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スマートフォンブログ 『2012年に10%』

スマートフォンの未来を探るべくGALAXY Tabを使ってみる。
Twitter:@pyon2012

2011年春の学割の意義

2011-01-29 04:36:42 | 業界
1月28日、入学・卒業シーズンをひかえ、
通信事業大手3社の学生向け割引が一斉に始まった。(※1~3)

・学生とその家族が対象
・基本使用料の減額
・スマートフォン向けパケット通信料金の減額
というのが基本線だ。

あとは下記のような細かな差分があるだけである。
・割引金額、期間
・すぐに適用できるか、翌月から適用か
・対象は新規契約者だけか、既存契約者だけか

このあたりは別にまとめてみたい。

特徴的なのは、スマホ向け料金の低減させることで、
中高生を含む学生層へもスマートフォンを訴求する姿勢が、
業界全体ではっきりとあらわれた点だ。

ただ、筆者はけっこう最近まで、
月額利用料金をいかに安く抑えるかしか考えていなかった。
安くなるとはいえ、
スマートフォンを普通に使うと月に6000円程度はかかる。
子どもを持つ親が、子どもの携帯料金としてそれを許容するのか?

許容されるとしたら、この春はスマホ新時代の分水嶺の一つになるだろう。

(※1)NTTドコモ 報道発表2011/1/24
(※2)KDDI 報道発表2011/1/13
(※3)ソフトバンク 報道発表2011/1/27

報道発表の順番も面白い。
じり貧のKDDIがいち早く動き(1/13)、
KDDIの動きにドコモが追随し(1/24)、
ソフトバンクがそれにかぶせるべく最後まで粘る(1/27)。
企業姿勢が透けて見える。

できるポケット+ GALAXY S (できるポケット+)
法林岳之,橋本保,清水理史,白根雅彦,できるシリーズ編集部
インプレスジャパン

HTML5ロゴがひどい件

2011-01-23 23:13:10 | 業界
HTML5をご存じだろうか?

ちなみに筆者はぜんぜん知らないし、理解できてない。

iPhoneがFlashに対応していない、という話題の際に、
「いずれHTML5の世の中がきてFlashがいらなくなるから、
 iPhoneは欠陥の多いFlashなんてサポートする必要がない」
とApple信者が唱えるお題目に出てくるなぁ、という程度の知識レベルだ。

そのHTML5といい、
Googleがらみで先週話題になったWebMなるものといい、
知識がなさすぎて記事を読んでもよくわからないから、
今週はこれについて勉強しようと思っている。

現時点で筆者がよくわかっているのは、
HTML5のロゴがもう一つどころか、
もう三つぐらいのレベルのダサさを醸し出していることくらいだ。

だれがデザインしたのか?
だれがこのデザインを良しとしたのか?

不思議な感じがする。

スマートフォンのためのHTML5アプリケーション開発ガイド―iPhone/iPad/Android対応
クジラ飛行机
ソシム

ドコモ、2010年末でスマホ100万台突破

2011-01-16 20:36:25 | 業界
日本経済新聞は、1月16日、
NTTドコモが2010年度に販売したスマートフォン累計台数が、
2010年末までに100万台を突破したと報じた。(※)

2010年度末までに200万台に迫る可能性がある、としている。

ドコモは、2010年5月の夏モデル新商品発表時に目標100万台、
2010年10月の中間決算発表時に目標130万台、としていた。

NTTドコモが2010年度に発売・発売予定のスマートフォンは、
ブックリーダーであるSH-07Cを含めると8機種。
4/1 Xperia、10/26 GALAXY S、11/26 GALAXY Tab、
12/1 BlackBerryCurve、12/3 SH-03C、12/17 T-01C、
1/21 SH-07C、2月 L-04C

報道によるとドコモの年間総販売台数は約1800万台。
単純に1800万台を4分の1(1~3月分)にすると450万台、
筆者が量販店の販売員に聞いた「3人に1人がスマホ」を加味すると、
第4四半期で150万台(450万÷3=150万)が上積みされる。

新商品発売すぐだったから「3人に1人スマホ」の可能性も高いが、
報道の「200万台に迫る」というのもうなずけるのではないか。

ドコモ1800万台のうち200万台(11%)がスマホになり、
auもそこまで動きは変わらないだろうし、
ソフトバンクはiPhoneを2009年度でさえ200万以上売っている。

とすると、ますます「2012年に10%」というブログ名が宙に浮く…。

(※)日本経済新聞 2011/1/11朝刊

初めて買うスマートフォン (日経BPパソコンベストムック)
戸田覚&アバンギャルド
日経BP社

米ベライゾン、iPhone4発売へ

2011-01-13 07:19:47 | 業界
米通信会社Verizon Wirelessと米Appleは1月11日、
iPhone4を2月10日から発売することを明らかにした。

Appleは従来、米国内ではAT&TのみにiPhoneを提供していたが、
CDMAネットワークを利用しているVerizonに提供することで、
大きな販売の増加が見込める。

■提供開始日
 ・2月3日 予約受付開始
 ・2月10日 発売

■AT&Tとの違い
 ・CDMAネットワークに対応(AT&T提供分はW-CDMA)
 ・iPhone4をモバイルWi-Fiルータ代わりに利用できる、
  テザリング機能に対応。(テザリング時の利用料金は未定)

日本におけるソフトバンクモバイルと同じく、
AT&Tのエリアに対する不満は大きかったと報道されている。
iPhone4におんぶにだっこのAT&Tにとっては、
独占提供契約が切れた結果のこの事態は、
想定されていたこととは言え厳しいものがあるだろう。

筆者が感じたのは、
・初めてCDMAに対応→Androidへの対抗、iPhone4販売拡大へ貢献幅
・米国内で複数の通信会社がiPhone4を扱うことになったことに対する、
 相当の危機感を持っているはずのAT&Tの打ち手
・CDMA2000 1xEV-DO Rev.A方式を利用するKDDIのiPhone4導入の動き
がどうなるのかという点。

ちなみに報道では、KDDIは、
「「現時点では何も決まっていない」とコメントしている。(※1)
ユーザの選択肢が増えるのは望ましいことなので、
じり貧のKDDI(MNPで純減)の起死回生の一打に期待したい。(※2)

(※1)ケータイウォッチ 2011/1/12
(※2)ITmedia 2011/1/11

パワーサポート アンチグレアフィルムセット for iPhone 4 PHK-02
パワーサポート
パワーサポート

通信事業者の年頭所感2011(これから編)

2011-01-09 08:24:18 | 業界
通信事業会社各社は、
2011年年頭所感を発表している。

コメントする内容に今後のスマートフォン動向を占う要素もある。

先のエントリーでは2010年の年頭所感をもとに、
2010年の各社動向を簡単にふりかえった。

また、スマートフォン観点からみた筆者の各社印象は下記の通り。

○ドコモ   …悩める巨人はベルトコンベヤーに載せられて前へ進む。
○KDDI    …遅刻したかつてのヤンチャはお山の大将を目指す。
○ソフトバンク…iPhoneの親バカお父さんはAndroidの冷たいお義父さん。
○イー・モバイル…データ通信の雄はスマホルータ化で待望の通話も狙う。
○日本通信  …子供のおこづかいでオールフリーな暴れん坊。

次に2011年の年頭所感。

■ドコモ:これからの10年は『モバイルを核とする総合サービス企業』に進化
 ・お客様満足度向上の取り組みの継続
 ・1~2年後はスマートフォンがiモード機と販売数で同程度になる
   →仕事のやり方、端末・サービス開発をスマートフォンにかじ切り
   →トラフィック増へXiエリアの急拡大&XiのWi-Fiルータや端末提供
 ・新サービスの強化(電子書籍サービス、カーナビ、マルチメディア放送)
 ・グローバル展開(成熟国でのコンテンツ協業、成長国でのノウハウ提供)

■KDDI:「ジブンゴト化」でスピードアップ
 ・KDDIの復活には、各部門リーダーが自分の言葉で語る「ジブンゴト化」が必要。
 ・ジブンゴト化に必要な情報共有を進めるには縦と横の情報連携が非常に重要、
  情報を部下に、隣に伝える努力をすることでスピードアップを実現。

■ソフトバンク:30年ビジョン実現への中長期計画立案
 ・ツイッターによる直接対話で、大きな刺激を得た。
 ・30年ビジョン実現に向けた中長期計画を立てる。
  ※筆者注:30年ビジョン
    理念「情報革命でひとびとを幸せに」
    悲しみは「孤独」、喜びは「感動」
    30年後はあらゆるモノが無限大のクラウドと超高速通信でつながり体験が進化

■イー・モバイル:グループ統合で固定とモバイルの融合
 ・イー・アクセスグループの統合を促進
 ・ブロードバンドFMCサービスに積極的に取り組む。
 ・業界をリードする画期的なサービスや商品作りを目指す。
 ・ブロードバンドのナンバーワンとして再挑戦する。

■UQコミュニケーションズ:スピード・料金・エリア全てを磨き次世代インターネットの本命に
 ・2010年度末にエリアは人口カバー率69%、契約数は80万。
 ・2012年度の単年度黒字の達成に向け、質量両面から事業領域拡大(M2M含む)
 ・5月に下り最大330Mbpsの「WiMAX 2」フィールドテスト実施。

Simフリーをウリにする日本通信は、
Simフリー時代を迎えた場合どう動くか?
残念ながら年頭所感がないため不明。


(※)参考記事
   「通信事業者5社の年頭所感」(ITmedia,2011/1/5)
   「携帯3キャリアのスマートフォン戦略を読み解く()」(ITmedia,2011/1/2) 
   「NTTドコモ 辻村副社長に聞く()」(ITmedia,2011/1/1)
   「KDDI 田中社長に聞く」(ITmedia,2011/1/1)
   「【2011年頭所感】ソフトバンク 孫正義社長」(KIGYOKA.com,2011/1/3)
   「【2011年頭所感】イー・モバイル 千本倖生会長」(KIGYOKA.com,2011/1/4)

雑誌特集の2011年予測を4誌ほど読んでみたが、
東洋経済が一番面白かったように思う。

週刊 東洋経済 2011年 1/1号 [雑誌]
東洋経済新報社
東洋経済新報社



通信事業者の年頭所感2011(ふりかえり編)

2011-01-08 09:35:28 | 業界
通信事業会社各社は、
2011年年頭所感を発表している。

コメントする内容に今後のスマートフォン動向を占う要素もある。

ちなみに昨年2010年の年頭所感はこんな内容だった。(※)
「→」以下は筆者による簡単な2010年の動きまとめ。

■ドコモ
 変革(エリア・LTE・アフター・スマホ・コンテンツ)と、
 チャレンジ(動画・パーソナル化・融合・グローバル)
 →エリアへの信頼感獲得、12月Xi導入、4月Xperia以降スマホ拡大、
  顧客満足度(個人・法人)No.1獲得、と変革部分は成功か。
  チャレンジ部分は2012年9000億利益へ向けて種まき中?

■KDDI
 多様性の時代に向けた、
 通信量に依存しないビジネスモデルの開発(コンテンツ・メディア事業等)。
 周囲の変化をキャッチし、営業の最前線から問題解決の糸口を得る。
 →じぶん銀行口座数が100万を突破、LISMOを窓口とした電子書籍サービス展開など、
  通信量に依存しないビジネスモデルの展開が図られた。
  しかし全体としては、顧客満足度No.1からNo.2への転落、スマホの出遅れ、
  ドコモへのMNP転出超過と苦戦した一年となった。
  
■ソフトバンク
 新しいライフスタイル、ワークスタイルの提供と、
 『デジタル情報革命』の次の30年ビジョンの提示。
 →iPhoneに引き続き、iPad、電子書籍、Twitterなど旬な素材を活用。
  自前主義の「電話屋」では難しかった、
  オープンに技術を取り込む「ネット屋(情報産業屋?)」ならではの動きの速さで業界を席巻。
  6月には「情報革命で人々を幸せに」を理念にした新30年ビジョンを発表した。
  ただ、「光の道」問題では、利を義で包む難しさを感じさせられた。

■イー・モバイル
 イー・アクセスとの経営統合、
 事業の単月黒字達成と40Mbps伝送技術の商用化。
 →7月にイー・アクセスの完全子会社化、
  上期はイー・モバイルの黒字化達成、
  12月にはEMOBILE G4(DC-HSDPA規格)開始と、言葉通りの一年になった。
  後半は他社のキャッチアップもあったとはいえ、
  2009年から引き続き、パソコン・PSP・iPod・DSiセット販売と
  モバイルWi-Fiルータ旋風で、データ通信市場を盛り上げ続けた。

■UQコミュニケーションズ
  エリア拡充と2段階制料金「UQ Step」で飛躍する。
  先行する事業者の背中も見えてきた。
 →基地局は2009年末4752局から2010年13000局へ、
  契約数は6万から50万超へ、
  カード型通信機器以外にWi-Fiルータもラインナップと飛躍を遂げた。
  「先行する事業者=イー・モバイル」の2010年契約増加数が80万程度であるため、
  まさに「背中も見えてきた」と言える。
  ちなみに2010年1月時点では、田中現KDDI社長がUQコム社長だった。
  この一事でUQコムの好調ぶりがうかがえる。

ソフトバンクに身売りとなったWillcomと、
目の付け所が面白い日本通信については年頭所感なし。

洗濯終了音がなっているため、更新作業はいったん終了。
次のエントリーで2011年の年頭所感をみる。

(※)参考記事:「通信事業者5社の年頭所感」(ITmedia,2010/1/5)

会社四季報 業界地図2011年度版
クリエーター情報なし
東洋経済新報社

2011年明けましておめでとうございます

2011-01-02 23:03:08 | 業界
明けましておめでとうございます。

2011年は健康で年を明けました。

今年も健康第一の範囲内で、
できることをやりたいところ。

その中の一つがこのブログ。

ドコモ、au、SofBankMobile、
Emobile、UQコミュニケーションズ、日本通信。
総務省の競争促進政策が効いてきたこともあり、
携帯電話業界には新しいプレーヤーが定着しつつあるように見える。

そして、先のエントリーでも書いたように、
「2012年にはケータイを買う人の10人に1人がスマホを選ぶのか?」
という疑問は、「選ぶ」という結論が2010年でほぼついてしまった。

そこで本ブログでは、筆者の最近の関心事である、
「電子書籍サービス」についても今年は扱いながら、
一年まったりと勉強していきたい。
スマートフォンのときと同じように、
それこそ「本のめくり方」からの勉強になるだろう。

一からの勉強は何でも楽しい。

それでは、本ブログをご覧の皆さんにとっても、
2011年が良い一年でありますように。

日本通信 IDEOS スマートフォーン 10 日間の定額データ通信付き BM-SWU300
クリエーター情報なし
日本通信

SONY(ソニー)電子書籍リーダー Reader Touch Edition/6型 レッド PRS-650-R
クリエーター情報なし
Sony

これまでの出来事

2010-12-31 00:22:31 | 業界
前回更新から5か月以上あいてしまった。

体調は小康状態ながら前向きな気分が復活、
ここ数年は鬼門の冬を今年はきちんと乗り切りたいところ。

ぐうたらと休んでいる間に、
スマートフォンを取り巻く環境は激変した。

筆者がこのブログを立ち上げた2009年4月、
スマートフォンを買っている人は周りにほとんどいなかった。
電車内でケータイを使っている人を見渡しても、
100人に1~2人が「実質0円」のiPhone3Gを持っているかな、というレベル。
筆者は料金プランやネット接続、タップの仕方から学びながらHT-02Aを利用した。

2009年6月からドコモがスマートフォンに本腰を入れだした。
T-01A(WM6.1)とHT-03A(Android1.5)がその先兵だった。
HT-03Aを購入した筆者は初めてのAndroid機種に感動を覚えていた。
これは来る!ネット接続もアプリインストールもこれまでより格段に簡単だ!と。
だが、電車内で両機種をみかけることはほとんどなかった。
せいぜい1か月に1人見るか見ないかという程度。
ハードスペックとメール機能(iモードメール非対応)が主たる要因と筆者は感じた。

日本のスマートフォンにとって、
2008年6月のiPhone3G発売と「実質0円=安い高機能機種」化が転換点の嚆矢とすると、
二の矢は2010年4月のXperia発売だろう。
携帯販売ランキングでトップに躍り出て、6月頃まで品薄が続いた。
ハードスペックと楽しめることが従来のケータイに追いついた瞬間であり、
iPhone同様、戦略的な価格設定も奏功した。(機変でも4万円を切った。)

  ※背景には2008年冬から機種価格と月額料金のリバランスにより、
   機種価格が従来1~3万から5~6万にまで跳ね上がっていたことがある。

三の矢が2010年6月のiPhone4の発売だろう。
スマートフォンに対する認知度があがっていたところに、
発売当初からの「実質0円」化でユーザの激烈な反応を勝ち取った。
黒一色にもかかわらず、9月の終わり頃まで店頭在庫がなく、
iPhone難民をターゲットにしたオークションサイトがにぎわっていた。
その一方で「設計に依存する弱電波問題」に対するAppleの姿勢に、
ユーザの疑問と非難の目が向けられたのも記憶に新しい。

四の矢がドコモの「spモード」と「GalaxyS(Android2.2)」だ。
家電量販店に足しげく通う筆者にとって、
たいてい一番いい場所に陣取るケータイ売り場は嫌でも目に付く。
spモードが2010年9月に始まったときは驚いた。
商品入替サイクルが約半年のケータイ業界で、
発売5か月を過ぎたXperiaの店頭在庫が再び消えたからだ。
メールアドレスが変わらず、絵文字も使えることがそれだけのインパクトを生んだ。
そしてその勢いは2010年10月発売のGalaxySにもそのまま引き継がれた。
GalaxySは2010年12月下旬時点でやっと店頭在庫がちらほら見られるようになった。

最後の矢が「ガラパゴス」対応だ。
ドコモからは「REGZA(T-01C)」「LYNX 3D(SH-03C)」、
遅刻していたauからは「IS03」、
SoftBankからは「GALAPAGOS(003SH)」。
防水、おサイフケータイ、ワンセグといった、
日本発(=限定)の機能に対応したスマートフォンが11~12月に登場。
iPhone4一辺倒のSoftBankはともかく、
「REGZA」や「IS03」は発売当初から品薄が続いている。

いま、電車の中ではスマートフォンを利用している人はいくらでもいる。
100人に1~2人から、10人に1人くらいにはなったのではないか。
家電量販店の店員さんに話を聞くと、
直近で機変している人だけなら、4~5人に1人以上はスマホと言う。
もはやスマホは「特異な海外ケータイ」ではなく、
「あらゆる機能をもった安くて新しい流行の機種」になっている。

スマートフォンに対する興味は尽きるところはないが、
「ケータイを買う人のうち10人に1人がスマホを買う世の中が来るの?」
という、このブログの根幹に関わる疑問には一区切りがついてしまった。

さあ、それでは「これからの出来事」は?
すでに決まっている未来とまだ決まっていない未来、
頭の体操をしながら新年のエントリーに続けたい。

Androidスマートフォン「超」ビジネス活用術 ~厳選アプリを使い倒す!クラウドを味方にする! (デジタル仕事術)
一条 真人
技術評論社

パソコンとスマートフォン

2010-06-05 12:59:10 | 業界
アップルとマイクロソフトが、WSJ主催のイベントD8で
これからの「パソコン」の行方について語った。(※1・2)

まずはジョブズの攻撃。

■米アップル社のスティーブ・ジョブズCEO(6/1)
「パソコン需要はいずれ減少する」
「パソコンはトラックのようだ。
(様々な荷物を運べるが)すべての人には必要ない」
「車が様々な形に発展したように、パソコンも残る」が、
「スマートフォンやiPadのような製品が主流となる」
「PCを必要とする人は何人かに1人だけになる」

そしてバルマーの反撃。

■米マイクロソフト社のスティーブ・バルマーCEO(6/3)
「パソコンの形や技術が進歩し、定義が変わっても、
 汎用性の高いパソコンが人々の生活の中核を担い続ける」
「iPadはパソコンの一種だ」
「Windowsを軸にさまざまな機器を連携させる戦略で反撃する」

当然、言っていることは両者間違いではない。
問題は、時間軸と形なのだ。

21世紀に入る前から携帯電話文化が進んだ日本では、
「インターネット接続は携帯電話」という中学生・高校生が多い。
このブログをどんな年代の方が閲覧されているかはわからないが、
自分の娘や息子を見ても思い当たる方も多いのではないか。
PC98やDOS/Vの時代からコマンドを打つパソコンに慣れ親しんだ方からすると、
まさに隔世の感があるだろう。

そして、日本以外でも、インターネット・動画・音楽・MMSが楽しめる
iPhoneやAndroid端末が急速に普及しつつある。
早晩、日本と同じような状況になるのだろう。

そう思うと5年ほどは従来の「パソコン」が担う役割は変わらなさそうだ。
ただ、5~10年ほど経つとどうか。

また、キーボードとディスプレイのある「パソコン」だけが、
「パソコン」であり続けることもないのだろう。
ジョブズ氏が言うように、車はトラックだけではないのだ。
SUVもロードスターもワゴンも軽も、
それこそセグウェイも車椅子も「車」であるように、
「人やものを運ぶ」という機能さえあれば「車」だ。

「パソコン」も「情報や演算結果を提供する」という機能さえあれば、
ありとあらゆるものが、目に見える形で見えない形で、
たとえば医療で使うカルテも「パソコン」になるのだろう。

この劇的な技術と生活の変化の時代の先を、
少しでも長くともに歩みたいと思う今日このごろ。

(※1)日本経済新聞 2010/6/4(3版)
(※2)ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 D8

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小幡 惠,花岡 貴子
アスキー・メディアワークス

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鳩山政権崩壊とスマートフォン

2010-06-02 22:34:01 | 業界
2009年8月の歴史的な選挙を経て誕生した民主党鳩山政権。
郵政、JAL、政治とカネ、予算編成、普天間、口蹄疫で支持率を落とし、
2010年6月2日にとうとう崩壊してしまった。

田勢康弘氏がTV番組「週刊ニュース新書」で、
「政局を混迷を深めているが、後から見ると順当な所に落ち着く」、
と述べていたが、そのとおり、順当なところに落ち着いた。

スマートフォンブログたる本ブログで注目するのは、
原口総務相による原口ビジョンの実現の行方である。

ちょっと思い出すだけでも、
・光の道100%構想とそれに伴うNTTグループ再編論議
 ⇒ドコモのあり方とも関連か
・2011年4月以降発売端末のSimロック解除の行方
 ⇒端末メーカの衰退や利用者の通信会社流動の活性化
・電子書籍を活用したフューチャースクール推進
 ⇒端末の低廉化や端末メーカの復権、電子書籍市場の拡大
・デジタルコンテンツの創造・市場流通の拡大
 ⇒キラーコンテンツ登場によるデジタル機器の普及
・健康医療クラウドの整備
などなど、盛りだくさんの内容があった。

規制や既得権益を廃する形で政治が成長を後押しするのであれば、
これからの10年、20年を鑑みると重要な事項ばかりだ。
幹たる政策に変動があれば、
その枝葉であるスマートフォンの行方にも大きな影響が出る。

鳩山政権は崩壊しても、民主党政権はあと3年続く。
小沢氏の寵愛や孫ソフトバンク社長との蜜月が取り沙汰される原口総務相。
日本全体の成長に向けての最適解を引き続き模索してほしい。
また、参院選後にある民主党代表選、内閣改造により、
成長を追う戦略が変わってしまわないことを願う。

(※)総務省 報道発表2010/5/6「新しい成長戦略~原口ビジョンⅡ」

日経 TRENDY (トレンディ) 2010年 06月号 [雑誌]

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