン 2009年1-3月期世界販売状況

2009-05-24 22:27:00 | 業界
世界の携帯電話市場におけるスマートフォンの存在感が増している。

ここ半年の世界販売台数は下記のとおり。

2008年10―12月期 3814万台(前年同期比3.7%増) (※1)
2009年01―03月期 3640万台(前年同期比12.7%増) (※2)

特に、2009年01―03月期は、
携帯電話全体の販売は前年同期比で8.6%減少しているため、
その伸長ぶりが目立つ。

ちなみに2009年01―03月期のシェアは下記のとおり。
(()内は対前年同期比)

 1位 ノキア(フィンランド) 41.2%(▲3.9%)
 2位 RIM(カナダ)      19.9%(+6.6%)
 3位 アップル(アメリカ)  10.8%(+5.5%)
 4位 HTC(台湾)       5.4%(+1.4%)
 5位 富士通(日本)      3.8%(▲0.3%)
 その他            18.8%(▲9.3%)

BlackBerryを擁し個人販売も力を入れだしたRIM、(※3)
iPhone3Gが世界的なヒットとなったアップル、
android対応を先駆けて発売したHTC、
と旬な企業がきれいに数字を伸ばしている。
(F1100を供給している富士通が5位につけたのが意外な感じ)

また、これらの販売が伸びている企業に特徴的なのが、
端末単体での販売にとどまらない点だ。

RIMであれば日本でも提供されている高セキュアな企業向けサービス(BES)、
アップルであれば手軽にアプリを楽しめるAppストア、
HTCであればGoogleが開設するAndroidマーケット、
といった具合に付加価値を提供している。

日本であれば通信事業者が提供してきたものを、
メーカーが主導して世界的に提供しだしている状態である。

ある程度市場を広げようとする時期においては、
逆説的ではあるが「自由度が高い」ことが足枷になってしまう。
ごく一部のリテラシーが高い人しか、
「自由度の高さ」の恩恵を受けることができないからだ。
そこで、自由度が高すぎて何をしたらいいのか分からない人達のために、
ある程度サービスをパッケージングして、
分かりやすくしてあげている企業が伸びているのだろう。

では、「自由度の高さ」と「ユーザの受容度」のバランスはというと、
企業側からの付加価値が少ない時代のスマートフォンだと使える人は数%、
日本のiモードのようにかなりパッケージ化したものだとほとんどの人。
今後のスマートフォンは…使い勝手の改良如何によっては、
「自由度も高く、受容度も高い」という
これまでの常識を打ち破れる可能性を秘めているのではないか。

ただ、日本ではiモードのようなパッケージ化されたサービスが
広く深く浸透しているため、世界市場ほどの伸びにはならないと思われる。
(SoftBankがiPhoneだけをプッシュして売り続ければ別かもしれないが。)

(※)本稿の数字は日経新聞掲載の米ガートナー調査結果に基づく。
(※1)NIKKEI NET 3/15
(※2)日経新聞 5/23
    NIKKEI NET 5/22
(※3)ブラックベリーサービスの概要

ケータイ各社の09年3月期決算

2009-05-02 01:42:01 | 業界
携帯電話事業を営む主要3社の09年3月期決算が発表された。(※1)

スマートフォンも通常のケータイと同じように、
携帯電話会社がメーカーからOEM供給を受けて市場に流通させる場合がほとんどである。
そこで、携帯電話会社の決算内容について簡単な分析を何度かに分けて行い、
そこからスマートフォンの今後をひねり出していきたい。

先走ると、売上高・営業利益は、3社とも対前期比で減収増益であった。
不況はどこ吹く風、増益を続ける業界は景気の落ち込みに強いように見える。

例えば、派遣切りに遭い、ネットカフェ難民にならざるをえなかった方も、
ケータイだけは手放せない様子が報道されていた。(※2)
家を追い出された今となっては、派遣会社との最後の連絡手段であるため、
仕事を得るにはケータイが必需品というわけだ。

まさに代替品のないライフライン…。

よって、不況下でも増益となったのは「客が手放せないから」。
それはそうなのだが、それ以外の原因についても決算内容を分解して考えていきたい。

(※1)データ出典:各社報道発表資料(4/23KDDI、4/28ドコモ、4/30SoftBank)
(※2)NHKスペシャル、だったかな…?(08年末頃の派遣切りをテーマにした番組)

2012年に10%

2009-04-24 21:04:31 | 業界
携帯電話業界は成熟期にあるらしい。

携帯電話の回線数は、
2001年度までは毎年1,000万契約規模で増加していたが、
徐々に伸びが鈍化し、2008年度は476万契約の増加にとどまった。
日本には1億2000万人くらいしか人がいないのに、
携帯電話・PHS契約数はすでに1億1,000万契約を突破。(※1)

これだけ見ると、もう赤ちゃんくらいしか
ケータイを持ってない人はおらず、契約数は伸びようがないように思える。
しかし、「まだ契約数が伸びる余地あり!」とニュースで聞く。
その「余地」とは、一人で何台も携帯電話を持ついわゆる「2台目需要」。

2台目需要は、次の4つに分類できる。
 ・普段使っているケータイとは別に、友人等との通話専用に持つ。(節約目的)
 ・仕事専用に持つ。(会社から持たされる。)
 ・パソコンでのデータ通信用に持つ。(ネットブックとのセット利用が代表例)
 ・スマートフォンを使うために持つ。

個人的には、上3つはなんとなく目的がわからないでもないが、
最後の「スマートフォン」がわからない。
正直、そんなモノを身近で使っている人は見たことがないし、
普通のケータイと比べて何が良いのかも不明。
「あくまでガジェット好きのマニア向けのおもちゃ」で、
「ニッチの中のニッチな商品」という認識だった。
実際、08年度の携帯電話出荷台数(3,589万台)のうち、
約4%(158万台。うちiPhoneが約70万台)しか占めていない。(※2)(※3)(
※4)

ところが…。

そのニッチなはずのスマートフォンが、
2012年度には365万台まで出荷が拡大するとの予測がある。(※5)
仮に減少傾向にある携帯電話出荷台数が、
2008年度と大差ない3,600万台程度とすると実に全体の10%がスマートフォンに!!
10人に1人がスマートフォン利用者になるという驚きの数字!!

前フリが長くなりましたが、この驚きを出発点に、
実際にスマートフォンを使ってその魅力を探り、
備忘録としてこのブログを書いていきます。


(※1)データ出典:社団法人電気通信事業者協会
(※2)データ出典:MM総研実施調査
(※3)(※5)データ出典:矢野経済研究所実施調査
(※4)データ出典:日本経済新聞2009/4/24朝刊9ページ「iPhone約70万台」
(※5)データ出典:モバイルコンピューティング推進コンソーシアム実施調査