経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

初めから影が薄い 緊急物価対策

2022-03-30 08:07:03 | 物価
◇ 岸田首相に危機感はあるのか = 岸田首相は29日の閣僚懇談会で「物価高騰に対処するための緊急対策」を作成するよう関係閣僚に指示した。その内容は①原油などのエネルギー対策②食料・飼料の安定供給策③中小企業への支援策④生活困窮者の支援策――の4本柱から成っている。財源は新年度予算の予備費から捻出、関係閣僚が4月末までに法案を作成することになった。

具体的には、ガソリン価格の高騰を抑えるため、ガソリン税の一時的な引き下げを実施するかどうか。食料・飼料の輸入先の拡大、中小企業の資金繰り援助、年金生活者などに一律5000円を給付する案などが検討されるという。だが内容として、新しいものは全くない。これで物価騰貴が収まるとは、全く考えられない。むしろ、こんな内容の対策を作るのに1か月もかかることに驚いてしまう。

岸田首相は本当に、いまの物価騰貴に危機感を持っているのだろうか。現在は非常時だという認識を持っているのだろうか。たとえば原子力規制委員会とも協議して、この非常事態が終わるまでは1基でも多くの原発を稼働させることが出来ないか。あるいはガソリンや電気・ガス料金にかかる消費税を一定の期間だけ停止できないか。こんなことを関係閣僚に検討させれば、大きなインパクトがあっただろう。

また日銀に対して、金利の上昇を容認するよう要請したらどうか。日銀は連日のように指し値オペを実施、長期金利を0.25%以下に抑え込んでいる。その結果は円安が進行し、輸入物価を2割以上も押し上げているのが現実だ。とにかく、いまは非常時。「政府は金融政策に口を出さない」などと言ってはいられない。そのくらいのことをやらなければ、物価の高騰は収まらない。

        ≪29日の日経平均 = 上げ +308.53円≫

        ≪30日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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