経済なんでも研究会

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3つの??? : 岸田首相の会見

2023-06-15 07:52:33 | 人口
◇ 解散、財源、成長戦略 = 政府は13日の持ち回り閣議で「こども未来戦略方針」を決定。これに伴い岸田首相は同日夜、官邸で記者会見を行なった。この会見を聞いていて、ぽっかり浮かんだ疑問点が3つ。その1つは質問に答える形で述べた、衆議院の解散に関する考え方。これまでは「頭の中にない」の一点張りだったのが、「諸般の情勢を総合して判断して行く」に変化した。岸田首相は明かに解散を考えているが、それが6月中なのか7月以降なのか。これは単純な「?」である。

2つ目は、年間3兆5000億円を要する少子化対策の財源。選挙を考えて、財源探しは年末までお預け。だが会見で、岸田首相は「国民に追加負担が生じないよう歳出改革を徹底する」と言明した。さて、本当にそんなことが出来るのだろうか。早くも霞が関では「財務省が3兆円ほどの隠し財源を持っているようだ」といった憶測も流れ始めた。もしそうなら、いまから表に出しておいた方が、選挙も戦いやすいのでは。これは微妙な「?」である。

3つ目は、成長戦略とは何かという問題。岸田首相は少子化対策を実現するうえでの最大のポイントは「経済成長実現と少子化対策を車の両輪とした大きなパッケージを実行することだ」と力説した。だが、この言い方は論理的にきわめて不鮮明。‟車の両輪”という言葉の使い方がおかしいからだ。それでも若者が将来に希望を持てるよう、持続的な経済の成長が必要だという意味に解釈しておこう。

首相も具体的に「持続的で構造的な賃上げ」「民間投資増加の流れを加速化」などを挙げている。しかし、そのための政策については言及なし。政府があす16日に決定する予定の‟骨太の方針”をみても、明確な成長戦略は見当たらない。適齢期の若者だけではなく、多くの国民が期待をかける持続的な経済成長。それをどうやって実現するかの方策が示されないまま、解散・総選挙となりそうな雲行きだ。これは落胆の「?」である。

        ≪14日の日経平均 = 上げ +483.77円≫

        ≪15日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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