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靖国参拝、自民など国会議員63名他の意図!?

2017-12-30 | Weblog
 平成の本音―靖国参拝、自民など国会議員63名他の意図!?
 8月15日、「靖国神社に参拝する国会議員の会」のメンバーであるの衆・参両院の議員63人が、靖国神社を参拝した。政党別では自民党が尾辻元厚労相、高市前総務相、佐藤外務副大臣など55人の他、民進党から3人、日本維新の会から2人、日本のこころ1人が参加した。
 安倍首相は自民党総裁側近により榊を奉納させている。また稲田前防衛相、萩生田前内閣官房副長官及び小泉進次郎筆頭副幹事長は、個別に参拝している。
 靖国神社は、明治時代に統帥権を持つ天皇の下で国のために戦って命を落とした軍人を祀る神社として建立されたもので、軍関係者のための神社である。太平洋戦争で戦没した多くの職業軍人や軍関係者も祀られている。しかし戦後に米、英を中心とする戦勝国(連合国)が主導して、太平洋戦争を遂行した日本側の戦争責任者、指導者に対し極東国際軍事裁判(通称東京裁判)が行われ、東條英機首相、板垣陸相(いずれも当時)始め6人の軍人出身者、及び文人である広田弘毅首相の7人がA級戦犯として死刑と判決された。これら7名他の政府及び軍の戦争遂行責任者が、1978年10月に靖国神社に他の一般戦没者と共に合祀された。
 極東国際軍事裁判については、米英を中心とする戦勝国が主導したもので、日本国内には、特に新保守主義グループは裁判の公平性等に、異議を唱える者がいる。戦後、日本国内で天皇を含め時の政府の戦争責任が総括されたことはないので、戦争責任については曖昧なままになっているのが現実のようだ。
 しかし、東條英機首相などA級戦犯が1978年10月に靖国神社に合祀された後、終戦を宣言した昭和天皇を靖国を参拝しておらず、また現行天皇も参拝していない。
 これら新保守主義と見られる議員等は、天皇が2代に亘って参拝しない靖国神社を何故参拝し、或いは榊を奉納するのだろうか。安倍首相は靖国神社参拝(2013年12月)に際し、「国のために戦い、尊い命を犠牲にした方達に尊崇の念を表し、ご冥福を祈るのは国のリーダーとして当然」と答弁しているが、今回もこれら議員がA級戦犯となった人々を含めて、「尊崇の念を表し、ご冥福を祈った」のであろう。しかし、ここで誤った言葉の綾がある。「国のために戦い、尊い命を犠牲にした方達に尊崇の念を表し、ご冥福を祈る」云々とあるが、「国のために戦い、尊い命を犠牲にした方達」は一般将兵であり、戦犯と呼ぶか否かは別として、東條英機首相はじめ時の政府及び軍の首脳部は、第2次世界大戦を決断し、主導した責任者であり、200万人余に及ぶ兵士、軍関係者を犠牲にし、東京大空襲、沖縄戦、広島、長崎の原爆投下を含めて100万人以上の一般市民を犠牲にした責任者であるので、「国のために戦い、尊い命を犠牲にした方達」としてひっくるめて表現するのは誤りではないだろうか。
天皇は昭和天皇も平成天皇も靖国参拝をしておらず、いわば天皇の意に反してこれら議員等は参拝し、榊を奉納していることになる。
 これらの議員グループは、憲法改正を唱えているようだが、基本的に天皇制を擁護し、‘日本は天皇を中心とする神の国’などとの考え方に立って、天皇を‘国家元首’として憲法に規定し、天皇制の恒久化を図り、保守政治を常に政治の中心に据えることを意図する一方、天皇を祭り上げて内閣が実権を握ることを意図しているように映る。いわば天皇を利用して保守政権の恒久化を図ろうとしているとも解釈出来そうだ。
これら議員グループは、第2次世界大戦突入を決断し主導した天皇を含む時の政府、軍の首脳部の責任をどう考えているのだろうか。(2017.8.20.)
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財務、防衛を含む行政中枢の倫理と内部統制の破たん!

2017-12-30 | Weblog
財務、防衛を含む行政中枢の倫理と内部統制の破たん!
 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に陸上自衛隊員が派遣されていたが(2017年5月撤収)、同部隊が本部に行っていた日報が防衛省により公表されず、隠ぺいされていたことについて、稲田防衛相は7月28日、特別防衛監察の結果を公表した。
 国連平和維持活動に自衛隊を派遣する要件として最も重要な点は、紛争当事者間の停戦合意が維持されているか否かということであるだけに、南スーダンで武力衝突や戦闘行為があるか否かが大きな問題となっていた。現地部隊よりの日報には、南スーダンにおいて政府軍と反政府軍との間で‘戦闘’が発生していたことが報告されていた。
 今回の特別防衛監察結果から、陸上自衛隊及び事務方トップの事務次官については隠ぺいに直接関与していたことが明らかとなったが、防衛相による承認や黙認については、あいまいな表現となっている。
 今回の監察結果から、防衛省による‘日報’隠ぺい事件について次の点が明らかになったと言えそうだ。
 1、防衛省事務方及び陸上自衛隊の不適正な情報管理と隠ぺい
 陸上自衛隊幕僚は、現地よりの日報で‘戦闘’状態と報告されていたこと自体を隠そうとした趣だ。公表すれば、部隊の引き上げが問題となるからだ。何故そう判断したのか。
 情勢を甘く判断していたか、現自・公連立政権が前のめりの安全保障政策や国際貢献を取っていることを配慮してのことか。一部の保守専門家等は、自衛隊が引き上げれば国際的な笑いものになるからとしている。しかし、一部外国部隊は撤退している。いずれにしても自衛隊員の命が掛かっている上に、国連平和維持活動(PKO)の派遣条件が満たされなくなったか否かを判断する重要な事態である。適正な判断が不可欠であるのに、情報を隠ぺい、破棄するのでは、国民を欺く結果となる。
 陸幕が事務方のトップである事務次官と協議した際、‘戦闘報告は、個人のコンピュータにファイルされていたもので、公的情報とは言えない’との趣旨で不公表と判断されたとされる。あり得ない。
 そもそも防衛省、自衛隊には、‘個人のコンピューター’の使用が認められているのか。そうだとすると、防衛省の情報は何時でも個人に持ち出されることになる。あり得ない。個々の担当官が使用しているのは、すべて同省の公的な‘コンピューター’であり、そこにファイルされている情報は、文書にしろ、データにしろ、基本的には公的情報であり公的に管理されるべきものであろう。
 いずれにしても、事務方も陸自も日報を不公表としたばかりか、一部破棄し、隠ぺいした。これが国連平和維持活動ではなく、日本自体の安全保障にかかわることであれば、国民は情報を隠されたまま、防衛省の言うことに騙される恐れがある。そのような防衛省、自衛隊に日本国民の安全を任せることは難しい。
日本を巡る安全保障環境が悪化している今日、本来であれば防衛に必要な兵器や軍事機材と兵力の増強が不可欠であるが、このような防衛当局に更なる兵器や兵力を預けることは難しい。厳に防衛に必要な兵器、兵力水準にとどめるべきであろう。兵力も、陸自を大幅に削減し、空、海の防衛力強化を優先することが望まれる。
2、稲田前防衛相は、未だに国会、国民に嘘をついている
日報隠しに稲田防衛相(当時)が主導的役割を果たしたことはなさそうだ。しかし、2月の予算委審議で野党からこの問題を追及される中で、同大臣は陸幕幹部及び事務次官から‘情報公開の手続き’などについて説明されたとされている。しかし、そこにおいても稲田防衛相は、日報データの存在は知らされておらず、また日報不公表を了承したことはないとされている。あり得ない。
国会で日報問題が厳しく追及されている最中に、一般的に‘情報公開の手続き’などの説明に終わっていることはないであろう。百歩譲っても、大臣自体が質問もしなかったとすれば、不真面目且つ無責任であろう。
同大臣は、‘一般的な監督責任’で辞職したとしている。同大臣は日報データの存在や日報不公表の了承(黙認)はないとしているが、明らかに保身のための嘘である。同大臣(当時)は、2月以来、国会で日報データの存在や日報不公表の了承(黙認)を否定し続けていたので、知っていたとすることは、大臣が国会で嘘をついていたこととなり、大臣の職だけでなく、議員辞職を求められる恐れがあるので、真実は語れないのである。そのため、陸幕幹部も事務方も真実は語れず、大臣から嘘を強いられた形となっている。
防衛省、自衛隊は、情報を隠し、廃棄し、また大臣答弁とつじつまを合わせるために嘘をつかざるを得ない状態になっている。行政倫理と内部統制の崩壊である。
類似のことは、森友学園における財務省、加計学園問題における文科省、内閣府、官邸でも起こっている。
3、首相側が招いた破たんの連鎖
森友学園問題で、首相、首相夫人は、同学園の「教育勅語」(明治天皇の下で出されたもので、戦後廃止)に基づく復古的教育方針を信奉しながら、超低価格での国有地売却問題が国会で問題視されるにつれ、森友学園と距離を置き、事実に反する弁明をし続けた。そのため財務省当局は、それとつじつまを合わせるため、資料隠しと記憶隠し、嘘、資料・データの廃棄などの不適正な対応を余儀なくされた。そして財務大臣がこれを擁護した。国の財政を担う行政としてはあってはならないことであり、財務行政、ひいては行政全体への信頼性を大きく失わせた。
 加計学園問題についても、国会で問題にされ始めると、首相サイドは加計理事長との距離を取り始め、加計学園の影響を否定することに終始したため、内閣府、文科省、官邸は、資料隠しと廃棄、記憶隠しと嘘を強いられたと言えよう。文科省については、当初は資料、データはないとしていたが、メデイアや一部議員に漏れたことから、一部を公表せざるを得なくなった。しかしこれにより、内閣府や首相補佐官等が記憶隠しや嘘でつじつまを合わせざるを得なくなったのだろう。良く‘言った、言わないの話’として片付けられる傾向がある。しかし、一方には一定の資料と証言があり、他方には記憶がなく、相手の主張を覆すことは出来ないのであるから、資料のある方に分があると言えそうだ。また会ったことを認めておきながら、それは言っていないとの主張についても、相手には記録があるのだから、記録に分がある。記録とはそのためにあるのだろう。
 更に防衛省の日報問題については、防衛省、陸自の問題として取り扱われているようだが、海外で活動する自衛隊員の任務と生命にかかわることであるので、‘戦闘’状態が報告された段階で、当然のことながら国家安全保障会議(首相が議長)に報告され、公表の有無を含め、審議されて良い問題であろう。首相サイドは、あたかも第3者的な姿勢を取り、防衛省内の問題であるかのように振舞っているが、指揮権を持ち、国家安全保障会議議長である首相自身が対応すべき問題であろう。
 今回の森友学園、加計学園問題、及び防衛省の日報問題については、それぞれの問題での不適正な対応は正さなくてはならないが、最大の問題は、政権トップや関係閣僚の国会等での発言や説明が、関与、関係を否定し、事実に反する説明がなされたことに端を発している。そのため財務省、文科省、内閣府、官邸など、行政の枢要な関係部局でトップの発言に合わせるため情報を隠し或いは廃棄し、その上で記憶を消し、事実に反する発言まで行い、これが政権中枢により容認されたことであろう。それをやり通した担当局長が栄転している。公正、公平であるべき行政において、行政倫理と内部統制の崩壊という最悪の事態となっている。これが容認され、繰り返されれば、公正、公平な行政どころか、適正な行政事務までおぼつかなくなる。現政権は、この意味で戦後最悪、最低の政権と言えないだろうか。
 いずれの件も、情報や意図を国民の目からそらそうとはせず、それがなぜ必要か、どうすべきかなどをきちんと説明し、国会、国民の理解を得る努力をすれば、今回のような事態にはならなかったと思われる。
 この状態で内閣改造などが行われても、行政事務において情報を隠し或いは廃棄し、その上で記憶を消し、嘘をつくということが容認、黙認された形となるので、日本の行政事務に大きな禍根を残す恐れがある。
 官僚人事について、日本は原則‘終身雇用制’になっているので、欧米諸国にように、政権が変わると課長以上の管理職を変えるという慣行はそのままでは適用困難だ。変えるならそれに見合う職を提供しなくてはならない。そうでないと職にしがみつくために、政権の意に反しない行動を強いられ、いわば人事による恐怖政治に陥る危険性がある。基本的に、公務員については、総合政策職を含め、終身雇用の職階制(年功序列)から職能制(同一労働、同一賃金)にすると共に、定年を含め年齢制限を廃止するなどの抜本的な改革が望まれる。
(2017.7.31.)(All Rights Reserved.)
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参議院審議を不要とした自・公両党と維新の会

2017-12-30 | Weblog
シリーズ平成の本音―参議院審議を不要とした自・公両党と維新の会
 6月16日、与党自民・公明両党は、参議院法務委でのテロ等準備罪法案の審議を尽くさないまま、‘中間報告’を参院本会議に提出し、そのまま採決した。同法案は、法務委での18時間弱という生煮えの審議のまま本会議で自・公両党と自民党予備軍ともなっている日本維新の会などの多数で採択したが、‘中間報告’での採択であり、審議が尽くされていないことは明白だ。
 同法案は、暴力団などの組織犯罪を撲滅する上で有用と見られるものの、277にも及ぶ準備的行為で国民を罪人に出来る法律であるだけに、慎重な審議が求められた。しかし金田法相は、‘一般人には適用されない’という当たり前のことを繰り返すのみで、具体的な質問には答えられず、事務方に答弁させる始末であり、担当大臣が理解できない法律を国民が理解できるはずがない。
首相自体も‘一般人には適用されない’との答弁を繰り返していたが、これは、‘一般人’が‘何もしなければ’ということであり、当然のことを言っているに過ぎず、誤った印象を与える不誠実な答弁でしかない。刑事局長は、‘一般人’がこの法律に触れるような行為をすれば対象になる旨答弁をしている。それにも拘らず、法相はもとより、首相さへも法律の基本的な解釈を理解せず、国民に安心感を与えた上、審議も尽くさず法案を強行採決するという乱暴且つ不誠実な対応をしている。
 今回の与党の対応から、次のことが言えそうだ。
 1、参議院は税金の無駄、廃止すべし
 与党自民・公明両党と日本維新の会が、参議院の審議を不要としたので、参議院は廃止しても良いのではないか。税金の無駄だ。
 そもそも現在の参議院は、衆議院のクローン組織、或いはコピーに近い存在であり、その必要性が疑われていた。それを与党自体が追認したに等しい。
 2、個性を失い、自分の意見を持たない議員―政党助成金は廃止すべし
 テロ等準備罪法は、本来テロではなく、組織暴力活動を防止する目的のもの
であり、この点でも疑義があるが、国民の6、7割が良く理解できない、十分な審議が必要としている中で審議を中断し、‘中間報告’で本会議採決を強行したところであり、それに自・公両党や日本維新の会の議員が一人も棄権も反対もしていないのは、独裁政党のようで非常に奇異だ。国民の疑問に答えようとする議員が出ても良いところだ。
 ‘党議拘束’に盲従するというところであろう。党の一体性を保つと言えば聞こえは良いが、議員の個性喪失、独自性の放棄でしかない。
 公明党は、支持母体が創価学会で、同じ宗教を信じるということであるの
で仕方がないのかもしれない。しかし国家緊急事態では、あらゆる形で政権側が権力強化を図り、公明党や創価学会関係者も同法の対象として捜査の対象になる可能性もあるだろうに。日本維新の会に至っては、自民党予備軍のようで、国政には意味がない政党になっている。日本に‘都’は一つで良い。大阪は大阪の有権者が決めることだろうが、東京には維新の会は不要だ。
 ‘党議拘束’が強く、議員の個性が無くなっているのは、国庫から各党に
政党助成金が出され、それを党が所属議員に給付していることが大きいように見える。議員は党から回された国民の税金をほとんど自由に使える。そもそも、有権者の4割前後が無党派層であるので、税金から党に助成金を出すのは筋が違うのではないか。政党助成金を廃止し、出すのであれば、政党を問わず、国が議員(候補者)に直接支給し、報告義務を課すべきであろう。
 3、現政権での憲法改正は不適切
 森友学園問題でも、加計学園問題でも、夫人を含めて国民の背後でいろいろ画策しているにも拘らず、それを隠そうとするばかりか、100万円の寄付はしていない、加計学園側には何もしていないなど、事実に反することを主張し、挙句の果てに関係省庁に対しつじつまを合わせるよう嘘や資料隠しをさせる結果になっている。その上、それを担当政府職員の勝手な行動によるとして片付けようとするなど、行政の適正管理能力や内部統制能力を欠くこと甚だしい。
 このままでは、官僚が嘘をついたり、資料を隠蔽、廃棄したりすることが容認されるという重大な結果を招きかねない。
 更に与党両党と日本維新の会は、国民が理解していない法案を通すために参議院を切り捨てた。まるで独裁政党のようだ。
 このような政権、政党の下での憲法改正は、独裁的で歪んだ結果になる恐れがあるので適当ではなさそうだ。そもそもこの政権は、選挙の際、憲法改正につき主要な改正項目を含む提案を国民に対して行って選ばれてはいないので、憲法改正を行うための国民からの信託を受けてはいない。(2017.6.19.)
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10%への消費税増税と財政再建放棄、福祉バラマキ容認か!?

2017-12-30 | Weblog
シリーズ平成の本音―10%への消費税増税と財政再建放棄、福祉バラマキ容認か!?
 自民、公明両党は、衆議院総選挙において、今回2019年10月に消費税10%への引き上げを明らかにした。消費税の再々増税も、その使途如何では容認されよう。しかし安倍政権は、2020年までの財政健全化を目標として示していたが、この方針をまたまた先送った上、再々増税分の使途を変更したいとした。1,100兆円に近い膨大な国の借金の返済努力を止め、幼児教育の無償化など子育て支援等に充てたい旨提案している。選挙を前にして約2兆円規模の大盤振る舞いであり、いわば票目当ての福祉のバラマキだ。
 しかしこの大盤振る舞いで一部の国民が潤うように見えるが、消費税が10%になり実質的に家計を圧迫する上、子供が大きくなった頃には、国の借金は更に膨大になり、年金の受給額はあっても減少し、医療負担等は増大する一方、消費税は更に引き上げられ、生活への負担は更に増加することになると予想される。これでは国の膨大な借金を払わせるために子供を育てるようなものになってしまうのではないか。
 消費税を2019年秋に10%に引き上げることを容認するか、財政再建を放棄し、子育て支援等のいわば福祉のバラマキを支持するのかという、実生活に関わる選択に国民は直面しているようだ。(2017.10.20.)
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貴乃花よ、貴方は貴ノ岩を圧殺している!?

2017-12-28 | Weblog
シリーズ平成の本音―貴乃花よ、貴方は貴ノ岩を圧殺している!?
12月11日、鳥取県警は、横綱を引退した日馬富士を傷害容疑(全治10日間の傷害)で同県地検に書類送検した。今後、不起訴とするか略式を含め起訴とするかを地検が判断する。被害者である貴ノ岩との和解や示談が行われていないので、起訴となる可能性があるが、日馬富士は横綱引退に追い込まれていること、また本国モンゴルで教育福祉促進などの社会貢献をして来ていることなどから不起訴となる可能性もある。
 貴ノ岩の親方である貴乃花は、‘これ(書類送検)で終わったわけではない’としつつ、貴ノ岩は‘ひどいことになっている’として地検による厳しい判断を求めるかの姿勢と伝えられている。
 確かに貴ノ岩は、診断書通りとすれば全治2週間程度であり、事件後1か月半近く過ぎているので身体的には治癒していると思われるが、親方貴乃花があくまでも官憲の判断に委ねるとの姿勢のため、弟子である貴ノ岩は相撲協会への説明を含め、外部との接触を遮断され、稽古や巡業にも参加できない状態が1か月以上続いていることから、精神的には追い詰められている状態であると見られ、精神的に‘ひどいことになっている’のは想像できる。
 しかし貴ノ岩が‘ひどいことになっている’のは、親方貴乃花が、貴ノ岩に対しあくまでも官憲の判断に委ねるよう迫り、外部との接触を遮断しているからではないか。身体的にもきちんとした治療が確保されてきたかも疑問だ。
 親方貴乃花の対決姿勢は対決姿勢としても、弟子の意思を無視したり、言わせなかったりし、外部との接触を遮断することは、パワハラとも言える。
 検察としても、親方ではなく、被害者貴ノ岩の本心を聴取しなければ判断できないであろう。貴ノ岩は、内心、和解、示談を希望している可能性がある。それを親方が封殺することは、横暴であり、パワハラに当たる。
 もし親方貴乃花が直接間接に貴ノ岩の希望を抑止しているとすれば大きな問題だ。
 現在の状況で、貴ノ岩側が日馬富士を何らかの形で起訴に追い込んでも、貴ノ岩が得ることは、親方への忠義だけで、本国モンゴルでは批判にさらされる上、日本でもモンゴル社会を含め多くの相撲関係者から強い反発を受けるものと予想される。同力士は既に27歳で峠を越しているが、このままでは相撲界での将来は更に無くなる可能性がある。(2017.12.12.)
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韓米軍事同盟に日本は参加すべきではない

2017-12-28 | Weblog
平成の本音―韓米軍事同盟に日本は参加すべきではない
 韓国の康京和(カン ギョンファ)外交部長官は2017年10月30日、議会での外交関係の国政監査において、対北朝鮮防衛強化のため配備された米国の迎撃ミサイルTHAADを巡り悪化している中国との関係について、中韓首脳会談開催への期待を表明しつつ、次の3つの立場を明らかにした。
・THAADの追加配備は行わない。
・米国のミサイル防衛(MD)システムに参加しない。
・韓日米安保協力は軍事同盟に発展しない。
 これはTHAADの配備を巡り悪化している中韓関係の‘復元’、正常化を狙った発言と見られており、‘三不’政策とも言われている。
 これに対し中国外務省は、同日午後に報道官が康長官の発言に関連して、「韓国側のこうした3つの立場を重視する」とし、韓国側がこれを実際に行動に移すことを願う旨述べた。しかし中国側が、韓国外交部長官の発言を‘約束’との表現を用いたため、韓国内でも議論となっている。
 中国側は、韓国におけるTHAAD配備と共に、米韓日の軍事同盟化を強く警戒していると見られ、中国が10月の全人代で習体制を固めて以降、日本との関係を改善する姿勢になっているのはこれを阻止するためとも思われる。
 韓国が、米韓日の軍事同盟を望んでいなければそれに参加する必要はない。日本側がそのような意向を表明したこともない。もっとも軍事同盟については、一方の同盟国への北朝鮮を含む第三国からの攻撃は日本への攻撃とみなされ、参戦しなくてはならなくなるので、日本の現行憲法ではそのような軍事同盟に参加することは困難であろう。従って韓国側から言われるまでもない。
 そもそも朝鮮戦争は1953年の休戦協定により軍事対決こそ回避されているが、米韓両国と北朝鮮は現在でも敵対関係にあり、北の核、ミサイル開発は基本的に米韓への対抗措置として進められているものである。日本は、朝鮮戦争の当事国でもない。また第二次世界大戦後、北朝鮮とは平和条約を締結していないが、2002年9月に小泉首相(当時)と金正日総書記(当時)とで調印された日朝ピョンヤン宣言において、拉致家族問題の他、日朝国交正常化交渉の開始などが盛り込まれており、この宣言は自・公連立政権において破棄はされていない。
従って政策論としても、朝鮮半島有事の場合には米軍への必要な後方支援は行うことになろうが、日本及び日本国民の安全のためにも、米韓との軍事同盟に参加しないことが賢明な選択肢と言えよう。(2017.11.23.)
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議員年金の復活か、やはり出た自・公のおごり!

2017-12-28 | Weblog
シリーズ平成の本音―議員年金の復活か、やはり出た自・公のおごり!
 11月14日、竹下亘・自民党総務会長は、国や地方の議員年金が廃止された現状を再検討する必要性を述べ、総務会の会合での意見にも基づき、‘元国会議員で生活保護を受けたり、ホームレスになったりする方もいると聞いている’とし、更に‘若くして国会に出てきている議員が退職したら全員生活保護だ。こんな国は世界中にない’などと訴えたと伝えられている。
 ふざけた誇張だ。日本の議員の年収は世界でも破格に高いとも言われている。
 1、十分優遇されている議員の年収
 国会議員の総年収は、税金からで、次の通りおおよそ4,000万円を超える高額所得者である。個人収入は別である。
・議員報酬 年約2,100万円:月収(129万4000円)+ボーナス(2回で約580万円)
(衆議院議長・参議院議長の年収は合計約3,600万円―H26年ベース)
・文書交通費 年1,200万円 (月額100万円)
・立法事務費 年  780万円 (月額65万円 立法調査研究目的)
・JRや航空会社の特殊乗車券 (移動費は無料)
・政党助成金(政党の規模によって支給額が変わるが、つかみで数百万以上)
 議員報酬はサラリーマンの個人所得同様、使途を公表する必要はない。しかし文書交通費と立法事務費(いわゆる政務活動費)については、その使途を領収書を添えて報告する義務があるが、国会議員、地方議員、組長を含め、頻繁に不正使用が指摘されており、事実上の生活補助となっている。
 その年収から、一般国民同様に国民年金に入り、年金型保険に入り、貯金をして将来に備える十分な収入が議員にはある。
 2、不明朗な政党補助金と議員の努力不足
 更に政党補助金については、同じく税金から各政党(共産党だけは受け取り辞退)に配布され、政党から所属議員に数百万単位でつかみで配布される。使途は適当で、明らかでない。税金でありながら、非常に不明朗な助成金である。その上政党助成金は、もともと企業、団体等からの寄付が不明朗且つ癒着の温床であったことから、企業、団体寄付に代わるものとして始められたものであるが、現在は経団連が献金を解禁しており、企業献金に加え、税金から助成されるといういわば2重取りをしている形となっている。
 議員がそれぞれの選挙区から支持者を増やし、個人献金を増やす努力をしていないからだ。税金からの補助金や各種の助成にあぐらをかいているからだ。
その上、政党の支持なく個々人で選挙に臨まなくてはならない無所属議員には税金による助成はなく、選挙では経済的に一番苦労している。また国民のほぼ4割から5割程度は‘無党派’、‘支持政党なし’であるのに、国民の税金から政党に助成するというモデル自体が無党派層の意思を反映しない不適正な制度となっており、一定の目的は達成していることもある一方、弊害が多いので廃止すべき時期ではなかろうか。政党助成金は、中小政党の乱立の温床ともなっているが、中小政党が解党や統合などして政党自体が変わったにも拘わらず、助成金だけは新党に移り、有権者の意思とは異なる可能性もあるので、弊害は多い。
いずれにしても大まかに見積もると、おおむね4,000万円を十分に越える議員収入がありながら、‘こんな国は世界中にない’などと言うのは事実に反する無責任発言と言えるであろう。
 違うだろう、違うだろーう!!という声が国民から聞こえて来そうだ。
 平均的な家計所得は、年450万円内外であり、国会議員はその約10倍の税による年収を得ていながら、これでは少ないの、引退後は生活できないのとよくも言ったものだ。一般家庭は、この中で衣食住を賄い、子育てをし、憩いを求め、貯金もして退職後に備えているのだ。国民年金による生活者は、月平均4万から7万円前後で生活しているのだ。議員かその一般国民の苦労や努力を知らないで、呑気なことを言っている。
 一方で一般国民の年金を削り、医療負担を引き上げるなど福祉切りをして置きながら、議員年金復活だ、報酬が少ないだのとよくも言えたものだ。
 違うだろ、違うだろーう!!
 自・公連立政権は、10月の先制奇襲野党攻撃の選挙で選挙前の水準をかろうじて維持した。これで2018年10月には消費税は10%に引き上げられ、財政再建は放棄しているので、再増税分でお手盛りしようとしているようだ。自分たちへのご褒美なのだろうか。国民のこと、国政のことはそっちのけだ。
 違うだろ、違うだろーう!!
もっと他にやることがあるだろう。順番が違う。
3、議員への待遇改善には議員制度の簡素化と経費削減が不可欠
議員への待遇改善を希望するのであれば、少子化と一部地方の過疎化・限界集落化を含む全体的な人口減少などの変化を考慮し、衆議員議員定数の段階的3割削減、参議院議員の5割削減ないし廃止、政党助成金の廃止、生活補助的になっている連絡費や政務調査費の議員報酬への統合など、議会制度の簡素化と抜本的経費削減を行い、国民の理解を得つつ検討すべきであろう。
絶対多数を占めている自・公両党であればその実現は可能であろう。
(2017.11.18.)
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トランプ米大統領のアジア歴訪国への寸評

2017-12-28 | Weblog
平成の本音―トランプ米大統領のアジア歴訪国への寸評

日本―国際的社交(ゴルフとご馳走)
韓国―悪趣味なひんしゅく外交(公式晩さん会に‘元慰安婦’招待、独とエビ)
中国―トップ・ガン・セールス外交(商談と妥協)
ベトナム―廊下外交(プーチン大統領との会談)
フィリピン―似たもの外交(反既成外交)
(2017.11.14.)
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あの総選挙、一体何だったのだろう??

2017-12-28 | Weblog
シリーズ平成の本音―あの総選挙、一体何だったのだろう??
 10月22日、衆議院の総選挙が実施され、自民党がほぼ解散前の勢力を維持した。自民党は、選挙後の追加公認で選挙前の勢力を維持したものの、公認候補では3議席減の結果となった。公明党は、5議席失っており、自民党との連立政権の不人気を一手に受け止めた形となり、自・公両党で313議席と3分の2を越える多数を維持したものの、連立与党では5議席減らした形となっており、‘大勝’などとはいえる状況ではなく、からくも解散前の勢力を維持した選挙だったと言えよう。では、一体あの選挙は何のためだったのだろうか。
 他方臨時国会を直前に控えて突如安倍首相が解散を表明された野党は、選挙への体制を整える余裕がなかったことなどから、小池東京都知事により急ごしらえで希望の党が立ち上げられ、前原新代表となっても低迷していた民進党がこれに‘合流’することとなった。しかし小池希望の党代表が、安全保障政策での考え方で相容れないものは‘排除する’ことが表明されたため、民進党は希望の党への合流組と立憲民主党と無所属(形式上は民進党)に分裂し選挙に臨まざるを得なくなった。その結果、立憲民主党は54議席を確保し野党第一党に躍進した一方、希望の党は、政権交代の受け皿となるべく200人以上の候補者を出していたものの民進党からの移籍組を中心とする50議席しか取れず、政権交代の受け皿になるどころか、野党が四分五裂する結果となった。
 なお共産党は、希望の党を自民党予備軍、第二自民党などと批判し、野党晃候補と競合する形で候補者を乱立したが、9議席減らし12議席にとどまり、大きく後退した。安全保障面でリベラルな現実主義をとる立憲民主党に支持が回った形であり、存在意義を失った社民党と並び野党の中で孤立する存在となったようだ。また、維新の会も3議席減らして、支持が広がらないことが明らかとなり、存在感が薄らいだ。
 これが、森友、加計問題で窮地に追い込まれていた安倍政権、自・公連立政権の狙いであり、立憲民主党の躍進や公明党の後退など若干の誤算はあったが、狙いは的中し上出来の結果となったと言えよう。
 そもそも今回の解散総選挙は、森友、加計問題等で低迷する内閣支持率を前にして、野党が分裂状態で弱体の間に、2014年12月に選挙を行ったばかりで、1年2か月ほどの任期を残して強行されたもので、‘大義なき解散’と言われていた。ある保守系経済紙の論説主幹が、TVの報道番組で選挙の大義を聞かれ‘権力保持のための権力闘争と言われても仕方ないが、政治は権力闘争そのものであり、認められて良い’との趣旨を述べていた。その後臨時国会の冒頭衆議院解散を表明した安倍首相は、北朝鮮の脅威と少子化を国難とし、北の脅威への厳しい姿勢と消費税再増税による少子化対策などを公約として挙げたが、いわゆる後付けの理由である。
 その北の脅威への厳しい姿勢も、北朝鮮が激しく反発し、‘日本列島を沈める’と名指しで威嚇され、日本国民の安全にとってはマイナスの結果となっている。また幼児教育の無償化など、少子化対策についてはそれ自体は良いが、今に始まったことではない上、裨益する家庭も、消費増税分は支払わなくてはならない。更に財政再建は放棄されるので1,070兆円にも上る高額の公的債務は更に増え、少子化対策で育った子供たちはより高い税金を払わさられ、親たちの年金等は縮小する恐れがある。
 これは現実の危険であり、今回の選挙で自・公連立政権として残ったことは野党の四分五裂の大勝利ということなのであろうか。
このような選挙結果を受けて、11月1日、安倍第4次内閣が発表されたが、何と19閣僚全員留任となった。更に疑問が強くなる。一体あの選挙は何だったのか。
 野党、特に野党第一党であった民進党が分裂し、野党が混乱状態になっていることを、保守系のマスコミや‘コメンテータ―’などが批判しているが、要するにそのようにしたのは、安倍政権、与党自民、公明が仕掛けた10月の総選挙であると言えるのであろう。正に権力闘争だ。
 安倍政権は、2012年12月の総選挙で勝ち、政権に就いて4年10か月で2回の選挙を強行している。議員任期は4年であるので、任期を大幅に残しての選挙であり、国民が4年の任期で国会に送っていることを考えると、民意を顧みない度重なる選挙ともいえる。保守系のマスコミがしきりに‘解散は首相の専権事項’と報じているが、憲法上の議員任期を大幅に縮めて国会を解散することは権限の乱用とも映る上、国民の付託を無視していることにもなろう。権限の乱用と言ってよいのだろう。マスコミ力の低下が目に付く。
 しかし野党は、権力闘争に負けた。負けは負けである。現在立憲民主党、希望の党、民進党と民進党系の無所属議員の間で何らかの連携の可能性が模索されているという。どのように政策調整が図られ、まとまることが出来るのかだ。きちんと政策協議をすることであろうが、政党としてまとまるためには、あと一つ重要なことがある。人間関係である。柔軟性と寛容さと言っても良い。旧民主党にしても、民進党にしても、どうも人間関係が尖っているように感じる。それは党内の議員間だけでなく、行政各部との関係や経済界との関係を含む外部との関係でも尖っているように見える。それでは信頼関係は生まれない。それでは行政各部はついてこない。
 今回躍進した立憲民主党の枝野代表は、中道リベラルを標榜する一方、‘永田町の合従連衡には加わらない’、‘数合わせのための連携はしない’などとしているが、意地を張ればまたぞろ野党はまとまれなくなるだろう。認識が甘い。与党は、‘権力闘争’を何回も打って権力を維持しようとしている。まとまらなければその闘争には勝てない。それが与党及びそれを支える保守系のマスコミ、言論界、財界などの姿勢なのだ。
 これから野党がまとまろうとすれば、保守系グループがあらゆる形で批判して来るであろう。それにいちいちうろたえていれば、これまでのように、‘権力闘争’には勝てず、何も変わらないのであろう。慌てて結論を出す必要はない。しかし確実に議論に耐えるしっかりした結論を出すことだろう。(2017.11.2.)
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北朝鮮のミサイル発射テストへの対応に疑問! (その2)

2017-12-28 | Weblog
北朝鮮のミサイル発射テストへの対応に疑問! (その2)
 北朝鮮は、8月29日早朝(5時58分頃)、日本の津軽海峡から北海道襟裳岬上空の大気圏外を飛翔する形で太平洋公海上に達する中距離ミサイルの発射実験(飛行距離約2,700㎞)を実施し、朝鮮半島を巡り米・韓両国と北朝鮮の緊張が高まっている。北朝鮮が核兵器とその運搬手段であるミサイル開発を加速させる一方、米国は韓国にミサイル迎撃のためのTHAAD配備し、また3月の米韓合同軍事演習‘首斬り作戦’を実施したのに続き、8月に合同軍事演習を実施する中で、これへの反発と見られている。
 更に北朝鮮は、このような国際的な批判の中で、9月3日、地下核実験(6回目)を実施した。水爆実験とされている。また北朝鮮は、核爆弾を大気圏外の宇宙空間で爆発させ、電磁パルスにより地上に広範囲な被害を与えることも示唆している。電磁パルス攻撃については、宇宙空間の平和的利用の趣旨に反する上、軍事政策的にも、倫理的にも、人道的にも常軌を逸した考えと言えよう。
 このような中で、国連安保理は、石油の部分的輸出制限を含むこれまでで最も厳しい制裁決議を全会一致で採択した。北朝鮮の非人道的で常軌を逸した考え方が明らかになった以上、強い対応が必要になっていることは明らかだ。
しかし北朝鮮のミサイル発射テストへの日本の対応については疑問を残した。
 1、正確を欠く発表と過剰な反応 (その1で掲載)
 2、Jアラートの在り方 (その1で掲載)
 
 3、北朝鮮側に日本へ一定の考慮が 
 今回の長距離ミサイルの発射実験は、日本の上空を超えて行われたことから、‘日本への新たな段階の脅威’として公表、報道され、軍事専門家やコメンテータ―なども同様に日本への脅威を強調している。確かに、北朝鮮の一連の核、ミサイル開発は日本にとっても脅威となる。
 しかし、北朝鮮側も日本に対し一定の考慮をしていると見ることもできる。
(1)長距離ミサイルを北朝鮮から米国本土やハワイの方向に飛翔させる場合、地球は球体であるので北方向へ発射すれば最短距離で到達する。旅客機も類似のルートをとっている。従って、北朝鮮から北海道方面に向け発射することとなるが、具体的に飛翔したのは津軽海峡から北海道襟裳岬の上空の大気圏外であった。津軽海峡は国際海峡ともなっており、陸地を極力避けている。しかもそもそも大気圏外を飛翔するものであり、北朝鮮側には今回日本に直接的な危害を与える意図はなかったと見られる。
北朝鮮が当初表明していた山陰、四国上空を越え、グアム近海に発射すると言っていたが、今回はそれと異なるルートとなっている。
軍事専門家や防衛関係者は、職業上からも脅威を強調し防衛力増強に繋げたいのであろうから、脅威を強調することは仕方がないことであろう。
しかし脅威を強調するだけで総合的な安全保障や安全な国家関係の構築に繋がるものでもないので、総合的な観点から北朝鮮側も一定の考慮をしていることは認識して置くことが必要だ。
武器そのものは、攻撃的にも防御的にも使用可能であるので、その存在もさることながら、北朝鮮の敵意の対象や意図、ターゲットをどこに向けているかを判断することが重要であろう。
日本が、休戦中の米・韓と北朝鮮との朝鮮戦争に首を突っ込むことは極力避けることが望ましい。
(2)また、日本には約50万人の在日朝鮮人が暮らしている。大阪など関西地域に多いが、東京には朝鮮総連が存在し、良しにつけ悪しきにつけ、日朝交流の中心的役割とともに、日朝間には国交がないものの、事実上の朝鮮代表部或いは大使館的役割と、情報収集や諜報・工作活動の拠点となっていると見られている。
従って、北朝鮮側もこれら同胞の存在を多少なりとも考慮するであろう。逆に、日本側とすれば、朝総連の幹部、職員の動向をこれまで以上に注視する必要があろう。


 この問題は、これまで以上に機微で厳しい警戒が必要になっているが、いたずらに脅威を強調することなく、総合的な熟慮としたたかな対応が必要になっていると言えよう。
(2017.9.10.)(Copy Rights Reserved.)
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