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シリーズ平成の本音―衆議院は出直し選挙を速やかに行うべし!

2013-03-13 | Weblog
シリーズ平成の本音―衆議院は出直し選挙を速やかに行うべし!
 3月6日、東京高裁は、昨年12月に行われた衆議院選挙が選挙区により人口比率を平等、公正に反映されておらず、「1票の格差」が最大で2.43倍のまま実施されたので違憲であるとの弁護士グループの訴訟に対し、区割り規定を違憲とした。翌7日には札幌高裁が同様の違憲判決を行っている。
 2009年8月の総選挙では「1票の格差」が2.3倍であったが、最高裁は2012年3月にこれを「違憲状態」とし、是正を促していた。高裁レベルではそれまでに違憲判決がいくつか出されていた。
 これで2国会続けて衆議院議員選挙が「1票の格差」において違憲と判決されたわけであり、事態は極めて深刻だ。今回東京地裁は、昨年12月の選挙自体を無効とはしなかったが、立法府の独自性を尊重し、自主的な是正を促したものであろう。選挙が違憲であれば衆議院議員は正当な国民の代議員ではなく、その資格も事実上ないということになる。2009年9月に民主党政権が成立して以来、当時野党であった自民、公明両党は一貫して解散、総選挙を求めていたが、選挙区の人口比を反映させていない「1票の格差」が違憲状態であるとの最高裁の判決は十分承知していたところであろう。従って、違憲状態の選挙区割りであることを承知の上選挙を実施し、国民の基本的な権利を2国会続けて毀損した責任は与野党双方にある。国会議員全体の政治的責任は重く、回避はできない。
このような憲法違反の状態で今後4年間近く衆議院を継続することは有り得ないことであり、今国会中にも「1票の格差」を抜本的に是正し、速やかに衆議院を解散し、出直し選挙を行うべきであろう。選挙区の公正な区割りなど公選法の改正と周知期間を考慮すると今後1年から遅くても1年半以内に出直し選挙をすることが望ましい。
 恐らく、折角経済が好転しそうになっているし、また政治の不安的化を招く、政治の空白を招くなど、各種の言い訳なども出るであろう。そのような点はもっともであるが、民主主義の根幹であり、国民を代表すべき国会が違憲状態に有り、国民を適正に代表する資格がないのであるから、そのような言い訳は通らない。そもそも現在の経済の明るさは、昨年11月中旬以降過度な円高が一定程度是正されているからで、円高是正が維持される限り輸出産業やその裾野産業を中心として景気はある程度上向くであろう。従って13年度予算を通過させた後、「1票の格差」の是正を中心とする選挙制度改革を行い、出直し選挙を速やかに実施すべきだ。「1票の格差」の是正は、平等原則から基本的には票の重さを1対1の状態に近づけることが期待される。2倍以内なら良い、1.5倍以内なら良いというような恣意的な判断は適正ではなく、技術的な困難さがあるとしても1.1倍程度、最大でも1.2 倍以内に収める努力が不可欠である。比例代表を含めた格差是正が必要であるが、そもそも国民の40%前後が無党派層であり、政党を選べない国民層が40%にものぼるので、比例代表制は衆議院においては廃止する方が分かり易い。
なお、3月から13兆円規模の補正予算が実施に移されているので、13年度予算案から国民の将来負担となる国債発行を70%程度に圧縮し、その分歳出を節減することが望まれる。明年4月からの消費増税については、国会自体が国民を適正に代表するものではないので、本来であれば当面凍結等されるべきであろうが、国債が圧縮されるのであれば黙認することも仕方ないであろう。
折角発足したばかりの政権で残念ではあるが、違憲状態の選挙では仕方がない。そもそも違憲状態にある衆議院において憲法改正議論が行えるとも思えない。またそのような国会で指名された政権が、TPP交渉に参加し国民生活に直結する利害を調整したり、日露間の領土問題などについて国民を代表して外交交渉を行う資格はないと言えよう。速やかに出直し選挙を実施し、国民からきちんと信託を受けることが望ましい。
 参議院の「1票の格差」については、決まっている4増4減が実施されても格差は4倍以上になる。本年7月には半数改選が行われる予定であるが、選挙区制度は衆議院と類似であるので、衆参の違いがあるにせよ、甚だしく不平等であり違憲状態と言え、抜本的な是正、改革が不可欠であろう。定数を120議席程度とし、各県最低1議席として人口比で県別に議席を配分し、一部を全国区するなど、衆議院とは異なる選挙制度としても良いであろう。それさえ出来ないのであれば廃止もやむを得ないのかも知れない。(2013.3.7.)
(All Rights Reserved.)(不許無断引用)

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