◇ 植田新総裁の公約ではなかったのか = 日銀は先週16日の政策決定会合で、大規模緩和政策の維持を決定した。植田新総裁になっても、いまのところは黒田時代と全く変わりがない。超緩和政策を継続した理由について、日銀は「賃上げの持続力を見極めるのに時間がかかる」「引き締めが遅れるリスクは、早すぎるリスクよりも小さい」と説明した。ただ植田総裁は記者会見で「政策の修正は、効果と副作用を比較して決める」とも言っている。
植田総裁は就任直後の記者会見でも「大規模緩和の効果と副作用を比較する形で評価したい」と語っていた。なにしろ黒田前総裁は「緩和政策が最良」の一点張り。副作用などは眼中になかった。それだけに植田総裁は経済学者だけあって、客観的に物事を評価しようとしていると注目された。だが就任から2か月半、いまだに政策評価の結果は公表されない。
一般の国民は、イールド・カーブがどうこうという難しい話は関心の外。だが円安で物価が高騰したり、銀行預金にほとんで利子が付かないなどのマイナス面は肌で感じている。また超低金利で借金をしている企業や住宅ローンを借りている個人が恩恵を受けていることは知っている。だが、こうしたプラス面とマイナス面のどちらが大きいのかは判らない。
日銀はすでに緩和政策に対する評価を終えているはずだ。それを公表しないのは、プラス面よりマイナス面の方が大きいという結果が出たからではないか。こんな憶測も流れ始めている。「賃上げの持続力を見極めるまで、政策の変更はない」などと頓珍漢なことは言わず、この際は現状での政策評価を発表すべきである。
≪19日の日経平均 = 下げ -335.66円≫
≪20日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
植田総裁は就任直後の記者会見でも「大規模緩和の効果と副作用を比較する形で評価したい」と語っていた。なにしろ黒田前総裁は「緩和政策が最良」の一点張り。副作用などは眼中になかった。それだけに植田総裁は経済学者だけあって、客観的に物事を評価しようとしていると注目された。だが就任から2か月半、いまだに政策評価の結果は公表されない。
一般の国民は、イールド・カーブがどうこうという難しい話は関心の外。だが円安で物価が高騰したり、銀行預金にほとんで利子が付かないなどのマイナス面は肌で感じている。また超低金利で借金をしている企業や住宅ローンを借りている個人が恩恵を受けていることは知っている。だが、こうしたプラス面とマイナス面のどちらが大きいのかは判らない。
日銀はすでに緩和政策に対する評価を終えているはずだ。それを公表しないのは、プラス面よりマイナス面の方が大きいという結果が出たからではないか。こんな憶測も流れ始めている。「賃上げの持続力を見極めるまで、政策の変更はない」などと頓珍漢なことは言わず、この際は現状での政策評価を発表すべきである。
≪19日の日経平均 = 下げ -335.66円≫
≪20日の日経平均は? 予想 = 下げ≫