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シリーズ平成の本音―公務員給与引き上げ、消費増税はお手盛りのためだった!?

2014-10-20 | Weblog
シリーズ平成の本音―公務員給与引き上げ、消費増税はお手盛りのためだった!?
人事院は、8月7日、2014年度の国家公務員一般職の月給を平均0.27%、ボーナス0.15ヶ月分を、それぞれ引き上げるようにとの勧告を首相に手渡した。これで、公務員の平均年間給与は約662 万円となる。同勧告は、10月7日の閣議で承認され、実施されることとなった。
人事院勧告は、08年度から引き上げられておらず、7年振りの引き上げとされている。官邸は、アベノミクスの一貫などとしている。
7年ぶりの引き上げとされているので、あたかも当然とでも言いたいのだろうが、身勝手な説明だ。民間給与は過去15年間ほど低下し続けていたところであり、公務員給与はその間引き下げられていない。東日本復興予算を確保するため、2012年度、13年度の2年間、公務員給与は7.8%引下げられたが、本年4月1日に消費増税が実施されると同時に元の水準に引き上げられている。その上での給与引き上げであるので、民間給与が過去15年余引き下げられていたのに、公務員は2年間限定で引下げられたものの、それ以外では引き下げられておらず、相対的には引き上げられ続けていたと言える。国家公務員の一人勝ちの状況となる。因みに、2012年における民間の役員を除く正社員の平均年間給与は467万円、派遣社員等を含めると408万円であり、2013年も実質減となっている。公務員の給与を公正に保つことは必要であるが、公務員給与が年間平均で約662 万円に引き上げられなくても、民間給与との差は歴然だ。
民間給与が1997年をピークに過去15年以上にわたり低下していたことを指摘しない報道振りは、読者の判断を偏らせるものであるので、行政側の説明をそのまま伝える取材や報道振りにも問題があると言えよう。
要するに4月に消費増税が実施されたことにより、歳入が増えたので給与を上げるということなのだろう。政府は、消費税は全て社会福祉に回すと説明していたが、給与を上げるためだったのか。その上政府は、年金給付の引き下げなど、福祉予算を圧縮する意向であるので、消費増税は一体何のためだったのかを国民として見つめ直す必要がありそうだ。
財源に余裕があるのであれば、福祉の充実や膨大な公的債務削減などを優先すべきであろう。特に今後の少子高齢化、人口減、国民全体としての税負担能力の低下などを勘案すると、国、地方双方とも行政組織の簡素化、コスト削減を図って行かなければ国民負担が際限なく増加することになる。国民に負担を転嫁することが行政や国会の役目ではなく、公務員や議員が行政管理経費削減に取り組むべき時期であろう。これは中央だけの問題ではなく、ともすると見落とされてきた地方行政及び地方議会も同様である。
こんなことであれば、消費税10%への再増税は必要無さそうだ。また公務員給与や議員報酬の引き上げ、そして政権維持のためのばらまきなどに利用されるだけだろう。それ以上に、この政権は、賃上げを要請しつつ大幅な物価上昇を容認、誘導する一方、年金支給年齢の引き上げや年金支給額の引き下げを行い、他方で年金から天引きされる介護保険料の引き上げや診察料の事実上の引き上げなど、納税者、国民への負担を引き上げている。耳障りの良いことを訴えてはいるが、それは言葉だけで、実際は納税者、国民の負担を強いている。行・財政改革は全く手つかずで、進んでいない。社会保障制度改革も、抜本的改革は検討もされず、国民に負担を強いる技術的な手直しだけが行われている
こうなると納税者、国民が出来ることは、徹底した節約、節税と消費税の再引き上げに反対することしかないのだろうか。
(2013.10.09.)(All Rights Reserved.)

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