盗みを「働く」

　「働く」とは、なにか役に立つ行為のことを
指すことばという印象があります。悪いことを
したのに「働く」とは変な表現ですよね。
　「鬼平犯科帳」でも盗人らは強盗することも
「働き」と言っていますね。単独で盗みを働く
場合は「一人働き」というようです。
　強盗（？）をする場合では「お勤め」という
セリフもしばしば耳にしますよね。

　「鬼平犯科帳」は優れた小説で、多くの俳優
が演じています。最近の幸四郎も、先代の演技
を彷彿とさせるものがあリますよね。この作者
は食通とも知られていて、小説などに神田界隈
の蕎麦屋が出てきます。まだその内の何軒かは
健在ですから、探してみてください。淡路町の
交差点から万世橋に向かっていくと「まつや」
が、左側にあります。昔からの蕎麦屋です。

　しかし、蕎麦の旨さを表現するのには、ただ
「美味い」としか表現していません。他の食通
と言われている作家でも、蕎麦の旨さをきちん
と表現している人はいないようです。蕎麦には
旨さを表現する言葉がないのかも知れません。
もちろん、私も表現できてはいません。蕎麦の
旨さはどう表現したら良いのでしょうかね？

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