経済なんでも研究会

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“異常”なのは マスコミ : 審議会のあり方

2021-05-21 08:09:05 | なし
◇ 頑張ったコロナ専門家会議 = 菅首相は先週14日夜、「緊急事態宣言に北海道、岡山、広島の3道県を追加する」と発表した。政府の原案は「岡山、広島など5県に、まん延防止等重点措置を適用する」というものだったが、夕方の専門家会議で内容が弱すぎると批判が続出。西村経済再生相がいったん会議を抜け出して菅首相と協議、専門家会議の主張を受け入れた。政府の原案を専門家会議が蹴ったことは、かつてなかった。このため多くの新聞やテレビが「異常な出来事」と論評した。

この専門家会議の正式な名称は、基本的対処方針分科会。主として医療専門家で構成されており、政府が招集した一種の審議会だ。審議会は各省庁がいくつも設置しており、たとえば総務省は14、内閣府は21の審議会を持っている。よく知られているのは財務省の財政制度審議会や経産省の産業構造審議会。各省庁は法律や条例の制定時などに審議会を開催するが、ここでも政府側の原案がひっくり返されることはまずない。

なぜかというと、役所側はまず主要な委員に対して根回しをしておく。なかに異論を唱える委員があっても、多数決や議長の裁定で反対意見を抑えてしまうからだ。これが審議会の実態だと言えるだろう。こうした実態を踏まえれば、今回のコロナ専門家会議の“反抗”は、正しい審議会のあり方を示した正常な行動だった。

審議会が各官庁の原案を覆すことは、ほとんどありえない。こうした異常な実態に、マスコミ側も慣れてしまった。だからコロナ対策という最重要な問題で、専門家会議が政府の原案を否定したことに驚いてしまった。それは“異常な”事態だと認識したマスコミの方が異常だったと言いたい。これを機に、各種の審議会も正常化するといい。

       ≪20日の日経平均 = 上げ +53.80円≫

       ≪21日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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