経済なんでも研究会

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気が付けば 周回遅れ : 日本のEV (中)

2023-06-29 08:20:52 | 自動車
◇ ハイブリッド車への固執が敗因 = 日本の自動車メーカーは、世界に先駆けてハイブリッド車の製造技術を完成させた。ハイブリッド車というのは、ガソリン・エンジンと電気モーターの両方を搭載した車。当然ながら部品の数は多くなり、製造工程は複雑になる。日本の自動車業界はこれで世界の競争に勝てると確信し、経済産業省もこれを支援した。

EVの動力は、電気モーターだけ。部品の数は半分以下となり、製造工程もきわめて簡単になる。それならEVを造ってみよう。海外ではこう考える企業家が続々と現れた。最初に頭角を現したアメリカのテスラも、あとからこれに追い付いた中国のBYDも、もともとは自動車メーカーではなかった。それがいまは、それぞれ年間130万台、180万台を売り上げる巨大メーカーに成長している。

こうした動向をみて、日本のメーカーもEVへの関心を高めたことは確か。だが完全なEVを目指すと、せっかく手にしたハイブリッド技術が無駄になってしまう。またガソリン・エンジン部門がなくなると、多数の関連した下請け企業をどうするか。こうした問題もからんで日本の自動車メーカーは決断が遅れ、世界のEV競争では周回遅れとなってしまった。

GMやフォードといったアメリカの大メーカーも、EV化の波に乗り遅れた。主力製品が大型車で、電池の容量に不安があったためである。それでもハイブリッドでは日本に敵わないため、EVには早くから関心を寄せてきた。世界競争では、半周遅れというところか。いずれにしても、日本はどん尻。ここから巻き返せる可能性は、あるのだろうか。

                       (続きは明日)

        ≪28日の日経平均 = 上げ +655.66円≫

        ≪29日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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