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アベノミクスの正体は円安でしかなかった!

2017-03-21 | Weblog
アベノミクスの正体は円安でしかなかった!
 英国のEU離脱の賛否を問う国民投票が、52%の多数で離脱という結果となったニュースが世界を駆け巡った途端、日本円は1ドル100円を割り込み、株価(日経平均)は暴落し1万5千円台を割り込んだ。
 アベノミクスの指標の一つになっている株価は、2016年2月12日、急速な円高を受けて大幅に下落し、1万5千円を割り込み、約1年4カ月振り(2014年10月21日以来)の低さとなった。日銀は2月16日にマイナス金利を実施したが、円高傾向に歯止めが掛からず、1ドル110円台を割り込むまで円高となっていた。そこに英国のEU離脱という事態により、更に円高となり、株価がまた2014年10月21日の水準に逆戻りした格好だ。
 アベノミクスは、‘異次元の金融緩和’で円安誘導し、輸出関連産業と観光を中心とする産業の収益改善により株価が上がり、プチバブルとなり局部的に潤ったが、円高、株安に逆戻りし、見通しも暗い。
アベノミクスは、通貨供給の大幅緩和、2%のインフレ目標によるデフレからの脱却、賃金・物価の好循環を訴えて来たが、その正体は円安、株高でしかなかったことが明らかになった。マイナス金利の実施は、通貨供給の大幅緩和、2%のインフレ目標によるデフレからの脱却、賃金・物価の好循環というアベノミクスの失敗を意味している。
米国は、昨年まで円安を容認し、アベノミクスの推移を注視して来たが、円安、株高に依存するだけで、見るべき経済・行政制度の改革は行われず、大統領選挙の年でもあり、これまでの寛容な為替政策は取り難くなっている。円は米国の監視通貨に指定されており、これまでのような円安は望めそうにない。
そうなると公共事業予算に頼りたくなる。バブル経済崩壊後、歴代内閣は公共事業予算に依存し、経済・行政改革を先送り、ひたすら世界経済の回復を待ち続けて来た。しかし、毎年7~8兆円前後の公共事業を継続してきているので、それを継続しても経済の押し上げ効果は失っている上、削減すれば経済に震えが来るようになり、公共事業がいわば麻薬化している上、国民の公的借金が1,000兆円を超える状態になっている。公共事業予算はもはや景気回復要因にはならない。公共事業を打てば打つほど、公的借金が増えるだけだ。何時かは公共事業漬けから抜け出さなければならない。
(2016.7.1.)(All Rights Reserved)

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