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シリーズ平成の本音―公務員宿舎の家賃引き上げは不十分!

2014-01-31 | Weblog
シリーズ平成の本音―公務員宿舎の家賃引き上げは不十分!
 超低家賃で問題視されている国家公務員宿舎について、財務省は、2016年末までに全国で約1万箇所に及ぶ宿舎をほぼ半減する一方、家賃についても、2014年4月から都心部では平均約1.7倍、人口30万人以下の地方都市については1.3倍程度に段階的に引き上げ、全体の平均で1.5倍程度に引き上げる計画で計画である旨伝えられている。公務員宿舎が建設された戦後直後には、住宅もまばらな場所が多かったが、その後の日本経済の急速な復興、発展により、公共交通の発展と相まってその多くが至便な住宅街等に位置しており、家賃の低さが問題となっていただけに、引き上げ計画を評価したい。
 これによると、東京23区内で課長以上の幹部クラスの職員の家賃は、平均6.6万円から11.6万円に、また地方都市の幹部クラスの家賃は、平均で2.7万から3.6万円(単身赴任者については据え置き)に引き上げられることになるらしい。それでも市価の2分の1から3分の1程度で、かなり安い。
 このような家賃で住めるというのであれば、この水準まで段階的に家賃を引き上げ、その段階で、自衛隊員が勤務する地方の駐屯地等を除き、原則として公務員宿舎を全て民間に売却し、引き上げた家賃相当を住宅手当として支給する住宅手当方式に転換すべきであろう。民間企業も、民間住宅の充実と公共交通の飛躍的な発達などから、社宅を廃止し、住宅手当方式に転換している。住む側にしても、場所や物件を選択できるので歓迎されている。
 公務員宿舎については、補修費や建て替え費、そして管理人を含む管理費が掛かり、予算を圧迫している上、民間所有であれば不動産税が国庫に入るが、それが実体上のコストとなっているので、民間住宅の充実と公共交通の発達を考慮すると、公務員宿舎を継続する必要はなく、住宅手当方式に転換する方が遥かに割安で合理的であろう。更に公務員宿舎を廃止し、民間に売却すれば国庫収入と行政管理費削減になるばかりでなく、不動産市場や住宅賃貸市場も活性化し、大きな経済効果が予想される。
 この点は、地方公務員の官舎も同様であり、東京やその他大都市における公務員宿舎も原則廃止し、住宅手当方式に転換すべきであろう。議員宿舎についても同様であろう。
 また国有、官有の土地建物や施設等についても、補修費や建て替え費、そして管理人を含む管理費、不動産税機会の放棄などコスト高となっており、財政圧迫要因になっている。旧来は必要な時期もあっただろうし、場所も当時は閑散とした場所にあったとしても、現在ではほとんどが住宅街、繁華街になっており、廃止が問われる場所が多くなっている。例えば、中央区京橋に警察博物館があるが、京橋に近い銀座通り沿いにこのような施設がある必要はもはやなさそうだ。
今後の少子高齢化、人口減、国民全体としての税負担能力の低下などを勘案すると、国、地方双方とも行政組織の簡素化、コスト削減を図って行かなければ国民負担が際限なく増加することになる。増税により国民に負担を転嫁することが行政や国会の役目ではなく、行政当局、議員自身、また国会事務局、地方公共団体がそれぞれ行政管理経費削減に誠実に取り組むべき時期であろう。それを行わなければ、増税について国民の理解を得ることは難しいであろう。(2013.12.14.)(All Rights Reserved.)

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